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国際結婚に学ぶ「愛」という名のイリュージョン(連載全40話)

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愛の奇跡~愛が壊れる時 国際結婚、恋愛ノンフィクション 前編 話1〜話18  愛の奇跡 後編 話19〜話40 元カノに夫を取られる まとめ 「愛」という名のイリュージョン
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#サンフランシスコ

【35話】離婚への道「リスクを恐れず家を出よう」

【35話】離婚への道「リスクを恐れず家を出よう」

一時は浮気相手の元へ走る思いもあったが、ゆっくり静かに火照りは冷めてきた。かと言って、この時点で夫と再び仲良しになり、人生を一緒に歩む自信もなかった。

昼間は間借りしているオフィスが唯一私の自由な居場所。そこは生活拠点ではないが、家に戻れば彼の支配圏となる。忙しいわけでもないのにオフィスに居る時間は長くなり、夕食も一人で机に向かってスナックを食べる毎日。ゴミ箱にはスナックの袋がいつも満杯になって

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【33話】ハート爆発ーー夢のような不倫旅行

【33話】ハート爆発ーー夢のような不倫旅行

ついに彼が来る! 8時間もかけて私に会いに来てくれる。朝からドキドキしていた。このドキドキを夫に気づかれないようにしなければと抑えようとても、時間が迫るにつれてだんだん鼓動が激しくなる。旅行準備は万全。後は家を出るだけ。 この朝、さすがに夫と目を合わせられなかった。

小さな事でも証拠探しに抜かりない、私のプライベートを執拗に追い回すタイプの夫にバレずに果たして不倫旅行はできるのか、、、予約してい

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#1 理想の「トゥルーラブ」に出会えた

#1 理想の「トゥルーラブ」に出会えた

私はずっと前から「国際結婚」に憧れていた。格好良いアメリカ人の彼氏を作って、英語で喋って、結婚して、子供が可愛いハーフで、大きい庭付きの家で暮らす、という絵に描いたような結婚を夢見ていた。しかし現実はそうやすやすとはいかない。「恋愛」→「結婚」の難しさは国境を越えてもコアな部分はいっしょなのだ。

それがアメリカ人となれば、育った環境から習慣、考え方まで全てが違う。通常50%のアメリカでの離婚率が

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#18 人生2回目の結婚式「I DO」を交わす

#18 人生2回目の結婚式「I DO」を交わす

彼から別れを引き止められた3日後、私は最終的に2度目の彼からの結婚の申し入れを受け入れた。

「ブライドになる」この喜びは女性なら誰でも共有できる、「女として生まれた最高の褒美」だと思う。彼のお嫁さんになる。輝く私。私は街にショッピングでかけ、「式に何を着よう」と考えたり、化粧品などを物色しながら高まる“ブライダルスピリット”を押さえられなかった。

2003年11月、私達は小さな結婚式をした。二

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#20 結婚で好きな仕事を手放したくないーー勝負に出る

#20 結婚で好きな仕事を手放したくないーー勝負に出る

迷った挙句、思い切って実験的なバケーションを取ることにした。夫と日本に2週間行く計画をたて、その間仕事もできるかどうか試したかった。親にも最近会ってないし、たまには帰省したい。日本で1日最低4時間は仕事をするつもりだった。

でも実際は、帰省したらしたで忙しく、おまけに夫の通訳や付き添いまでしなければならず、そんな時間は一ミリも無かった。親は私たちの為に披露宴のようなパーティーを企画してくれ、バス

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【21話】何でもしてくれるーーでも何もさせてくれない夫「それって幸せなの」?

【21話】何でもしてくれるーーでも何もさせてくれない夫「それって幸せなの」?

人から「新婚生活はどんな感じ」?と聞かれる事が多かった。私の答えは、「楽だよ。料理をしない、片付けもしない、掃除をしない、洗濯をしないの「しない」尽くしなんだ」。「だったら、全ての時間は自分のために使えるの? 羨ましい」と言われた。友達は子育てや主婦の仕事で相当忙しい毎日を送っていた。ーー確かにそう。全ての時間は仕事に費やす事ができる。

でもそれは私の意思ではない。言い換えれば、生活をコントロー

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【26話】嘘の匂いーー元カノの結婚は偽装かもしれない

【26話】嘘の匂いーー元カノの結婚は偽装かもしれない

3ヶ月のハンガリー生活からアメリカに帰ってきた。またいつもの暮らしが戻るかに見えたが甘かった。彼がハンガリーの家のキーを元カノに返してくると言った。嫌な気がしたけどもちろん「ダメ」とは言えない。元カノはずっと私たちが住む家の近所に住んでいる。それ自体が気持ち悪い。

元カノが両親をアメリカに呼ぶ為に私たちに「ハウススワップ」(家交換)を提案し、お互いの目的を果たしたのは事実。「キーを返すだけ?まさ

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