がん(放置)とナルコレプシー(お手上げ)。男。アラフィフ。

19年末膀胱がんと診断されました。ひとまず放っておこうと決めました。「放置」の行方を残…

がん(放置)とナルコレプシー(お手上げ)。男。アラフィフ。

19年末膀胱がんと診断されました。ひとまず放っておこうと決めました。「放置」の行方を残せれば良いと考えています。 「過眠症」を隠しながら航空会社の営業マンとしての毎日を何とか凌いでいます。 85歳になる父の天王寺高校時代の同級生にはエピソードが多く、聞いてきた話を残しておきます。

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最近の記事

パラリンピックのアンチテーゼ・駒沢公園

駒沢公園の陸上競技場の入場ゲートが開放されていた。高校時代、所属するハンドボール部の行事で参加し、そこで他校の生徒二人組と喧嘩になり、左の耳たぶがちぎれながら電車で浦和まで帰ったという苦い思い出の場所であるのだが、妻が未見というので、あれから30数年ぶりに中に入った。 トラックでは100m走が行われていて、高校生から社会人まで、いわゆる「健常者」から義足、様々な先天、後天的な「障害」を持つ人がところてん的に同じトラックに並び、それぞれが自己記録に挑んでいた。 話は変わるが、今

    • ババ抜きは始まっている・港区

      港区のオフィスビルの建設ラッシュは続いているが、現行価格における賃貸は既に頭打ちとなっている。 麻布台ヒルズでは森ビルの精鋭営業マン数名でプロジェクトチームが作られ、麻布台だけの営業に専念させているという話を聞いた。 虎ノ門ヒルズ駅、溜池の新築ビルのテナントはほとんど埋まらず、新虎通り沿いの一棟は未だひとつも契約に至っていないそうだ。 賃料の値下げに着手すれば、当然その波紋は周辺エリアに及ぶので、なんとしても避けたい。そのため、フリーレント、内装工事費、移転費用のサポートなど

      • ゴミ問題・朝の渋谷

        週末、朝早く自宅から渋谷駅に向かうと、渋渋周辺の路肩には無数の空缶が放置されている。道玄坂を歩けばその比ではなく、フィリピンのスラム街かと思うほど、缶、瓶、食べ残しのカップ麺、コンビニおにぎりのフィルムなどが歩道いっぱいに散乱している。 インバウンドが好調で、日本人ホルホル系のコンテンツがメディア受けし、その合わせ鏡で、インモラルな事象は外国人に憎まれ役を押し付けがちだが、少なくとも駅から10分ほどの距離がある渋渋周辺のゴミは日本人によるものであることは住人として認識している

        • 娯楽とは・首都圏自然歩道

          休日はいつも夫婦ふたりで歩いているが、年に数回、妻が出勤や美容院、体調不良などでわたし一人が送り出されることがある。 わたしはケチで、気が小さいため、そのへんは信頼をされており何処へ行くかまでは訊いてこないが、唯一ダメと言われているのは三浦半島の岩礁である。 おじさん一人でアテもなくそんなところを歩いていたら、要警戒者になりかねないが、実のところ、その岩礁沿いは環境省が設けた首都圏自然歩道(関東ふれあいの道)の神奈川県の1番目のコースとなっており、この自然歩道は関東一都六県約

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        • がん放置メモ
          10本
        • 踊る阿呆論
          0本
        • 父の同級生
          8本

        記事

          サラリーマンじゃ分からない・超都心の低地

          我々が暮らす渋谷区の洪水ハザードマップを見ると、宇田川と渋谷川が合流する渋谷駅のJRと246が交差する場所が最も危険度が高く、つまりは底である。 繁華街の渋谷は兎も角、都心の高級住宅地と思われている場所にも当然だが底がある。 たけしが原付で事故った赤坂御所脇の安鎮坂下や青山霊園と飛び地の立山墓地に挟まれた笄児童公園などは前後、或いは左右を急坂に挾まれ、(標高的にまだ低い土地はあれど)底部にいることを実感する。 昔から高台には金持ちが、低い土地には貧乏人が住んでおり、実際、家の

          消費物・大田区池上

          車に向かい怒りの形相で詰め寄るドライブレコーダーの映像が拡散した女性はネット上のオモチャと化し、真偽不明だが個人的情報まで晒されている。 我々夫婦が街歩きをしていて、距離に見合わず疲労するのは常に車の往来に気を配りながら歩いているときで、今回の現場は大田区池上であるようだが、特に大田や品川は住宅街の狭い道路にまで車が入り込み、そこを子供を乗せたママチャリで進むのだから、この女性のみならずもカリカリとする気持ちは分からないではない。 それにしても、私人逮捕や路上喫煙注意系の動画

          Google Mapじゃわからない・寺家ふるさと村

          小田急線鶴川の辺りは、東京都町田市、神奈川県横浜市、川崎市、と市の境界が入り組んでいる。 寺家(じけ、と読む)ふるさと村はこどもの国に隣接する横浜市に属する谷戸田であり、水田、畑、森など昔ながらの風景を残す。驚いたのは雰囲気の良い(それなりに値段が張る)鰻屋や日本料理店が域内に点在し、何より訪問者がひっきりなしに来ることだった。東京周辺の名スポットを知り尽くしていると自負していたわたしも、実のところ昨年初めて地図で場所の名を知り、当日、期待もせずあざみ野から歩いて来たのだが、

