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ライブハウスの女の子/大正のヤンキー 【呼吸が乱れて、汗が止まらなくなったら その⑦】

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前回までは
レクサプロ・デパス・ブロチゾラム 【呼吸が乱れて、汗が止まらなくなったら その⑥】

1話目
・陸上部1997~1998.⑴ 【呼吸が乱れて、汗が止まらなくなったら その①】

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長編note 内にまとめてあります。


前回までのあらすじ

中学時代、社会不安障害を発病(?)したまま放置。
15年後、岡山に住んでいた俺を元カノが精神科へ連れて行ってくれるが、元カノは去っていく。

大阪の実家へ戻り、新しい病院として辿りついた先で心が加速して...

気分の波

初回から数度目の診察を終えていた。

CTスキャンの結果に異常はなく、診断名も社会不安障害から変わらないまま、ずっと"レクサプロ、デパス、ブロチゾラム"

出される薬も変わらず。

通院以外の日は特に気分の波が激しくて、自分で何もコントロールできないままフラフラと波に操られるまま生きていた。

この頃はローテンションとハイテンションの差が大きすぎて、寝込むか絶対無敵かのどちらかで過ごしていた。


ハイテンションな日は、懐かしい大阪時代のバンド仲間のライブへ顔を出した。

数年消えた人間が、Twitterでずっと様子のおかしかった俺が、目の前で泥酔して絡んでくるのは扱いにくく異様な光景だったはず。
でも笑って絡んでくれたり、抱きしめてくれたり、写真撮ってくれたりして嬉しかったな。

偶然、道端でバンド時代の名前で"山下清〜!"や"きよし君〜!"と声をかけてくれる旧友たちもいた。
帰ってきた2016年だけそんなことがあった。

2020年現在はライブに遊び行っても、繁華街へ出かけても不意に出くわすことがないから、より不思議さが際立つ。

ライブハウスの女の子

新しくライブハウスで出会った友達や、バンドさんもたくさんいた。

その中でも打ち上げで横に座った女の子と一瞬で仲良くなれて、その後も猫カフェへ行ったり、飲みに行ったりした。

不思議な女の子だった。2016年の間は接するの楽しくてかなり支えられていたな。


自分がバンドしてた時は、対バンやお客さんの女の子と話したり連絡先交換したりできなかったのに。

気分の波が高いと何かを可能にする。
これは今の思考を形成したヒントにもなったように思う。

行動だけが人生を変えていく。救うのは誰かや環境ではない。
自分自身だと。

薄く知ってたくらいのバンド友達と仲良くなってお家に行ったり。旧友の家に遊びに行ったり。ハイな日はかなり活動的だった。

反省する点もあるが、もう一度その気分を取り戻したいとも思うくらい。

ある日、新しく出会った神戸のガールズバンドスタジオに遊びに行って見学もした。あんなの今考えると有り得ない。迷惑すぎる。

でもそのスタジオの匂い、音を聞いて、心が震えてた
3年ぶりくらいにスタジオの生音を聞いたから。涙がでてた。

大げさだと笑われたけど...。
その影響も大いに受けて、バンドを始めようとしていた。

しかしローテンションはやってくる。
無理して行くか、できなくなっていく。

なんとか何度かスタジオに入るも、バンドメンバーをうまく集められず頓挫した。
大きな音でギターを鳴らした瞬間は小便ちびるくらい笑えたんだけどな。

用意していたオリジナルも自信あったし、今もやりたいと思えるんだけどな。当時スタジオ入った人たちには伝わらなかった。

うまくいかない。何かが間違ってるんだろうけど、間違いが何か自分でわからない。
謎めいた自信もハイテンションも崩れ、お金も無くなっていく。

どうしようもないほどローテンションになり、また引きこもり始めた。

手帳と年金

ある日、ネットサーフィンしていると精神の障害者手帳と、障害年金の制度があることを知る。

精神の手帳は初診日から半年経過...あれ!これ岡山時代から考えたらもう申請できるやん!

そう気づき通院で主治医に聞いてみた。

「そういうことは詳しくわからないんだ。受付で1度聞いてみてほしい」

「あっ!そうそう。岡山の病院からの紹介状に書いてあったから聞いたよ。ロリコンファッカーズ!大正のヤンキーよかった!ああいう音楽久しぶりに聴いたけど素直に良かった」

(ロリコンファッカーズ / 大正のヤンキー)


主治医は独特の笑顔を交えてそう話してくれた。

岡山の精神科医が書いてるとは思わなくて、少し気まずい気持ちになったが、精神科医2人が聞いた事のある曲になったこと、そして大正のヤンキーを褒めてくれるのは面白かった。

今後の参考にもなる。


そこから数ヶ月、通院は続く。

急にバイトを始めて、すぐぶっ倒れて辞めたり。
催し事に顔を出して、急に消息不明になったりしながら。

だんだんと悪化していく自分に、主治医に対する不信感も高まっていく。
2016年の8月までの、たった半年の通院で心は確実に離れていた。

どうしても診断に納得できなかった。自分の直感に耳を傾けたかった。


3種類の薬の効果に不安があると伝えると、いろんな薬を試すようになった。その副作用で自殺念慮が強まり、夏場はで動けなくなった。

そして入院するか転院するか悩み、その頃に通い始めていた相談機関や、そこで出会った人々と話をするうちに転院することを決断する。


2016年 9月のことだった。

次回

衝動的なハイテンション。希死念慮あふれるローテンション。
その中で偶然が重なり出会えた相談機関。そこと繋がって福祉とはどんなサービスか?障害とは何か?自分とは何か?を知り、考えられるようになっていく。その模様を書いていこうと思う。

つづく

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それじゃ次のリハビリでお会いしましょう。


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