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80'sの詩

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80'sの詩をまとめてみました!!読んでいただけたら、嬉しいです☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆ 宜しくお願い致しますm(_ _)m♡♡♡
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#感情

詩「手」

詩「手」

いつも 考えていた
スッとした
白い大きなその手が
私の心を掴む様に
そっと
私の細胞一つ一つと
触れ合って
一緒に溶けていかないかって

ねぇ
そこには
君の意思と感情があるから
何度でも
何度も

君が表現する一つ一つを
迷う事なく
掬いあげられる様に

詩「追憶」

詩「追憶」

揺らめく夏の狭間にあなたが居た
水の上を風が走る
強い日差しが体の中心を通り抜け
心に危うい火をつけた

夏の夕暮れ
あなたの影が伸びるのを見た
手が届かない感情があるのを知った
名前を付ける暇も無く
鼓動が激しく波打った

手に入れてもいないのに
失うことに怯えていた
机の引き出しに仕舞うことすら出来ず
剥き出しになった感情は
私の頬を紅潮させた
悲しくもないのに
涙が流れ落ちていった
蝉の声が

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詩「365日」

詩「365日」

言葉に出来なかった感情は
清澄な文字で空気中に浮かんでいる
膨大な数の一部分を拾い上げて
意地でも掬って
無骨に表現して
僕は詩を書いた

ある時は 筆が進むままに
ある時は イメージが進行するままに
ある時は 感情のままに
ある時は 緻密に計算して
ある時は 過去の自分に手を引かれるまま
ある時は 誰かの言葉に胸が弾んで
ある時は 自分の人生と他人の人生が並行して
ある時は 落ちてきた文字を拾い

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詩「大河の様に」

詩「大河の様に」

茶色い濁流が波立つ
砂の一粒一粒が ぶつかり合いながら弾ける
白い泡を吹きながら 川はうねる
沢山の感情がぶつかり合う
(それぞれが自分が正しいと信じ それぞれが己が正義だと思っている。腹の底にナイフを沈めているから 迂闊には横切れない。)

事実と真実が交錯する
過去ばかりが尊重され 今を見失う
私達の感情さえ のみ込もうとする激しい流れ
ただ流されない為に 手を差し出す
(目を背けず 真正面か

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詩「作品」

詩「作品」

君は
喜びも哀しみも掬いあげ
見事な花を咲かせる
芸術という名の

沢山の感情を肥料にして
人生を美しく咲かせる
嘘までも とびきりのエッセンスになる
けれど
君の隣に僕は居なかった

僕は君の悲しみという感情の一部に溶けていった
そして
君が作り出した絵の具の一色となった
僕がしたことは 君の無垢な心に傷をつけたことだけだった
それまでも 君は作品に変えた
君の悲しみは一定の温度で燃え続けていた

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詩「僕の地図」

詩「僕の地図」

今日こそ
海に僕の地図を捨てるつもりだ
流されて
何処かへ行ってしまえばいい

そう思った僕の足元に
誰かが落とした古い地図が落ちていた
泥だらけで手垢だらけの
今にも破れそうな
汚らしい地図

恐る恐る開いて見てみると
知らない国の言葉ばかりが書かれていた
様々な国の形の上に
僕の知らない国の言葉
この地図の持ち主は
短い人生の時間の中で
これだけの国を巡ったらしい

そして地図の端っこに
日本

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詩「生物学上、私はニンゲン」

詩「生物学上、私はニンゲン」

私はニンゲン

目は見えている様で何も見えていない
耳は肝心な音が聴こえていない
口は大した事は言えず食べ物を飲み込むだけ
(味覚は、滅んでいる。)

昔から外観に頼り切っていた
昨今の朧げな面影には縋れない
腹の周りには苛立ちが溜まっている
自分の感情を溜め込んでいたせいか
(負の感情はコレクションではない。)

あの角を曲がると以前は見えていた希望の光がくすんでいた
私の先には何もない
このま

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詩「星の行く先」

詩「星の行く先」

自ら
光輝き
幾多の星々を圧倒する
瞬い光

あなたは
憧れのまま
自らを燃やし尽くし
一瞬のうちに消滅した

私は
その時
言語を持たなかったから
この内なる感情が
理解できずに
持て余した

嗚呼
あの時の私の
間抜け面といったら
情けなくて
今なら
喚きたくなる

私は
あなたを追いかけて
この惑星に降り立った
そして
言葉を学び
理解した

嗚呼
あなたの得意面といったら
私の内なる魂が

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詩「感情のひとかけらを掬って」

詩「感情のひとかけらを掬って」

僕は、勉強をしたんだ
いつも、ただ、泣いて、帰ってくるから
君の語った言葉を全て
一度、飲み込んでから
君の見ていない所で
吐き出す事にした

そして
その感情のひとかけらを掬って
ダイヤモンドの様に磨いてあげるんだ
大切に
大切に
僕の指に似合う様にね

でも
一つ困った事がある
それは
細かく砕く事が出来ないし
捨てられないから
僕の心に貯まる一方なんだ
ズシっと重くて
もう
破けてしまいそう

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詩「キララ」

詩「キララ」

あの
何も考えず
楽しかった時を思い出すのです
平気な顔をして言った嘘に
大泣きしていた頃を思い出すのです

何もかもが眩しくて
何もかもが悲しくて
自分の体が感情そのものだった
大きく
手を広げて
ぐるっと回ると世界も回った
そんなことがあったなと
ふと、思い出すのです

あの頃は
とっくに心の一部になっていて
剥がして
取り出して見る事はできないけど
太陽の光と一緒に
自分の体の中から
うわっ

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