          昭和が残る風景・河川敷の野球グラウンド

          東京の人間にとって河川敷のイメージとは寅さんや金八先生が歩いているそれであり、整備されたスポーツグラウンドが敷設されている光景を当たり前のごとく感じてはいるが、意外と日本の特殊風景だったりする。 長方形で作っておけば、サッカーばかりでなく、ラグビー系、アメフト、ホッケーなど多種のスポーツの練習に対応が可能であるにも関わらず、世界的にはマイナーな野球専用の練習場が、同数、もしくはそれ以上存在していることもまた日本の特徴である。 小学三年生のとき、通っている小学校の校庭をホームに

          捨てたもんじゃない・都内の湧水地

          8年ほど暮らしていた東南アジアの国の川は都市部は真っ黒、奥地に行っても流れる水はなぜか淀んでいた。 国が違えば社会も文化も政治も異なり、ストレスを溜める異国人居住者は多いが、その国での生活においてわたしの最大の苦痛は清らかな水が見えないことだった。 その反動から、東京都が選定した57の名湧水地にこだわらず、グーグルマップに登録されている都市部の湧水地を片っ端に巡っている。東京の都市部には水が湧くところは多いものの宅地化により現場は見つかりにくく、水量も決して豊富とはいえない。

          定点観測・トー横キッズ/大久保公園/大久保コリアンタウン

          自宅から池袋方面に歩く場合、時間に縛られなければルートは無限だが、明治神宮、北参道、国立競技場などどこを経由しても、いったんトー横、大久保公園、新大久保コリアンタウンという歌舞伎町から靖国通りまでのおそらく500メートル平方内で隣接する三地点は定点の観察の場として通ることにしている。 トー横は訪ねるたびその姿を変えている。ブルーシートで覆われた資材が置かれたり、柵が設置されたりで、「キッズ」ばかりでなく、一般人も近づきづらい場所にしてしまった。 「トー横」の場所そのものに何か

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          人の営みが軽んじられた時代・都営三田線西台駅

          建築において日々の人々の営み以上に敬われるべきことはないはずなのに、時代を経てそれがとても軽く扱われていたのだと感じられる構造物がある。 高度経済成長期における都内への人口流入に対し、国や都は住宅不足の解消に急いだものの、東京都は用地取得に窮した。そして考え出したのが都バス車庫の高度空間利用だった。 理屈として分からなくはないが、知事のサインが入る過程で誰も止めなかったのか。今のような低公害型ではないバスが昼夜出入りする環境の上に住宅を作るという発想には、手段が目的化し、人間

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          「ヒルズ族」から覗く素顔・いばらき市/六本木ヒルズ

          霊友会釈迦殿の裏は大きく窪んだ土地で、そこには時代から取り残された一戸建の民家やアパートが建ち並んでいた。散歩で通るたびに人の暮らしの匂いが薄くなっていったので、何かしらの再開発の対象区域になっていることは想像がついたものの、後年、麻布台ヒルズのプロジェクトを知り、その都心の住宅地を丸々と飲み込むというスケールの大きさに言葉を失った。 エリア内にあったすべての構造物の撤去工事が終わり、高台にある麻布通りから桜田通りまで見渡せた時期があったのだが、まるで巨大隕石の衝突跡だった。

          「ヒルズ族」から覗く素顔・いばらき市/六本木ヒルズ

          背伸びをした自分を写す足もと・有明ガーデン

          夫婦で暮らす狭いマンションの部屋から青山パークタワーがよく見える。錬金術を手にし、そしてマスコミを抑え込んだジャニー喜多川氏の、現代のハーレムを具現化した最上階の部屋は死後10億で売りに出されたというが、そんな事故的物件をも持て余した富の出口として簡単に買い手がつくのであろう。 パークタワーは渋谷だが、隣接する、不動産業界的に「3A」と呼ばれる「麻布・広尾」「青山・神宮前」「赤坂・六本木」エリアには、そんな金額の売買が日々淡々と行われている。そのこと以上に、昨年父が死に何も残

          背伸びをした自分を写す足もと・有明ガーデン

          「杜」は美しいのか?

          坂本龍一や桑田佳祐、最近では村上春樹が再開発反対を表明した神宮外苑であるが、毎週のように散歩で立ち寄るわたしにとっては、再開発の中身はともあれ、いずれにせよ一度整理が必要と思っている。 本当にどうでも良い施設が面積を占有し、機能性に著しく欠けているのだ。 桑田佳祐は「美しい杜」なんて情緒を煽るものの、並木道がなくなるわけではなく、そこ以外のどこに「美し」さを感じられるのか訊いてみたいものだが、スポーツ施設利用者しか享受できない限定的な「杜」を、もう少し広く開放したほうが良い。

          「主治医」主犯説

          兄が入院したという義姉からの連絡を受け、その週末に見舞いに行った。 想像を遥かに超え衰弱をしており、兄はまだ還暦を迎えていないが、目の前で首元がズレたジャージを着て横たわるその姿は、完全に老人だった。 内臓系、ということらしい。 いつもあそこが悪い、ここが痛いと言っている人間で、メールや電話で知りたくもない情報を一方的に寄越してくるため、兄夫婦の生活については何も知り得ないが、病気の遍歴だけは常にアップデイトさせられていた。 「主治医」なるものがいて、身体の不調を感じるとすぐ

          虹色

          固定観念を取り払おうというLGBTの運動の入口に生物学的性差との着地点を示す看板がなければ、何の覚悟も犠牲もないまま観念的な「平和」だ、「自由」だ、「平等」だと唱えている輩と同じ穴の狢なわけだが、それ故、上っ面なイメージにノる、難しいことを考えることが苦手な「ライト層」を取り込むことに成功したともいえる。 近年のSEALDs, BLACK LIVES MATTER, 氷水を頭からかぶるやつ(筋萎縮性側索硬化症の研究支援が背景だそうです)等々の一時の熱狂と痛ましい忘却を想起する