がん(放置)とナルコレプシー(お手上げ)。男。アラフィフ。

19年末膀胱がんと診断されました。ひとまず放っておこうと決めました。「放置」の行方を残…

がん(放置)とナルコレプシー(お手上げ)。男。アラフィフ。

19年末膀胱がんと診断されました。ひとまず放っておこうと決めました。「放置」の行方を残せれば良いと考えています。 「過眠症」を隠しながら航空会社の営業マンとしての毎日を何とか凌いでいます。 85歳になる父の天王寺高校時代の同級生にはエピソードが多く、聞いてきた話を残しておきます。

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東京はもう飽きたと感じている方ヘ。東京を歩き尽くす表参道住まいの夫婦が知った穴場⑧消費物・大田区池上

車に向かい怒りの形相で詰め寄るドライブレコーダーの映像が拡散した女性はネット上のオモチャと化し、真偽不明だが個人的情報まで晒されている。 我々夫婦が街歩きをして…

東京はもう飽きたと感じている方ヘ。東京を歩き尽くす表参道住まいの夫婦が知った穴場⑦Google Mapじゃわからない・寺家ふるさと…

小田急線鶴川の辺りは、東京都町田市、神奈川県横浜市、川崎市、と市の境界が入り組んでいる。 寺家(じけ、と読む)ふるさと村はこどもの国に隣接する横浜市に属する谷戸田…

東京はもう飽きたと感じている方ヘ。東京を歩き尽くす表参道住まいの夫婦が知った穴場⑥昭和が残る風景・河川敷の野球グラウンド

東京の人間にとって河川敷のイメージとは寅さんや金八先生が歩いているそれであり、整備されたスポーツグラウンドが敷設されている光景を当たり前のごとく感じてはいるが、…

東京はもう飽きたと感じている方ヘ。東京を歩き尽くす表参道住まいの夫婦が知った穴場⑤捨てたもんじゃない・都内の湧水地

8年ほど暮らしていた東南アジアの国の川は都市部は真っ黒、奥地に行っても流れる水はなぜか淀んでいた。 国が違えば社会も文化も政治も異なり、ストレスを溜める異国人居住…

東京はもう飽きたと感じている方ヘ。東京を歩き尽くす表参道住まいの夫婦が知った穴場④定点観測・トー横キッズ/大久保公園/大久…

自宅から池袋方面に歩く場合、時間に縛られなければルートは無限だが、明治神宮、北参道、国立競技場などどこを経由しても、いったんトー横、大久保公園、新大久保コリアン…

東京はもう飽きたと感じている方ヘ。東京を歩き尽くす表参道住まいの夫婦が知った穴場③人の営みが軽んじられた時代・都営三田線…

建築において日々の人々の営み以上に敬われるべきことはないはずなのに、時代を経てそれがとても軽く扱われていたのだと感じられる構造物がある。 高度経済成長期における…

東京はもう飽きたと感じている方ヘ。東京を歩き尽くす表参道住まいの夫婦が知った穴場②「ヒルズ族」から覗く素顔・いばらき市/…

霊友会釈迦殿の裏は大きく窪んだ土地で、そこには時代から取り残された一戸建の民家やアパートが建ち並んでいた。散歩で通るたびに人の暮らしの匂いが薄くなっていったので…

東京はもう飽きたと感じている方ヘ。東京を歩き尽くす表参道住まいの夫婦が知った穴場①背伸びをした自分を写す足もと・有明ガー…

夫婦で暮らす狭いマンションの部屋から青山パークタワーがよく見える。錬金術を手にし、そしてマスコミを抑え込んだジャニー喜多川氏の、現代のハーレムを具現化した最上階…

「杜」は美しいのか?

坂本龍一や桑田佳祐、最近では村上春樹が再開発反対を表明した神宮外苑であるが、毎週のように散歩で立ち寄るわたしにとっては、再開発の中身はともあれ、いずれにせよ一度…

「主治医」主犯説

兄が入院したという義姉からの連絡を受け、その週末に見舞いに行った。 想像を遥かに超え衰弱をしており、兄はまだ還暦を迎えていないが、目の前で首元がズレたジャージを…

虹色

固定観念を取り払おうというLGBTの運動の入口に生物学的性差との着地点を示す看板がなければ、何の覚悟も犠牲もないまま観念的な「平和」だ、「自由」だ、「平等」だと唱え…

こんなもんでないかい?

