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ゲームいきものレポート(全記事)

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ゲームに出てきたいきものについてのレポートです。
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記事一覧

【レポート】トゥソテウティス――この大型イカは最近の研究では何者なのか

いきもの名:トゥソテウティス
学名:Enchoteuthis

【登場するゲーム】

 八腕目(タコ目)Muensterellidae科のトゥソテウティス。古生物の軟体動物といえばアンモナイトが有名ですが、こういうイカ系の古生物もまた魅力がありますね。学名の読み方をそのままカタカナで読む名前の付け方はありますが、この二つのゲームの表現は独特です。学名: Tusoteuthis longaをどう読む

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【レポート】ハゲワシ――ハゲワシは本当に悪なのか

いきもの名:ハゲワシ
学名:ー

【登場するゲーム】

 タカ目タカ科のハゲワシ。ゲームでハゲワシというと、マリオ64の砂漠ステージに出てくるアイツなのだが、アイツは実はハゲタカらしい。

 あ、じゃあ違うんだ!と思ったが、ハゲワシとハゲタカは明確な区別がないという話も聞く。ハゲタカというものがそもそも、ハゲワシやコンドルをひっくるめた呼び方であるらしい。そう考えると、マリオ64のジャンゴはハゲワ

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【レポート】ハタタテダイ――白と黒と黄色の魚は難しい

いきもの名:ハタタテダイ
学名:Heniochus acuminatus

【登場するゲーム】

 スズキ目チョウチョウウオ科のハタタテダイ。熱帯魚の中でカクレクマノミ、ブルータン、ルリスズメダイなどが代表的だが、「あの白と黒と黄色の魚」と言われたら、ハタタテダイとツノダシのどちらが適切なのだろうか。この研究所で働くまではこの二種が全く違う魚だということは知らなかったので、入力する前に「ハタタテダ

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【レポート】デメニギス――そもそもニギスがあまり知られていない?

いきもの名:デメニギス
学名:Macropinna microstoma Chapman

【登場するゲーム】

 デメニギス科のデメニギス。深海魚といえば、ある人からは「グロテスク」と表現されるような、不思議な見た目が特徴です。デメニギスはその代表とも言えるでしょう。頭の中が透けていて目玉がぎょろりと飛び出ているように見えます。
 ゲーム世界の深海でもこの魚はよく見られ、時には釣り上げることもで

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【レポート】アノマロカリス――古生物のアイドル

いきもの名:アノマロカリス
学名:Anomalocaris sp.

【登場するゲーム】

 節足動物の放射歯目アノマロカリス科のアノマロカリス。カンブリア紀の古生物のアイドル。「奇妙なエビ」という意味で名前をつけられた。エビに見えなくもないけど……エビかぁ……。カンブリア紀の頂点捕食者として君臨したと言われている。
 ゲーム世界でカンブリア紀だけが舞台になることは少ないが、古代の海がステージにな

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【レポート】プラチナコガネ――現実世界で高値ならゲーム世界でも高値

いきもの名:プラチナコガネ
学名:ー

【登場するゲーム】

 コウチュウ目コガネムシ科のプラチナコガネ。しかし、このプラチナコガネは「いわゆる」プラチナコガネであり、具体的なこの種というものを指すものではありません。50種ほどいるらしく、緑色と赤色のものもいるそうです。
 ゲーム世界では金色とも銀色とも言える輝きのプラチナコガネがいます。『あつまれ どうぶつの森』のプラチナコガネはつやつやと輝い

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【レポート】シロハラセミイルカ――まるで太極図のような模様をしたイルカ

いきもの名:シロハラセミイルカ
学名:Lissodelphis peronii

【登場するゲーム】

 クジラ目(偶蹄目)マイルカ科のシロハラセミイルカ。セミイルカとはセミクジラと似ている。セミイルカは背ビレがなく、つるんとした体をしている。セミイルカの仲間のシロハラセミイルカはその名の通り腹側が白くなっていて、太極図に似ている。シリーズ白黒ないきものの一つ。
 このイルカはとても人気というわけ

