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【現代詩】『すゞめ』

『すゞめ』赤黄緑紫

疑問なく囀(さえ)ずる
最低限で最大の仕草
必要なぶんだけ鳴いてから
エプロンの紐を必要以上にじょうずに結んで必要なぶんだけ飛んで行く

何が欲しいと、ねだることがない
       ⇔
東も西も知っているのに 得意(したり)顔しない
方眼の上で
すべての尺度をこよなく忘れて
気づいた俺は 愛が欲しい。と

人間の心に、傷の様に
壮大にコンパスで愛情を間取り
針を額で引きずり回して気づけば
//(シャッター)//他人顔する

次の角を曲がった辺りで
√心にもなひ√スキップをしよふ
美空へ逆上(のぼ)せて漬け上がり
√柄にもなく√キザな台詞を口走ってみる
ーだけど、奥さん、ちょっと待ってょ
俺は“オイラ”は もう
て お く れ で す か 

        〜〜〜

そんな こんなで とりあえず 
味噌汁の炊ける感情的な葱の匂いが
今の僕達の身の丈にあう


あかきみどりむらさき
2024ねん


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