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一日一記

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江草が毎日何かしら考えたことを書く日記みたいなプロジェクトです。 2023年2月から一時的にお休み中でしたが、10月13日より再開します。
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2022年11月の記事一覧

2022年11月振り返り

2022年11月振り返り

あっという間に11月終了ですね。
今年があと一ヶ月しかないなんて。すでに「もういくつ寝るとお正月♪」だって歌ってもおかしくない時期。はやいはやい。

というわけで、月末恒例の振り返りコーナー。

今月はとにかく読書感想文だらけになりました。
note公式で「読書の秋」企画をされていたのもあって、丁度いい機会と張り切ってみました。マンガも含めて13冊ぐらい感想を書いてたっぽいです。本を読んで感想を書

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『隷属なき道』読んだよ

『隷属なき道』読んだよ

ルトガー・ブレグマン『隷属なき道』読みました。

先日noteで書いた通り『WORLD WITHOUT WORK』に感激したのもあり、積みっぱなしになっていたベーシック・インカム系の類書もちゃんと読んでおこうかなと思って手を出したのが本書『隷属なき道』です。(この邦訳タイトルはハイエク『隷属への道』へのオマージュとなってます)

著者はオランダの歴史家、ジャーナリストのルトガー・ブレグマン。最近出

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『ブルーピリオド』13巻読んだよ。「ノーマークス」編熱かった。

『ブルーピリオド』13巻読んだよ。「ノーマークス」編熱かった。

アート漫画の『ブルーピリオド』13巻を読みました。

以前、前巻から始まっていた「ノーマークス編」がおもしろすぎて、勢い余って感想文を書いていました。

ノーマークス編が終了した本巻を受けまして、今日は満を持して感想を述べていきます。

(以下ネタバレ含みます)

いやー、「罪悪感」の課題。熱かったですね。
罪悪感とは自分の解釈であり、自分自身が覗いているようで自分自身を覗いているようなものと。現

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『WORLD WITHOUT WORK』読んだよ

『WORLD WITHOUT WORK』読んだよ

ダニエル・サスキンド『WORLD WITHOUT WORK』読みました。

タイトルや紹介文がもう完全に自分好みの本だったので、薄々予感はしていたのですが、めちゃくちゃ良い本でした。個人的に今年読んだ本の中でベスト書籍レベル。最近では『暇と退屈の倫理学』と一、二を争う感動です。こういう本に出会えるから読書はやめられない。

どんな本か著者はイギリスの経済学者のダニエル・サスキンド氏。
テーマはタイ

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『考える技術・書く技術』読んだよ

『考える技術・書く技術』読んだよ

板坂元『考える技術・書く技術』読みました。

本の断捨離作業の中で本棚から発掘されたもの。
多分、少し前に知的生産技術関連の本を買い漁ってたころにまとめて買ったまま積んでしまっていたようです。

内容はオーソドックスな知的実用書。頭のトレーニングから本の読み方、メモやノートの取り方、アイディアの出し方、文章の書き方と、ほんと一通り押さえてあります。

これだけ聞いたらよくあるビジネス書の一冊のよう

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話題のちきりんさんvoicyマネープラン回聴いたよ

話題のちきりんさんvoicyマネープラン回聴いたよ

先日、社会派ブロガーちきりんさんが将来のマネープランを解説するvoicyプレミアム放送回がありました。

なんでも、この回が有料放送にもかかわらず非常に反響が大きかったとのこと。

長年のちきりんファンである江草はもともと定期課金済だったのですが、この時点でこの回は未チェックで置いたままでした。このツイートを見てこりゃ聞かないといかんなと思い、興味津津で急ぎアーカイブをチェックさせていただいたとい

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「読む本」に人となりが出てしまう

「読む本」に人となりが出てしまう

自分の中で連続読書感想文執筆のトレンドも一段落したので、今日はちょっと「読書」をテーマに雑談でも。

噂に聞く話では、採用面接で「どんな本を読むのか」と尋ねるのはタブーなんだとか。なんでも「好んで読む本」にはその人の価値観や信仰、信条が如実に表れすぎるために、思想による採用差別につながるかららしいです。

