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あらびき桃太郎

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記事一覧

あらびき桃太郎 - 8 「出発」

あらびき桃太郎 - 8 「出発」

じい:「ってか受胎告知でもなんでもねぇじゃん!!!」
ガブリエル:「いいんだ。少し遅かっただけだ。にわとりが先かたまごが先かみたいなあれだ」
じい:「いやテキトーに逃げようとすんじゃねぇ!!ぜんぜん意味ちがうからなそれ!!」

ダニエル:「そいつか?ほぉ。それならそれで。初めからそうしろよ。別に誰だっていいんだから。上で観察しているぞ。LINEの返信溜まっちゃってるから今日はとりあえず帰るわ。バイ

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あらびき桃太郎 - 7 「今日からお前は」

あらびき桃太郎 - 7 「今日からお前は」

じい:「わかった。とりあえず分かったからその刀しまって。臭いの。なんか臭いのよ」
もも:「おーけー。わかったよ」

じい:「ひとまず、ガブリエルの予言の件を解決しないと。桃井がオスと出会うことができなかったから、救世主がまだ現れないってことだ。もう少し待ってみるか、それとも違う作戦で……ってあれ? ガブリエルどこ? ってかよくみたらばあさんもいない。どこいったんだ? おーい、ふたりともー、どこに」

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あらびき桃太郎 - 6 「やっと登場」

あらびき桃太郎 - 6 「やっと登場」

青年 : 「うるせえなぁ!! アンタら」

ばあ : 「それはこっちのセリフさ! なにひとさまの飼いブタに手ぇ出そうとしてんだ!」

青年 : 「飼い豚? もしかして、ブタを木につないでたのはお前らか? 言っておくがな、このブタ、オオカミに襲われそうになってたんだぞ。そこをおれが助けてやったんだよ。むしろ感謝してほしいくらいだ」

じい : 「いや助けてないやん。思いっきり吊し上げてましたやん」

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あらびき桃太郎 - 5 「ひとりじめ」

あらびき桃太郎 - 5 「ひとりじめ」

 翌日。じいさん、ばあさん、ガブリエルの三人は、裏山に置き去りにした桃井の様子を見に行くことにしました。

 朝、太陽とともに一度は目を覚ました三人でしたが「もういい、世界なんてどうでもいいや。このまま寝よう」と、枕をまたがっちりと両手でホールドし、掛布団を股の間にはさみこんでしまいました。こうなると睡魔はなかなか手強いですよね。みなさんもよくご存知かと思います。

 何度目かのファイトでようやく

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あらびき桃太郎 - 4 「ワンナイト」

あらびき桃太郎 - 4 「ワンナイト」

「なぁ、お前たちどうしてブタを縛りつけていたんだ? コイツ、すごくありがたいブタなんだぜ」と、ガブリエルは桃井の足に巻きつけられていたヒモの結び目をいじりながら、ばあさんとじいさんに尋ねました。

「あ、いや、なんかその……。授かりそうだなぁーって思って。絶対授かるじゃんコイツ。逃がしたらアカンやつだなーって感じたんだよね」

 そう答えるばあさんを、じいさんは横目に見ていました。結婚生活もかれこ

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あらびき桃太郎 - 3 「智辯大付属中京商業学園広島第一」

あらびき桃太郎 - 3 「智辯大付属中京商業学園広島第一」

 ばあさんは川で拾ったそのブタを家に持ち帰りました。

「おい、クソジジイ! ちょっと外出てきてみろよ! とんでもねぇもん手に入れてきたで!! 」

 居間のテレビで甲子園を見ていたじいさんは、返事をせず代わりにテレビの音量を大きくしました。

「おいジジイてめぇ!家内の声を聞きたくねぇってか!……はぁーん分かったよ。アンタの返事は受けとった。じゃあ桃井はアタシ一人でいただくことにするからね!!後

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あらびき桃太郎 - 2 「ドンブラコ」

あらびき桃太郎 - 2 「ドンブラコ」

 ちょうどあの頃、あるところに、じいさんとばあさんが住んでいました。じいさんは週に1回ほど山に柴刈りに、対してばあさんは毎日川へ洗濯に出かけていたので、まぁまぁフラストレーションがたまっていました。

 そんなある日の朝。ばあさんは、いつものように川へ向かい洗濯をしていました。

「あーもう、あんのクソジジイ。早いとこくたばらねぇかな。毎日蒙古タンメン食ってやがんのに、なんで倒れねぇんだよあのヒゲ

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あらびき桃太郎 - 1 「書き出し」

あらびき桃太郎 - 1 「書き出し」

 むかしむかし。と言えばむかしだし、最近といえば最近。去年のことを「ちょっと前に……」と言う人もいれば「もうずいぶん前の話だけれど……」と言う人もいますよね。

 つまり、時間の感じ方は人それぞれなのです。

 なので、このお話がむかしなのか最近なのか、それとも未来の物語なのかは、あなたの感覚に委ねたい。あなたには、他人とズレていようと自分の感性には自信をもって、明日もまた前を向いて生きてほしいの

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