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Interview#64 神楽坂でおいしいパンをつくる人。

Interview#64 神楽坂でおいしいパンをつくる人。

食の仕事に携わる人々のパンとの関わり、その楽しみについて伺う連載企画、第64回65人目は、神楽坂のパン屋さん「パン デ フィロゾフ」の榎本哲さんです。2022年に同じ神楽坂に開いたビストロ「ドゥフイユ」でお話を伺いました。

「おいしい」を知らないと、おいしいものはつくれないパン デ フィロゾフ オーナーシェフ 榎本哲さん

ビストロ「ドゥフイユ」と「パンドゥフイユ」

 ワインと日本酒が好きなの

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Interview#63 ニューヨークのテイスト。ロブションさんの思い出。

Interview#63 ニューヨークのテイスト。ロブションさんの思い出。

食の仕事に携わる人々のパンとの関わり、その楽しみについて伺う企画、第63回64人目は、巨匠ジョエル・ロブションのもとでロブション世界初のパン専門店の統括シェフを務め、ニューヨークでも系列店のパンを焼き、帰国して自身の店、ブルーポピーベーカリーを開業した山口哲也さんにお話を伺いました。

ニューヨークのテイスト。ロブションさんの思い出。ブルーポピーベーカリー オーナーシェフ 山口哲也さん

ブランチ

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Interview#62 世界一のパン職人大澤秀一さん(Comme’N )の考えかた

Interview#62 世界一のパン職人大澤秀一さん(Comme’N )の考えかた

食の仕事に携わる人々のパンとの関わり、その楽しみについて伺う企画、第62回63人目は、世界トップクラスのパン職人がその技を競う「ベスト・オブ・モンディアル・デュ・パン」で2023年、総合優勝を果たしたComme’Nの大澤秀一さんにお話を伺いました。

おいしいとわかったら、もっとおいしい状態で食べたくなるパン職人 大澤秀一さん

知らなかったパンの世界へ

実家のパン屋を手伝って小1の頃から揚げパ

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Interview#61 アマムダコタンのうれしいサンドイッチとドーナツ

Interview#61 アマムダコタンのうれしいサンドイッチとドーナツ

食の仕事に携わる人々のパンとの関わり、その楽しみについて伺う企画、第61回、62人目は、東京では青山通りの両側に長蛇の列をつくる「amam dacotan表参道店」と「I'm donut?渋谷店」の時の人、平子良太シェフです。
お皿にのせてナイフとフォークで食べたくなるような、魅惑的なビジュアル。ワンコインで手に入る、ガストロノミーの入り口。それは「自分がお客さん目線」であることをいちばんに考える

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今年の言葉は「ボーダレス」。例えばボンボンショコラクオリティのパンオショコラ

今年の言葉は「ボーダレス」。例えばボンボンショコラクオリティのパンオショコラ

今年のパンを一言でいうと「ボーダレス」年末なので、ベストパン!といきたいところですが、今年もAll Aboutの読者が選ぶベストパンの投票はありません。

代わりに、今年、私が出会った素晴らしいパンや職人さんを一言で言い表してみます。

それは「ボーダレス」です。

国や職業のあいだを自由に行き来して生まれる、something good(何かいいもの)。

最近の取材では、青山通りの両側に長蛇の

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Interview#60 新しい郷土料理と小肌のサンドイッチ

Interview#60 新しい郷土料理と小肌のサンドイッチ

食の仕事に携わる人々のパンとの関わり、その楽しみについて伺う企画、第60回、61人目は吉祥寺「にほん酒や」の高谷謙一さんにお話を伺いました。「あの材料がないからできない」という考えかたではなく、あるものでつくること。あるものをあの材料に見立ててつくること。自分のいるその環境から生まれる味は、新しい郷土料理になる。そんな考えかたがほんとうに素敵です。

新しい郷土料理と小肌のサンドイッチにほん酒や 

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Interview#59 商品である前に文化であるという意識

Interview#59 商品である前に文化であるという意識

食の仕事に携わる人々のパンとの関わり、その楽しみについて伺う企画、ついに60人に達した今回は、wagashiasobiの和菓子職人、阿吽の呼吸で話してくださった稲葉基大さんと浅野理生さんの二人にお話を伺いました。

