西園寺千裕/社会福祉士・行政書士

法政大学法学部で法律を学び、卒業後、法律事務所・司法書士事務所で10年以上勤務してきま…

西園寺千裕/社会福祉士・行政書士

法政大学法学部で法律を学び、卒業後、法律事務所・司法書士事務所で10年以上勤務してきました。 現在は、おおごだ法律事務所で弁護士の秘書を務めながら、社会福祉士・行政書士として、成年後見、高齢者・障害者の権利擁護活動に取り組んでいます。

記事一覧

自筆証書遺言のルールが変わりました

最近になって、自筆証書遺言の新しい制度が始まり、 自筆証書遺言が利用しやすくなりました。 相続法は、1980年以来、大きな見直しはされてきませんでした。 一方で、…

映画『凱歌』

映画『凱歌』は、東京都東村山市にある国立療養所多磨全生園を舞台に、国の終身隔離政策によって、強制的に入所させられたハンセン病の元患者の方々を9年間にわたって撮影…

音訳者養成講座のこと

今日は、音訳者養成講座で学んだことをお話ししたいと思います。 「音訳」とは、視覚に障害のある方のために、文字(墨字)で書かれている書籍などを「音声」にして伝える…

成年後見関係事件の概況

裁判所のホームページで、令和2年1月から12月までの「成年後見関係事件の概況(最高裁判所事務総局家庭局)」が公表されています。 この資料は、全国の家庭裁判所の成…

「まだ判断能力に不安はないけれど、今から支援を受けたい。」~任意後見のお話②~

任意後見は、将来、判断能力が低下してからの支援です。 でも、まだ判断能力はしっかりしているけれど、今から支援を受けたいという場合があります。 ご本人の判断能力が…

「今は元気。でも、将来のことが心配。」~任意後見のお話①~

成年後見は、大きく分けて2種類あります。 すでに判断能力が不十分な場合の「法定後見」と、 将来に備えて、誰に、どんな支援をしてもらうかを自分で決めておく「任意後見…

「戸籍の調査」について

今日は、「戸籍の調査」についてご紹介したいと思います。 当事務所では、相続の手続きをご依頼いただくと、まず行うのが戸籍の収集です。 それは、相続人が誰なのか、を…

成年後見について

成年後見制度は、認知症の方や、知的障がい、精神障がいなどの 精神上の障がいによって、物事を判断する能力が十分ではない方が、 その方らしい生活が送れるように、法律面…

はじめまして。自己紹介です。

はじめまして。 西園寺千裕(さいおんじちひろ)と申します。 今日から、noteを利用することになりました。 私は、法政大学法学部で法律を学び、卒業後は、 都内の法律事…

自筆証書遺言のルールが変わりました

自筆証書遺言のルールが変わりました

最近になって、自筆証書遺言の新しい制度が始まり、
自筆証書遺言が利用しやすくなりました。

相続法は、1980年以来、大きな見直しはされてきませんでした。
一方で、高齢化が進むなど、社会経済情勢は刻々と変化しており、このような変化に対応するために、2018年7月に、相続法の見直しを内容とする「民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律」と「法務局における遺言書の保管等に関する法律」が成立しました。

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映画『凱歌』

映画『凱歌』

映画『凱歌』は、東京都東村山市にある国立療養所多磨全生園を舞台に、国の終身隔離政策によって、強制的に入所させられたハンセン病の元患者の方々を9年間にわたって撮影したドキュメンタリー映画です。

想像できないくらい残酷な事実を目の当たりにしますが、元患者のきみ江さんご夫婦や中村さんを見ていると、人と人の結びつきの強さ、人の心の美しさとあたたかさを感じます。

坂口監督は、大胡田弁護士が書籍を出版する

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音訳者養成講座のこと

音訳者養成講座のこと

今日は、音訳者養成講座で学んだことをお話ししたいと思います。
「音訳」とは、視覚に障害のある方のために、文字(墨字)で書かれている書籍などを「音声」にして伝える活動です。

私は、今、おおごだ法律事務所で大胡田弁護士の秘書を務めています。
大胡田弁護士は、全盲で司法試験に合格した日本で3人目の弁護士です。
大胡田弁護士の秘書になった最初の頃、私は、裁判の書面やあらゆる情報をうまく伝えることができま

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成年後見関係事件の概況

成年後見関係事件の概況

裁判所のホームページで、令和2年1月から12月までの「成年後見関係事件の概況(最高裁判所事務総局家庭局)」が公表されています。

この資料は、全国の家庭裁判所の成年後見関係事件(後見開始、保佐開始、補助開始および任意後見監督人選任事件)の処理状況について、その概況をまとめたものです。

〇成年後見関係事件の申立件数は、37,235件で、前年より約3.5%増加しています。

〇申立人については、市区

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「まだ判断能力に不安はないけれど、今から支援を受けたい。」~任意後見のお話②~

「まだ判断能力に不安はないけれど、今から支援を受けたい。」~任意後見のお話②~

任意後見は、将来、判断能力が低下してからの支援です。

でも、まだ判断能力はしっかりしているけれど、今から支援を受けたいという場合があります。

ご本人の判断能力が、いつ低下するのか?
それは誰にも分からないので、
ご本人の心身の状況や生活を見守り、支援する体制を整えておく必要があります。

また、判断能力はしっかりしているけれど、足腰が不自由になったり、寝たきりになってしまった場合、生活面や各種

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「今は元気。でも、将来のことが心配。」~任意後見のお話①~

「今は元気。でも、将来のことが心配。」~任意後見のお話①~

成年後見は、大きく分けて2種類あります。
すでに判断能力が不十分な場合の「法定後見」と、
将来に備えて、誰に、どんな支援をしてもらうかを自分で決めておく「任意後見」です。

例えば、現在、すでに判断能力が低下している認知症の方や精神障がい、知的障がいの方は、法定後見になりますが、
任意後見は、現在、判断能力に問題がない方や障がいを持つ子のご両親などが、必要になるかもしれない制度です。

具体的には

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「戸籍の調査」について

「戸籍の調査」について

今日は、「戸籍の調査」についてご紹介したいと思います。

当事務所では、相続の手続きをご依頼いただくと、まず行うのが戸籍の収集です。
それは、相続人が誰なのか、を客観的に証明するためです。

具体的には、お亡くなりになった方(被相続人といいます)の出生から死亡までの戸籍をそろえて、相続人を確定させます。
また、例えば、被相続人に、お子さんがいなくて、すでにご両親も亡くなっている場合は、兄弟姉妹が相

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成年後見について

成年後見について

成年後見制度は、認知症の方や、知的障がい、精神障がいなどの
精神上の障がいによって、物事を判断する能力が十分ではない方が、
その方らしい生活が送れるように、法律面・生活面から支援する制度です。
成年後見制度は、2000年に、介護保険制度と同時にスタートしました。

支援者(後見人等)は、
ご本人の意思を尊重した生活ができるように、心身の状況と生活を見守り、
ご本人が不利益を受けないように、権利と財

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はじめまして。自己紹介です。

はじめまして。自己紹介です。

はじめまして。
西園寺千裕(さいおんじちひろ)と申します。
今日から、noteを利用することになりました。

私は、法政大学法学部で法律を学び、卒業後は、
都内の法律事務所・司法書士事務所で10年以上勤務してきました。
現在は、おおごだ法律事務所で大胡田弁護士の秘書を務めながら、
社会福祉士・行政書士として、成年後見、高齢者・障害者の権利擁護活動に取り組んでいます。

社会福祉士として仕事を始めて

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