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#生きる
人間が生きることを肯定したい・23「屋久島にもらったふたつの場面」
『そうだ。人間の体には音がある。
その音を、母親の腹の中にいる間じゅう、
ずっと聞いているんだ。
肉体はひとつの宇宙だ。
ざあざあと力強い滝のように流れ落ちる大動脈。
石走るせせらぎのような大静脈。
そして、今、お前が聞いた太古のドラムのような心臓の鼓動。
それらの音が、こうして水音を聞いていると蘇ってくる。
命のリズムだ』
「癒しの森 ひかりのあめふるしま屋久島」より
田口ランディ著 ダイヤ
人間が生きることを肯定したい・20「因果関係」
『人間をこうやって因果論で解明するつもりになると、
人間の直観という働きを除外することになります。
直観が因果関係によって生じることは、決してない。』
「ミヒャエル・エンデと語る 作品・半生・世界観」より
想像すらつかない、
自分の許容の器を遥かに超えた、
そんな理不尽で残酷な出来事を知ったとき。
そんな人間の心の闇をつきつけられたとき。
皆さんだったら
人間が生きることを肯定したい・14「人であることの意味」
『人間の義務はね、
万物の霊長として
すべての生き物のために
祈ることなんだよ。
それが、天と地の間に垂直に立つことのできる
人間の役目だ。
祈り、すべての生命の魂を天に送ることが
人間の義務なんだ。
神はそのために人間を守ってくれるんだよ』
アイヌのシャーマン
アシリ・レラさんの言葉
私たちが、わざわざ人間として生を受けたのはどうしてだろう。
幾度も姿を変えて転生を繰り返すも、
今回、私
人間が生きることを肯定したい・13「佐藤初女さんの生き方・2」~映画・地球交響曲(ガイアシンフォニー)より・その⑤~
『耐えがたきを耐え、
忍びがたきを忍び、
許さざるを許し、
それが愛。愛とは母の心』
佐藤初女著「おむすびの祈り」より
(前回の続き)
その本はさくらももこさんの可愛らしい挿絵で、
けっこう分厚い三部作だった。
子供向けに易しい言葉で書かれていて、
ユーモアと茶目っ気が全編を漂うものの、
実は炎のような信念と使命感で書かれたであろう。
アミという小さくて可愛い男の子の宇宙人が、
ペドゥリートと
人間が生きることを肯定したい・12「佐藤初女さんの生き方・1」~映画・地球交響曲(ガイアシンフォニー)より・その④~
『あるとき神父様から、
あなたにとって祈りとは何ですかって聞かれたときに、
私はとっさに「生活です」って答えたんです。』
森のイスキア主宰・佐藤初女
佐藤初女さんの在り方に強く心打たれ、
次は絶対に初女さんのことを書くんだ、
ということは決めていたのに、
私はなかなか書き出すことができなかった。
それが何故なのかということに、
今日私はふと気がついた。
自分の中に「わからない」という疑問符がくす
人間が生きることを肯定したい・11「知りたい、という願い」~映画・地球交響曲(ガイアシンフォニー)より・その③~
『スピリット(霊性)・マインド(知性)・ボディー(肉体)
の調和こそ、人間本来の姿である。』
登山家・ラインホルト・メスナー
この人からただただまっすぐに受け取るのは、
「知りたい」という思いである。
何故そうまでして・・・と、昔の私なら疑問でしかなかっただろう。
「死の地帯」で初めて見えるもの。感じられるもの。
ラインホルトが自らの体を通して
人間が生きることを肯定したい・10「象の生き方・死に方に学ぶ」~映画・地球交響曲(ガイアシンフォニー)より・その②~
『エレナは全てを知っています。
それでもなお人間を愛してくれているのです。』
動物保護活動家 ダフニー・シェルドリック
「エレナ!エレナ!」
ダフニーの声が草原に響く。
しばらくの静寂。気配はない。
・・・(本当にいるのだろうか?)
不意にブッシュが揺れる。
木の向こうに巨大な姿。
・・・(来た!)
巨大な体に反して、その存在の静かさ、落ち着き。
ゆっくりとした足取り。
「
人間が生きることを肯定したい・9「なぜトマトは育ったか?」~映画・地球交響曲(ガイアシンフォニー)より・その①~
『神とは、高度な自然のメカニズムの実体のことである』
植物学者 野澤重雄
「地球交響曲(ガイアシンフォニー)」という映画を見た。
インタビューによって成り立っている映画で、
龍村仁という監督のライフワークである。
前回、あとがきの部分で、
「じゃあどのように変革するのか」
「そもそも”至高体験””運命の一瞬”において気づくことは”何”なのか」
「今、必要とされる”あるひとつの価
人間が生きることを肯定したい・8「限界の向こう側」
『でも、なぜだろう。
私は世界が変ることを漠然と夢見ている。
小魚の群れがびゅんっと方向を変えるみたいに、
ある瞬間に同時多発的に
くるんと世界が変ってしまうような、
そんなことが絶対にあると確信している』
「田口ランディのコラムマガジン」2001.3.12号より
こんな「法則」の話を聞いたことがあるだろうか。
猿がたくさん生息する島があった。
猿たちの主食はイモだった。