マガジンのカバー画像

田口と私

9
運営しているクリエイター

記事一覧

気づかないフリをしていたし、気づかないでいさせてくれた

気づかないフリをしていたし、気づかないでいさせてくれた

この人のこと書くのはもうこれで最後にします、
って何回言ってるんだろう私。

彼と出会ったのは4年近く前のこと。
出会った頃からなんとなく相性の良さには気づいてたけど、
会うようになってから恐ろしいスピードで意気投合した。

だけど当時の私は彼に恋心なんて微塵も抱いてないつもりで、
彼からの連絡やお誘いは結構無碍にしていた。
大学の卒業間際、卒論や単位で忙しくなって、
ようやく全てが落ち着いた頃に

もっとみる
好きな人がいなくなって、世界の彩度が落ちた

好きな人がいなくなって、世界の彩度が落ちた

物心ついた頃から今日まで、好きな人がいなかったことがないんじゃないかと思うくらい、
常に恋愛をして生きてきた、
そんな恋愛脳な私だった。

だけど最近なんだか好きな人ができない。
無理して作るものでもないんだけど、
好きな人がいないって、
こんなにも世界の彩度が落ちるんだなあと初めて知った。

失恋すると、世界から色が消える気がする。
全部グレーがかって見える。

だけど、
恋をしていないと、世界

もっとみる
ずっとずっと大好きな人

ずっとずっと大好きな人

これらは全て、「田口」という存在について書いたnoteだ。

私は田口のことが好きだった。

恋人に対する思いとは全く違う。

この感情をなんと呼ぶのだろう、
この関係をなんと呼ぶのだろう。

全然わかんない。
「愛」じゃない。
恋人のことは「愛している」
だけど、田口のことは愛していない。
だけど、だけどだけど、
ずっと好きだった。

この人となら浮気してもいいと思った。
むしろこの人に会うため

もっとみる
夢見る羊

夢見る羊

私は大切な人を裏切った。
田口を裏切った。

会いたい会いたいって私から散々誘ったのに、
私は約束の時間に行かなかった。

そもそも地元に帰ってすらいない、
東京の自分の家でただ他の予定のために出かける準備をしていた。

「今週末ほんとに会えるの?」
って田口に聞かれていた。

今思えば、
日課だった毎日一通ずつのラインは、
私が返さなければそれで終わってしまうくらい、
そっけないものだったと思う

もっとみる
愛の全て

愛の全て

雨の日ってどうしてこんなにもセンチメンタルになってしまうんだろう。

0:00、私はタバコを買いにコンビニへ出かけた。
土砂降りではなかったけど、大粒の雨がぽつぽつと降っていた。
傘で隠れてあまり前を見てなかったけど、信号待ちであたりを見渡していたら、後ろにおじいさんがいることに気がついた。
屋根とも呼べないような布のシェードの下で車椅子に座ってぐったりとうなだれている。
もちろん全身雨に濡れてい

もっとみる
今日

今日

仕事が終わって電車に乗った途端、涙が込み上げてきた。
突然の出来事に自分でも驚いた。
なんで泣いてるのかわからなかった。
ついさっきまで先輩とお腹抱えて笑いながら仕事してたのに。
やっぱり人の心って自分の手には負えないものだなって思った。
まさか私は日中自分の心を押し込んで上まで上がってこないようにしてたのかな。
それって凄いことだね。
頭で考えなくても勝手に感情のオンオフを選択してくれるなんて、

もっとみる
503

503

前回投稿したnoteがあまりにもしっくりこなくて、今度はもっとちゃんと素直に書こうと思った。
自分の書いた文章なんだから、何度読んでも自分で惚れ惚れするくらいには納得して作り上げたい。

これは誰かに読まれてもいいのだろうか、私は誰かに読まれたいのだろうか、ハッシュタグはどうしたらいいんだろう、今でもずっと葛藤している。

ここではあえて”彼”のことを本田と呼ぶことにする。

*

会うのは久しぶ

もっとみる
大バカ者へ

大バカ者へ

元気にしてますか?
私には珍しく、田口とのラインを見返しては、嬉しくなったり寂しくなったりする日々です。

「つらくて何も手につかないもう消えちゃいたい…」
なんてことは思いません。
だって毎日を生きていかなくちゃいけないから。

大人になるってこういうことなのか〜としみじみ思ってる。

◼️タバコ
こんなことを書こうと思ったのは、
仕事中に束の間の休憩時間で喫煙室に入ったら、
私が来る直前に誰か

もっとみる
202

202

約1年前のnoteはこちら。

どんな言葉で表したらいいのだろうか。

彼はやっぱり王子様だった。
王子様なんかじゃない、「王子様」なんてもんじゃない。

ダメだ、言いたいことが全然まとまらない。

早々に私は酔っ払った。
一刻も早くお布団に包まれたかった。

いや、違う。
私が言いたいことはそんなことじゃない。

相変わらず抱き締めるのが下手くそなところも愛おしかった。
また申し訳程度に頭を撫で

もっとみる