商品である前に文化であるという意識wagashiasobi 和菓子職人 稲葉基大さん 浅野理生さん

和菓子を作って遊んでいた

 スライスしたバゲットにクリームチーズと1センチの厚さ

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Interview#58 コーヒーを飲みたい人が通える、次世代へ向けたクラシックスタイル

Interview#58 コーヒーを飲みたい人が通える、次世代へ向けたクラシックスタイル

2008年から続けているこのインタビューですが、バリスタは初めてかもしれません。食の仕事に携わる人々の、パンとの関わり、その楽しみについて伺う企画、58人目の今回はCAFÉ KITSUNÉ、ブルーボトルコーヒー清澄白河、Satén japaneseteaなど、いまをときめくカフェの立ち上げを行ってきたカフェプロデューサーの藤岡響さんです。

コーヒーを飲みたい人が通える、次世代へ向けたクラシックス

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Interview#57 おいしいごはんと漬物と味噌汁のようなサンドイッチ

Interview#57 おいしいごはんと漬物と味噌汁のようなサンドイッチ

そのお話はまるで、日本のパンの現代史をたどっているかのごとく、いや、まさにその通りだったのです。食の仕事に携わる人々の、パンとの関わり、その楽しみについて伺う企画、57人目の今回は元マキシム・ド・パリ総支配人で、ドミニク・サブロンのブーランジュリーを日本に招聘したこともある田中保範さんにお話を伺いました。

おいしいごはんと漬物と味噌汁のようなサンドイッチ
元銀座マキシム・ド・パリ総支配人 株式会

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Interview#56 グラタンコロッケバーガーにグリビッシュソース

Interview#56 グラタンコロッケバーガーにグリビッシュソース

2020年の春、最初の緊急事態宣言で、休業しなければなかったレストランに、テイクアウトのお弁当をつくったり、医療従事者に食事を届けたり、オンラインの料理ライブをしたりする料理人の姿がありました。その利他的な行動には、人を楽しませる、元気にする力がみなぎっていました。
ラ・ボンヌ・ターブルの中村シェフのInstagramでの料理ライブは、現在も続いています。我が家の食卓も、それによってどれだけ楽しく

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Interview#55 コロナの時代に生まれた二つの、古くて新しいパン

Interview#55 コロナの時代に生まれた二つの、古くて新しいパン

食の仕事に携わる人々の、パンとの関わり、その楽しみについて伺う企画、55人目は銀座のレストラン「マルディ グラ」オーナーシェフの和知徹さんです。

2021年1月23日現在、緊急事態宣言下のマルディ グラでは、ディナーは17時から20時(クローズ)、数量限定のテイクアウトはMGオールスター弁当(11時半より17時まで電話で受付、ピックアップは13時から19時)、ランチは12時から15時(クローズ)

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2020年代のベーカリーのためのマッチングサイト

2020年代のベーカリーのためのマッチングサイト

街のパン屋さん絶滅の危機パンブームといわれて久しく、次々にオープンするベーカリーは街の人の目をひくし、楽しみな気分にもさせてくれるけれど、総務省統計局の事業所に関する集計を見れば、各都道府県のパン・菓子製造業の廃業の店舗数は開業のなんと2倍近くもあるとわかる。小売のベーカリーは真面目な話、減少傾向にある。

そこにはいろいろな理由があるだろう。大手卸売ベーカリーとの価格競争に敗れて、というような理

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パンの美食学

パンの美食学

日本のパンの現代史今年も立教大学観光学部に開設されている辻調理師専門学校の寄付講座「ガストロノミーと観光」にゲスト講師として呼んでいただいた。今年はコーヒーとパンとメディアの3つのパートに分かれ、パンとメディアのところでお話させてもらった。

パンは、誰にとってもわりと身近な食べもので、ガストロノミーの入り口的な役割も果たすことができる。

私はアメリカの美食進化論と日本のパンの現代史、フレンチス

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いまどきのホテル食パンの感覚。hotel koé(ホテル コエ)のbakery

いまどきのホテル食パンの感覚。hotel koé(ホテル コエ)のbakery

hotel koé bakeryオープン
渋谷の公園通りを上った交差点のところにあるhotel koéに2020年10月1日、hotel koé bakeryがオープンする。といっても、一階のガラス張りのダイニングkoé lobbyは既にパンのおいしさに定評があり、今回はそれがhotel koé bakeryというブランド名で新しくスタートするのだそう。

ブランドの要となるのは5種類の食パンで、

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