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【経営者】税金、社会保険を滞納したら、何が起こるのか?

こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。
 
会社の資金繰りが厳しい状況に陥ってしまうと、各所への支払い日程の調整交渉に入る経営者も少なくないでしょう。主に取引先への交渉となると思いますが、もう一つの選択肢として出てくるのが、税金や社会保険の滞納です。
 
自らも140億円の負債から自立再生を成し遂げ、1500社以上の中小零細企業の社長を救ってきた経営アドバイザーとして知られる三條慶八さんは、資金繰りが厳しくなると、税金や社会保険の滞納を選択する経営者が意外と多いと言います。
 
なぜそんな経営者が多いのでしょうか? 
その滞納は、その後にどんな影響があるのでしょうか?
 
三條さんは、新刊『1500社の社長を救った虎の巻 経営の極意』の中で、「税金、社会保険を滞納したら、何が起こるのか?」について詳しく解説しています。今回は、その該当箇所を全文公開します。

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公的なお金を払わない人に、お金は貸さない

 税金を滞納したら、銀行は融資をしてくれません。
 融資を申し込むときには、納税証明書の提出を求められます。公的なお金をきちんと払わないような人にお金は貸せない、というわけです。
 消費税は分割支払いできますが、税金を払わないと本当に痛い目に遭います。
 滞納が高額になると国税が動きます。そうなると厳しく追い込まれます。税務署は、全国のどこの銀行にいくらあるかを調べることができますから、有り金をすべて取られることになるのです。
 それなのに、なぜ税金を滞納する人が多いかというと、最初はうるさく取り立てをされないからです。
 取引業者からは「払ってくれ」「いつになるんだ」と催促されますから、どうしてもそちらを優先してしまいます。これが失敗の元です。
 延滞金は14%以上と高いうえに、取り立てが始まると差し押さえも辞しません。もちろん、銀行はそのためのお金など貸してくれません。
 結論を言えば、税金や社会保険は素直に払っておくべきです。取引業者への支払いは、交渉して伸ばしてもらいましょう。

税務署、社会保険庁を敵に回して商売なんてできない

 コロナ禍で社会保険を先送りしてもいいと特例が施行されましたが、結局は悲惨な目に遭っている経営者が多くいます。
 社会保険は昔、生ぬるいところがありましたが、今はとても厳しい対応をしてきます。無視していると、税金以上に厳しく差押えをされます。口座、売掛金、不動産物件、何でも差押えようとします。
 喧嘩をしても勝てる相手ではありませんから、ていねいに対応をして誠意を見せるべきです。

社会保険の先延ばしで食らったこと

 私のところに相談に見えた方で、社会保険を先延ばしにしていた人がいました。しかも、コロナ融資も入り、お金が口座にあったので経営がうまくいっていると勘違いしていました。
 中小企業経営者の中には、お金が回っていると何とかなると思い、前向きなことを何もしないで、最終的に痛い目に遭っている人も多いのです。
 ところが、中身を見ると甘い経営をしていたため、急に経営が危うくなりました。急きょ、改善策を講じて払っていく計画を立てました。
 社会保険事務所から差押えの通知が来ていましたが、できるだけ払い、何とか誠意を見せる計画も示しました。
 とにかく、少額ずつでも支払って、使っていない影響の少ない口座を差し押さえてもらいました。差押えされると延滞金も止まりました。
 税金や社会保険を滞納すると、こんな苦労をしなければならないのです。
 コロナ禍で社会保険の延滞をどうすればいいか顧問先から聞かれましたが、絶対にそれはやめろと言いました。
 結局、払わないといけないお金ですから、先延ばししてもいいことなどないのです。結局、延滞した会社は苦しんで、資金繰りがさらに苦しくなって、倒産に追い込まれます。

【著者プロフィール】
三條慶八(さんじょう・けいや)
1960年、神戸市生まれ。“会社と家族を守る"経営アドバイザー。株式会社Jライフサポート代表取締役。負債140億円を背負った会社を自らの力で再生し、完全復活させた経験に基づき、悩める中小企業経営者に真の会社経営、会社再生法を伝授している。机上の空論ではなく、自らの体験から得た実践的な手法は多くの経営者から信頼を得ており、特に対金融機関との交渉法が、多くの顧客から評価されている。「もっと早く出会いたかった」「今すぐ指導してもらいたい」などの声が全国から寄せられている。これまで1500社以上の社長を救ってきた。中小企業経営者とともに、最後まであきらめることなく懸命に闘う姿勢が共感を得ている。今の中小企業制度では、失敗すると再チャレンジできない現状がある。そんな中小企業の再チャレンジ制度を改革するのが人生のミッション。

いかがでしたか?
 
今回紹介した新刊『1500社の社長を救った虎の巻 経営の極意』の著者・三條慶八さんは言います。
 
「失敗する社長ほど、この基本を軽視する」
 
そもそも経営の基本を知らない社長もいれば、知っているふりをしている社長、知っていても実践していない社長が失敗したり、再生できないと言います。
 
同書では、中小零細企業の社長なら絶対知っておきたい101の項目に対して、自らも140億円の負債から自立再生を成し遂げ、1500社以上の中小零細企業の社長を救ってきた経営アドバイザーとして培った経験・知識・知恵・テクニックから導き出した全ノウハウを【Q&A形式】でズバリ答えています。
 
どんなに厳しい状況でも、中小企業の経営者が生き残るために必要不可欠な「経営の極意」を厳選して詰め込んだ新刊『1500社の社長を救った虎の巻 経営の極意』は、好評発売中です。興味のある方はチェックしてみてください。

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