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【レポート】カツオ――よこしまなカツオを見てみたい

いきもの名:カツオ
学名:Katsuwonus pelamis

【登場するゲーム】

 スズキ目サバ科のカツオ。カツオのたたきに、かつおぶし。日本の食文化的にも重要な魚だ。内臓で作る塩からは「酒盗」といい、酒が盗まれたと感じるくらい酒がすすんでしまう代物だ。
 ゲーム的には釣りで見つけるとうれしいが、ダイビングゲームで群れになって泳いでいるカツオを見るのもけっこう楽しい。マグロと同じく泳いでいな

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【レポート】ワニ――これはクロコダイルか、アリゲーターか、ガビアルか

いきもの名:ワニ
学名:ー

【登場するゲーム】

 ワニ目のワニ。ワニ目にはアリゲーター科、クロコダイル科、ガビアル科の三つの科があるが、ただ単に「ワニ」と言ったときにそれがどれを指すかは分からない。ガビアルは鼻先が長いためわかりやすい。クロコダイルとアリゲーターは区別が難しいが、鼻先が丸かったり、下の歯が見えるか見えないかなど違いがあるらしい。
 残念ながら、ゲーム世界のワニたちがそれぞれどれ

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【レポート】アカウミガメ――現実世界で絶滅危惧であってもゲーム世界では?

いきもの名:アカウミガメ
学名:Caretta caretta

【登場するゲーム】

 カメ目ウミガメ科のアカウミガメ。アカウミガメといえば、浦島太郎が助けるウミガメがアカウミガメである。いじめられて助けると竜宮城へご招待、というアレだ。「アカ」ウミガメとだけあって、赤っぽい甲羅が特徴だ。
 ゲーム世界でもアカウミガメは有名だ。赤っぽい大きな甲羅で悠々と泳いでいる。海に泳いでいると目立つが、『D

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【レポート】オカメインコ――かみさまのおちゃめでつけられたかのようなほっぺた

いきもの名:オカメインコ
学名:Nymphicus hollandicus

【登場するゲーム】

 オウム目オウム科のオカメインコ。オウムの中で有名な種類だ。ほっぺたの赤い丸がオカメのようだ。自然はなんでこのようなマークをほっぺたにつけたのだろうか。ちなみに、名前に「インコ」とあるが、オウムの仲間である。オウムとインコは別の科に分類されている。その分類においてオカメインコは難しい立ち位置にあるら

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【レポート】カツオノエボシ――見つけても釣ってもいい、ただし撮るな

いきもの名:カツオノエボシ
学名:Physalia physalis

【登場するゲーム】

 クダクラゲ目カツオノエボシ科のカツオノエボシ。「鰹の烏帽子」と呼ばれているが、カツオが実際にこのクラゲを被っているわけではない。カツオの現れる時期に見かけることが多いため、この名前がついたらしい。ビニール袋が落ちているような景色で海岸に打ち上がっている様子が見られるが、毒性が強いため絶対に触ってはいけな

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【レポート】ネオンテトラ――この魚を水槽内で見たことがない人は少ない

いきもの名:ネオンテトラ
学名:Paracheirodon innesi

【登場するゲーム】

 カラシン目カラシン科のネオンテトラ。めだかとともに小学校で飼われることが多い魚のひとつ。ペットショップなどでもよく見ることができる、馴染み深い魚だ。原産地はアマゾン川であり、日本で野生のネオンテトラを捕まえることはないだろう。
 しかし、ゲーム世界では釣りで捕まえることができる。小さいが釣り上げるの

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【レポート】ジャコウアゲハ――ジャコウの匂いを嗅ぐのはどれくらい大変か

いきもの名:ジャコウアゲハ
学名:Byasa alcinous

【登場するゲーム】

 チョウ目アゲハチョウ科のジャコウアゲハ。雄の成虫が麝香(じゃこう)のような匂いを発するため、このような名前になった。麝香自体は「ジャコウジカ」という鹿の体から取れる分泌物を乾燥させたものだ。同じ麝香繋がりで「ジャコウネコ」というものもいる。
 ゲーム世界でこのチョウは人気で、ゲーム内で珍しいチョウとして扱われ

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