ベトナム語で神様は「オンチョイ」という。「オン」は敬称。「チョイ」は天気の天。つまり「天様」ということになるが、よほど神の実体に近い表現だと感じている。 農耕民…

午後七時の夫婦

同居する父が死に、浅草から表参道(神宮前五丁目)の狭いマンションに越して半年が過ぎた。 前の住居が南向きの高層階で、一年中冷暖房を点ける必要のなかった環境であった…

ボクシングを語ってくれ

僕の目には大人と子供の戦いに写った。 井岡が試合後語っていたように、終始プラン通りであったと思う。いつも以上にいつもの戦いを貫いた。まともなパンチを一つでももら…

60時間。6時間。

年末年始は夫婦で妻の実家で過ごすことがこの10年の恒例である。マンションという逃げ場のないフラットな空間で、言ってしまえばアカの他人である父との3人での生活を送る…

虚実皮膜

わたしが暮らしていた東南アジアの街に読売新聞の女性特派員がいて、何度か会った。政治が安定し、大きな事件も起こらないこの国で書いた記事をいくら本国に送っても本紙に…

東京はもう飽きたと感じている方ヘ。東京を歩き尽くす表参道住まいの夫婦が知った穴場⑧消費物・大田区池上

車に向かい怒りの形相で詰め寄るドライブレコーダーの映像が拡散した女性はネット上のオモチャと化し、真偽不明だが個人的情報まで晒されている。
我々夫婦が街歩きをしていて、距離に見合わず疲労するのは常に車の往来に気を配りながら歩いているときで、今回の現場は大田区池上であるようだが、特に大田や品川は住宅街の狭い道路にまで車が入り込み、そこを子供を乗せたママチャリで進むのだから、この女性のみならずもカリカリ

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東京はもう飽きたと感じている方ヘ。東京を歩き尽くす表参道住まいの夫婦が知った穴場⑦Google Mapじゃわからない・寺家ふるさと村

小田急線鶴川の辺りは、東京都町田市、神奈川県横浜市、川崎市、と市の境界が入り組んでいる。
寺家(じけ、と読む)ふるさと村はこどもの国に隣接する横浜市に属する谷戸田であり、水田、畑、森など昔ながらの風景を残す。驚いたのは雰囲気の良い(それなりに値段が張る)鰻屋や日本料理店が域内に点在し、何より訪問者がひっきりなしに来ることだった。東京周辺の名スポットを知り尽くしていると自負していたわたしも、実のとこ

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東京はもう飽きたと感じている方ヘ。東京を歩き尽くす表参道住まいの夫婦が知った穴場⑥昭和が残る風景・河川敷の野球グラウンド

東京の人間にとって河川敷のイメージとは寅さんや金八先生が歩いているそれであり、整備されたスポーツグラウンドが敷設されている光景を当たり前のごとく感じてはいるが、意外と日本の特殊風景だったりする。
長方形で作っておけば、サッカーばかりでなく、ラグビー系、アメフト、ホッケーなど多種のスポーツの練習に対応が可能であるにも関わらず、世界的にはマイナーな野球専用の練習場が、同数、もしくはそれ以上存在している

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東京はもう飽きたと感じている方ヘ。東京を歩き尽くす表参道住まいの夫婦が知った穴場⑤捨てたもんじゃない・都内の湧水地

8年ほど暮らしていた東南アジアの国の川は都市部は真っ黒、奥地に行っても流れる水はなぜか淀んでいた。
国が違えば社会も文化も政治も異なり、ストレスを溜める異国人居住者は多いが、その国での生活においてわたしの最大の苦痛は清らかな水が見えないことだった。
その反動から、東京都が選定した57の名湧水地にこだわらず、グーグルマップに登録されている都市部の湧水地を片っ端に巡っている。東京の都市部には水が湧くと

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東京はもう飽きたと感じている方ヘ。東京を歩き尽くす表参道住まいの夫婦が知った穴場④定点観測・トー横キッズ/大久保公園/大久保コリアンタウン

自宅から池袋方面に歩く場合、時間に縛られなければルートは無限だが、明治神宮、北参道、国立競技場などどこを経由しても、いったんトー横、大久保公園、新大久保コリアンタウンという歌舞伎町から靖国通りまでのおそらく500メートル平方内で隣接する三地点は定点の観察の場として通ることにしている。
トー横は訪ねるたびその姿を変えている。ブルーシートで覆われた資材が置かれたり、柵が設置されたりで、「キッズ」ばかり

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東京はもう飽きたと感じている方ヘ。東京を歩き尽くす表参道住まいの夫婦が知った穴場③人の営みが軽んじられた時代・都営三田線西台駅

建築において日々の人々の営み以上に敬われるべきことはないはずなのに、時代を経てそれがとても軽く扱われていたのだと感じられる構造物がある。
高度経済成長期における都内への人口流入に対し、国や都は住宅不足の解消に急いだものの、東京都は用地取得に窮した。そして考え出したのが都バス車庫の高度空間利用だった。
理屈として分からなくはないが、知事のサインが入る過程で誰も止めなかったのか。今のような低公害型では

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東京はもう飽きたと感じている方ヘ。東京を歩き尽くす表参道住まいの夫婦が知った穴場②「ヒルズ族」から覗く素顔・いばらき市/六本木ヒルズ

霊友会釈迦殿の裏は大きく窪んだ土地で、そこには時代から取り残された一戸建の民家やアパートが建ち並んでいた。散歩で通るたびに人の暮らしの匂いが薄くなっていったので、何かしらの再開発の対象区域になっていることは想像がついたものの、後年、麻布台ヒルズのプロジェクトを知り、その都心の住宅地を丸々と飲み込むというスケールの大きさに言葉を失った。
エリア内にあったすべての構造物の撤去工事が終わり、高台にある麻

