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静馬
2023年3月13日 17:29
博愛主義のあなたはいつも誰も彼もを愛するけれど誰も彼もがあなたのように人を愛しているとは限らないだからあなたは幾度も愛する人に愛されないだからあなたは幾度も愛する人に愛されない見返りを求めないその悲しみを知っているからなお愛しいそんなあなたが見る世界一度でも垣間見たならそのときはあまりに悲しい幸福とあまりに嬉しい孤独の光にわたしは泣き崩れることでしょう
2022年11月14日 19:38
信じたくないものばかり信じていました信じたいものを信じもせずにあなたの足下に咲く花とつきぬけるような青空と小さな世界で生きるわたしに心の世界は誰より広いとあなたが教えてくれた朝あの日のあなたと同じ気持ちでいつものように歩いていたら長いあいだかき消えていたわたしの世界が見えたのですあなたは本物の悪意を信じないわたしは本物の絶望を信じない信じるのは子猫の温もり星
2022年7月18日 19:13
わたしがどんなにかっこよくふるまってもかっこいいねってあなたは言わないわたしがどんなにかわいい服を着ていてもかわいいねってあなたは言わないただ生きているだけでいいよって言ってくれるわたしがどんなに優しい言葉を紡いでも優しいねってあなたは言わないわたしがどんなに立派なふりをしてもえらいねってあなたは言わないただ素敵な生き方だねって言ってくれるあなたはかっこよくてかわい
2022年6月15日 17:55
恋や夢に破れても愛に破れることはない愛はいつも叶うものわたしが信じているかぎり決して裏切られはしない愛はただ独りでにほほ笑むものだからわたしからあなたを憎むことは永遠になくわたしからあなたを失うことも永遠にないそう思うとこわくなかった愛することも 孤独な日々もほほ笑んでいればこわくなかった
2022年6月3日 18:26
ただひとこと許してくださいと言い残しあなたは悲しすぎて鳥になったわたしとあなたがまだ白い小石だったころ世界は静かで言葉もなくつくりものめいたものはひとつもなかったわたしとあなたがまだ二輪の小花だったころ風がすべてを渡らせてあすを知りたがるひとはいなかったあれから果てしない時間が流れ切なく晴れわたった初夏の静かな昼下がりあなたの足が小石をプールへ蹴飛ばしてその指
2022年5月8日 17:59
2012年5月7日に、ぼくは自殺しました。そして目が覚めたら、ぼくは天使になっていたのです。いま、ぼくの背中には翼が生え、指の先まで内側から美しく光り輝いています。どうやらここは天国のようです。青空があり、心地のよい風があり、透明な太陽の輝きに満ち満ちています。朝があり、夜があり、もちろん美しい夕暮れもあります。ここにはみんながいます。両親や兄弟、友人や、大好きだったペットたち、あるいは、目も当て
2022年4月27日 17:55
それでいいんだきみがどんどん大人になって打算を覚えて ずる賢くなり夢さえ忘れて 諦念を選び無意味なことが本当に無意味に思えてもそれでいいんだもう素敵な詩が書けなくなってももう世界が青く見えなくてもあのころのきみの面影が消えてなくなるわけじゃないきみは優しくなるだけだなにもなかった孤独な世界をはじめて照らした光のようにきみは優しくなるだけだ
2022年2月17日 12:16
死のうと思って死ぬことができたらあの人はほんものの人間だったんだってだれかに認めてもらえるような気がしてた小さなころからずっと前からこんなに弱い人間だけどこれ以上はもう 強くなれないだから天国で生きるんですだれも悪くなかったあかしにだれも恨んでなかったしるしに死のうと思って死ぬことができたら自分を許せるような気がしてた「彼女は死んで幸せなんです」「だから彼女はも
2022年2月12日 16:35
あなたが泣いてる夢をみたどんなにどんなに嫌われてもこんなにこんなに嫌いでも夢のなかでは今もまだあなたを抱きしめたいわたし
2022年2月5日 17:56
毎週土曜日 AM9時天国で放送中のラジオ番組タイムチャンネルあらゆる優しさと幸運が重なったときまれではあるが地上の人もその放送を聞くことがあるという窓辺のソファに腰掛けて窓を流れてく雨を見ていた通りを走る車を見ていた悲しい夜 どうしようもない悲壮感今日ぼくは愛も金も夢も希望も失ってなにもかもを無意味に思うだからこそいま自分を棺桶にしまうみたいにこの店に足を
2021年9月23日 18:22
希望を抱くことでしかあたしには世界と向き合う術がないなにも終わらないでほしい春も 夏も 秋も 冬もなにも終わらないでほしい満月も 新月も雨の日も 晴れの日もなにも終わらないでほしいあの歌も あの映画も あの物語もなにも終わらないでほしいあまりにも多くの時間が流れていってしまうからあたしたちはこの一瞬のために息をしてはやくここへ来て思い出になる前にあ
2021年9月7日 18:24
秋がいちばん好きだなぁこの空の輝きこの風の香り 目の前にある一瞬がもうこんなにも懐かしい一千年くらい先の未来から今ここに回帰したくなるようなこのとてつもなくせつない気持ち泣きたくなるよもしかしたらわたしは神様に一生に一度の願いを叶えてもらい一千年先の未来から今ここに帰ってくるため今朝 目を覚ましたのかもしれないうん きっとそうだねいつもそんな気
2021年8月23日 12:01
そうとも失くしていくしかないものばかりさそれはきみがこの世界の最後の人間だから作りものの空に気づいた作りものの言葉に気づいたあの空の向こうに惹かれるのはそこに真実があるからなのさ扉を叩き続けるんだ彼女の呼び声が聞こえてくるまでそうとも失くしていくしかないものばかりさそれは手に入れたものから見えなくなるからほんとうの空があると気がついたほんとうの愛があると
2021年8月2日 09:50
あなたはいてくれるだけでいいそれだけでちからをかしてくれる垣根越しにあなたと目があったときあなたの向こうに大きな大きな世界がみえた光にあふれたあたたかな世界わたしはそこになじみたいと思ったあなたのなかに溶け込んで大きな世界とひとつになろうあなたはわたしの死でありいのちかけがえのないひとつのひかりいつかつよいちからにあなたが倒れなにもできなくなる日がくるとして