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夢見る恋愛小説(ショートショート)

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ヲタクがひととき夢見れる妄想物語♡
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#ヲタク

ようこそ、僕たちの部屋へ【夢見る恋愛小説】

ようこそ、僕たちの部屋へ【夢見る恋愛小説】

私は今から、この怪しい扉の奥へ
一歩踏み出そうとしている。
ただでさえ入りにくい雰囲気なのに、
入り口の謎の黒猫ちゃんが
私の勇気を試すかのようにこちらを見てる。

知らなかった…。
私の住む街にこんなところがあるなんて。

それは先週末のことだった。

ここのところ仕事が忙しくバタバタしていて
友達との連絡も疎かになっていた私。
突然、昔からの仲良しグループに
呼び出された。

私を含めて5人、

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待ち合わせは、プレゼントと一緒に【夢見る恋愛小説】

待ち合わせは、プレゼントと一緒に【夢見る恋愛小説】

ーーー数年前のバレンタインデー。
突然、君がチョコをくれた。
毎年、たくさんのチョコを抱えて家に帰る僕のことを、今までただ笑うだけだったのに。

僕たちは、幼い頃から共に育った。
むしろ産まれる前から。
誕生日が約1ヶ月しか違わないご近所さん。
それはもう母親たちは、僕たちがまだお腹の中にいる頃から予定日が近いことで意気投合。
典型的な ‘家族ぐるみで仲良し’
というお付き合いの環境で育った。

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待ち合わせは、いらない【夢見る恋愛小説】

待ち合わせは、いらない【夢見る恋愛小説】

もしもあの頃の僕が
「恋」というものを自覚していたら、
片想いと片想いが出逢って「両想い」という
マジックが起こせたのだろうか…

高校3年の春、
高校生活最後のクラス替えの掲示を見てから
僕は新しいクラスの下駄箱へ向かった。
明日からしばらく気をつけないと、
朝ボーッとしてたら無意識に2年の下駄箱に
着いてアレ?なんてことになる。

脱いだ靴を手に取ろうと下を向き、
起き上がった時に話しかけられ

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