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総合商社ニュース(12月14日週)

こんにちは!総合商社2年目のYasuです。
12月7日~12月13日の5大総合商社に関する注目ニュースを紹介していきます。

今年も残すところ2週間を切りましたね!
来週(12月21週)で仕事納めの方も多いのではないでしょうか。
年末のお忙しい時期ではありますが、コロナウイルスも流行っていますので、体調にお気を付けて最後の追い込みやっていきましょう!

さて、今週は日経に掲載された総合商社ニュースが多かったです。
特に注目を集めたのは「スマートシティーの輸出」と「火力発電の撤退」について。
早速内容に入っていきましょう!

筆者ってどんな人?
2019年卒で、総合商社にて勤務しております。
出身大学はMARCHレベル。
就活時は幅広く業界を見ており、40社にエントリー。面接も70回以上受け、結果的に外資金融、外資コンサル、大手食品メーカー、広告代理店を含む6社から内定をいただきました。
noteでは、就活のコツや総合商社業界に関する記事を中心に書いています。
profile:https://note.com/bookbility/n/nfd1539ae83ba

総合商社ニュース(12月14日週)

今週の5大総合商社関連のニュースを紹介していきます。
情報元のURLも貼っておきますので、詳しく知りたい方はそちらもチェックしてみて下さい。

三菱商事:政府が「環境都市」輸出を支援

政府は日本企業が東南アジア(ASEAN)で手掛けるスマートシティ事業を後押しするとのこと。

政府系のインフラファンドの出資と国際協力銀行からの融資、合計2,500億円の資金枠を設け、ASEAN10か国の26都市を対象に日本企業の参画を支援します。

スマートシティとは、都市全体の省エネルギーや住民の生活の質向上を目指す都市プロジェクトです。
IoT(すべての物がネットに繋がる)技術の活用やEV車の導入によって都市全体の省エネを目指しています。
詳しくはこちらのサイトをご参照ください。

ASEANはスマートシティの建設計画が相次いでおり、中国や韓国企業も進出してきてるようですね。

三菱商事はインドネシアのジャカルタ近郊で開発を進めていますので、今後政府の支援によって事業が活発に展開されていくのではないでしょうか。

今回の日経新聞には取り上げられていませんでしたが、総合商社のスマートシティ事業は国内でも広がっています。

例えば、今週には丸紅が「長野県DX戦略推進パートナー連携協定」の締結を発表。
世界中で培ったデジタル技術を活用し、地域交通の最適化も進めていくとのことです。

環境的価値に重きが置かれた商品だけでなく、"都市"が輸出されていくのは、面白いですね。

総合商社はスマートシティやDXのノウハウを保有していますので、政府との掛け合わせにより、環境都市が増えていくことを祈っています。

今後の発展途上国の「発展の仕方」を決めるのは、日本をはじめとする先進国ですね。

5大総合商社:海外火力発電 ESGの逆風

今週、日経新聞にて5大総合商社のまとめ記事がありました。

先々週の総合商社ニュースでも紹介しましたが、
欧州を中心とする投資家連合がベトナムの石炭火力発電「ブンアン2」に参画する三菱商事などに撤退を要求しています。

石炭火力発電撤退の流れは東南アジア中に広がっており、タイ、フィリピン、ミャンマー、マレーシア、ベトナム、インドネシアなどに火力発電所を構える5大総合商社は大きな影響を受けていますね。

菅首相が掲げた2050年までの温暖化ガス排出ゼロを好機と捉え、海外投資家の動きが活発になっているようです。
住友商事には環境団体が乗り込んできたとも報じられていました。

三菱商事は純利益に占める天然ガスグループ、金属資源グループの割合は5割を超えるため、特に大きな影響を受けています。
生活産業中心のビジネスを持つ伊藤忠商事に時価総額で差を広げられている要因にもなっています。

世界的なESGの潮流と各国の国策(火力発電を推進する方針)の狭間で総合商社が右往左往している印象ですが、落としどころが付けられるよう、関係者と協議していってほしいです。

丸紅 植物肉のスタートアップに出資

丸紅は植物原料の開発・生産を行うスタートアップDAIZ社に1億円出資しました。
丸紅は安定的な大豆の調達を行うとともに、国内外の販路拡大に貢献していくようです。

DAIZ社は大豆等で作られた植物肉の味や触感を肉に近づける独自技術を持っており、外食チェーンなどで使われています。
その名も「ミラクルミート」と言うそうです。

皆さんは植物肉食べたことありますか?
日本ではあまり普及されていませんが、アメリカやカナダではハンバーガーの肉などに使われていることがあります。
今後の健康志向やベジタリアン需要に応える面白いビジネスですね。

丸紅は特にアメリカにて幅広くビジネスを展開しているため、DAIZ社としての販路拡大におけるメリットも大きいかと思います。

三菱商事とALSOK 介護事業で提携

こちらは少し意外なニュースです。

三菱商事がALSOKと介護事業で提携し、三菱商事が株式を75%を保有する介護事業会社の日本ケアサプライの株式のうち32%分をALSOKに譲渡すると発表しました。

ALSOKが提供する高齢者向けの見守りサービスを三菱商事の営業網を活用して販路拡大に努めるとのこと。

日本では高齢者の増加により介護の担い手が減っております。
ALSOKのノウハウ、三菱商事の営業網を掛け合わせて介護サービス需要に対応していきます。

三菱商事が成長分野と置いているヘルスケア事業とのシナジーも期待できそう。専門性を持つパートナーと社会課題の解決に努めるのは素晴らしいことですね。

伊藤忠と東洋インキ プラ容器再生で協業

伊藤忠商事は東洋インキは洗剤の詰め替え容器などに使用されるプラスチック包材のリサイクル技術の実用化に向けて協業するとのこと。

回収から再生までのノウハウを蓄積し、2022年の事業化を目指しているようです。

以前も長崎県の廃プラからポリ袋を作る事業の報道があったかと思いますが、伊藤忠商事はプラスチック等の再生技術に積極的に投資していますね。

限られた資源の再利用は、サステナビリティの観点からも注目されるべきです。

まとめ

総合商社関連のニュースを紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
今週は日経に取り上げられる記事が盛り沢山でしたね。

特に火力発電撤退案件やスマートシティに関するニュースが増えてきました。
やはり菅首相の"2050年温暖化ガスゼロ計画"の影響が大きく、メディアもこぞって取り上げている印象があります。
ビジネスを考える上で、持続可能性は年々大事になってきますね。

上でも書きましたが、総合商社は「発展途上国の発展の仕方」を左右する大事な決断を迫られていますので、今後も丁寧に協議を続けていってほしいです。

今回はここまでにします。

毎週総合商社関連ニュースを配信していますので、引き続きチェックしていただける方はマガジン、アカウントのフォローよろしくお願いします。

読んでいただき有難うございました!

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