なるほど、確かにそういうところはあるような気がします。

たとえば、江草も幾人か読書好きと思

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『君の膵臓をたべたい』読んだよ

『君の膵臓をたべたい』読んだよ

住野よる『君の膵臓をたべたい』読みました。

最近、どうも民主主義の話やら給料の話やら固いトピックの本ばかり読んでしまっているなあと。
ちょうどそんな気持ちになっていたタイミングで、たまたま本を断捨離しようと本棚をガサゴソやっていた時に見つけたのが本書『君の膵臓をたべたい』でした。

映画化までされた言わずとしれたベストセラー小説です。だいぶ前に妻に借りておきながら全く未読のままそのまま江草が積み

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「人殺しの顔をしろ」と「経営者目線を持て」の類似性

「人殺しの顔をしろ」と「経営者目線を持て」の類似性

先日、精神科医ブロガー熊代先生の記事が物議を醸していたそうで。

記事の概要を江草目線でざっくりまとめますと。

今やコロナは弱毒化したとして対策も緩めでいいとする社会的に楽観的な空気が強いけれど、現場での体験からまだまだ弱い人達にとってコロナは大変な脅威であることを痛感した。みなそれを分かって議論しているのか。そうした弱い立場の人たちを犠牲にしているという自覚を持っているのか――すなわち「人殺し

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『民主主義とは何か』読んだよ

『民主主義とは何か』読んだよ

宇野重規『民主主義とは何か』読みました。

何を隠そう江草は民主主義者っ子なのです。
できるだけ種々の問題について公平中立に考えようとしているつもりですが、節々に民主主義ラバーな志向が正直あるなあとは自分でも気づいております。
ただ、そのように民主主義っ子と自認しておきながら「お前は民主主義を理解してるのか」と問われるとかなり怪しいものがあります。
つまり、直観的に民主主義的な価値観を選好しがちで

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『給料はあなたの価値なのか』読んだよ

『給料はあなたの価値なのか』読んだよ

『給料はあなたの価値なのか』読みました。

アメリカの社会学者のジェイク・ローゼンフェルド氏の著した本書はタイトルの『給料はあなたの価値なのか』のそのままの通り「誰がいくらをなぜもらうのか」という壮大な問いに挑んだ意欲的な一冊です。

世の中には「もらっている給料がその個人の能力や功績あるいは仕事内容の重要性を反映している」という暗黙の共通認識がひろく行き渡っています。たとえば、「スキルアップして

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本の再読習慣を身に付けたい

本の再読習慣を身に付けたい

連日ガツガツと書評を書き続けていたので、今日は力を抜いてちょっとダラダラ更新といたしましょう。

あれだけ景気よく書評を書き続けているのだからさぞ読書が順調に消化できてるかと思いきや、これでも「本の購入数>本の読了数」という宇宙の普遍的法則は破られることなく、常に待機中の本の山は高まり続けています。本屋につい立ち寄ってしまったり、他の方の「この本面白かったよ」という感想を聞いてしまったらやっぱ買っ

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『歴史思考』読んだよ

『歴史思考』読んだよ

深井龍之介『歴史思考』を読みました。

著者の深井龍之介氏は歴史上の様々な偉人やエピソードを楽しく解説する"COTEN RADIO"というpodcast番組で有名な方です。正確には深井氏は世界史データベースを作るベンチャー企業COTENの社長が本業なのですが、その事業のPR活動のために始めたpodcastがアレヨアレヨと大人気番組になったという経緯の持ち主になります。

江草はこのCOTEN RA

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『手放す練習 ムダに消耗しない取捨選択』読んだよ

『手放す練習 ムダに消耗しない取捨選択』読んだよ

ああ。

渇愛を滅尽したーーい。
モノを減らしたーーい。
部屋を片付けたーーい。

というわけで、はむっち先生が以前ご紹介してらっしゃった『手放す練習 ムダに消耗しない取捨選択』を読んだのです。

引き続き読書の秋ということで、今日はその感想文を。

↓はむっち先生による紹介記事

実を言うと、著者のミニマリストしぶさんという方は存じ上げてはなかったのですが、ホームページなどを拝見すると、確かに筋

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