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本たち

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読んだ本たち。
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#日記

#138 水無月の本②

今村夏子さんを読んだ6月。

1.星の子

芦田愛菜ちゃん主演の映画で話題になっていた「星の子」。

かなしいお話なのだろうかと思っていたのだけれど、たしかにかなしいのだけど、主人公ちひろと母と父はちっともかなしくはない。むしろ愛に溢れているようなくらい。

周りからみたときに異常であり、かわいそうであり、変であり、救わなきゃ!とおもうことでも、本人にとってはそうではない場合だってあることが、大な

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#113 村上春樹道

#113 村上春樹道

漠然と耳にしたり興味はあるなあって頭のどこかでは思っているけれど、手を伸ばして傍におくというところまでに至らない。

そういうことってあるよね。私はある。あるあるだ。

村上春樹。

知らない人はいないんじゃない、と思うほどに有名。「ノルウェイの森」「ダンス・ダンス・ダンス」。読んだことがないのに作品名はいくつか知っているし。作品が発表されたとき、テレビでハルキストが列をつくっているのも見たし。

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#107 長月の本

#107 長月の本

長月〜長月。

10月神無月、もう気付いたら肌寒くなって。この季節に散歩するのが私は一番好きです。
すこし寒いけれど薄着で外に出れるギリギリのこの狭間の季節に、ただ歩いていると、なぜだか今までの良かったこと、たのしかったことが次々と思い出てきます。
この時期に咲いている花や、この時期しか着ることの出来ない服、ももちろん好きな要因のひとつですが、
その、肌で感じて感情とは関係なく勝手に思い出てくるこ

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#102 おいしいごはんが食べられますように

#102 おいしいごはんが食べられますように

書店で表紙を見る度にほしいなあと思っていた本。

「芥川賞受賞」という文字と共に、だいたいどの書店でも店頭に何冊も並べられていた。

私は文庫本が好きだ。あの、風呂で気軽に読める大きさと、手に伝わるしなる紙の感じ。どこかに出掛ける時に鞄に入れて、結局読まなくたって気にならないくらいのサイズ感と重さ。

だから、文庫本が出るまで我慢しようかな、といつも手に取って見ては戻していたが

金曜日にご褒美と

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#89 文月の本①

#89 文月の本①

どうしましょう。

どうしようもなく楽しかったり、根拠もなく素敵な気分になったり、なんでもうまくいく。という気分のときの私と

何もかもがダメな気持ちになって、何もしたくなくて、沈んだり落ち込んだり、胃がぎゅっとなる私がいます。

今絶賛後者です。

では、7月に読んだ本を紹介します。

「1人おしゃべりノート」 鈴木そうこ

バグり日記でも紹介したがたまたま本屋で見つけ、立ち読みをして直感で購入

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#84 水無月の本

#84 水無月の本

7月19日?!嘘だろ
驚きを隠せない。

6月に読んだ本はこちら。

1. ざらざら 川上弘美

以前図書館を徘徊していたら、この本を見つけた。表紙を一目みたときに、これはなんとしても家に置きたい、という気持ちにさせられた。所謂一目惚れというもの。青と黄色っていうのは、目を引くくせにうるさくなく爽やかで、好きな組み合わせだ。

例にならってブックオフで何度も探していたのだが、しばらく出会えなかった

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#41 エッセイはお好き?

#41 エッセイはお好き?

どうしてエッセイが好きなのだろうか。

今日もエッセイを読んでいた。
吉本ばななさんの「小さな幸せ46こ」という本。

まだ途中までだけれど、読んでいて私がエッセイをどうして好きなのか、わかった気がする。

23歳。法的に大人になって3年目。
小さい頃思い描いていた大人とは程遠い。不思議だなあ。大人ってもっと頑丈だと思ってたよ。

吉本ばななさんの本でも、いつまで経っても人は人、経験によって感じ方

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