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東京はもう飽きたと感じている方ヘ。東京を歩き尽くす表参道住まいの夫婦が知った穴場①背伸びをした自分を写す足もと・有明ガーデン

夫婦で暮らす狭いマンションの部屋から青山パークタワーがよく見える。錬金術を手にし、そしてマスコミを抑え込んだジャニー喜多川氏の、現代のハーレムを具現化した最上階の部屋は死後10億で売りに出されたというが、そんな事故的物件をも持て余した富の出口として簡単に買い手がつくのであろう。
パークタワーは渋谷だが、隣接する、不動産業界的に「3A」と呼ばれる「麻布・広尾」「青山・神宮前」「赤坂・六本木」エリアに

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「杜」は美しいのか?

坂本龍一や桑田佳祐、最近では村上春樹が再開発反対を表明した神宮外苑であるが、毎週のように散歩で立ち寄るわたしにとっては、再開発の中身はともあれ、いずれにせよ一度整理が必要と思っている。
本当にどうでも良い施設が面積を占有し、機能性に著しく欠けているのだ。
桑田佳祐は「美しい杜」なんて情緒を煽るものの、並木道がなくなるわけではなく、そこ以外のどこに「美し」さを感じられるのか訊いてみたいものだが、スポ

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「主治医」主犯説

兄が入院したという義姉からの連絡を受け、その週末に見舞いに行った。
想像を遥かに超え衰弱をしており、兄はまだ還暦を迎えていないが、目の前で首元がズレたジャージを着て横たわるその姿は、完全に老人だった。
内臓系、ということらしい。
いつもあそこが悪い、ここが痛いと言っている人間で、メールや電話で知りたくもない情報を一方的に寄越してくるため、兄夫婦の生活については何も知り得ないが、病気の遍歴だけは常に

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虹色

固定観念を取り払おうというLGBTの運動の入口に生物学的性差との着地点を示す看板がなければ、何の覚悟も犠牲もないまま観念的な「平和」だ、「自由」だ、「平等」だと唱えている輩と同じ穴の狢なわけだが、それ故、上っ面なイメージにノる、難しいことを考えることが苦手な「ライト層」を取り込むことに成功したともいえる。
近年のSEALDs, BLACK LIVES MATTER, 氷水を頭からかぶるやつ(筋萎縮

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こんなもんでないかい?

ベトナム語で神様は「オンチョイ」という。「オン」は敬称。「チョイ」は天気の天。つまり「天様」ということになるが、よほど神の実体に近い表現だと感じている。
農耕民族にとって天候は生死に直結する。自身の力で万策を尽くしたら、あとは力の及ばない世界に対して祈るほかはない。
夜空に、風に、川の流れに、或いは造形物に個々が託していた自然現象に対する祈りは、エリアで際立った何か(山、大木、巨岩等)、なければ石

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午後七時の夫婦

同居する父が死に、浅草から表参道(神宮前五丁目)の狭いマンションに越して半年が過ぎた。
前の住居が南向きの高層階で、一年中冷暖房を点ける必要のなかった環境であったため、2階に住む今は寒い、暑い、湿気、虫等々、当たり前の現実に(妻が)右往左往しているが、何より深刻だったのは食材の購入場所だった。
最寄りは紀ノ国屋か、渋谷駅周辺の地下食品街ということになる。
引っ越し当初は、ピカールを利用したり、国連

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ボクシングを語ってくれ

僕の目には大人と子供の戦いに写った。
井岡が試合後語っていたように、終始プラン通りであったと思う。いつも以上にいつもの戦いを貫いた。まともなパンチを一つでももらったようには見えなかった。
唯一の誤算は、決定的なカウンターが入らなかったこと。
肉を切らせて骨を断つ。
踏み込み、角度、力加減等々、相手がぶっ倒そうと本気でくるから、その反作用が大きくなる。自分の技術では井岡は倒せない。相手の手数の多さは

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60時間。6時間。

年末年始は夫婦で妻の実家で過ごすことがこの10年の恒例である。マンションという逃げ場のないフラットな空間で、言ってしまえばアカの他人である父との3人での生活を送る妻がひと息をつける希少な機会でもある。
昨年末12月29日から今年1月3日まで、いつものように北海道に戻った。妻が一日前で往路のフライトを予約していたり、帰りの3日が大雪で函館本線の特急が間引きされ、大事を取って本来指定席を購入していた列

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虚実皮膜

わたしが暮らしていた東南アジアの街に読売新聞の女性特派員がいて、何度か会った。政治が安定し、大きな事件も起こらないこの国で書いた記事をいくら本国に送っても本紙に掲載されることがないから、(当時激しい独立紛争のさなかにあった)東ティモールに行きたいとよく口にしていた。
新聞がいくら理想を語ったって、記者レベルでは所詮平和よりも自己顕示欲が勝るのである。
政治家や派閥に付く番記者も親分が小物であれば、

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