Atsuya SUZUKI

旅行/墓/建築/中国語のことなどを書きます。 台湾に住んで建築設計の仕事をしています。

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    中国語を勉強しながら考えたことなど

  • 『カラマーゾフの兄弟』読破の道

  • マレー半島縦断記

    マレー半島縦断記のまとめ

  • 台湾(宜蘭)の建築/ランドスケープの事例から学んだこと

    台湾の宜蘭県に住んで、感動した現代建築やランドスケープの事例について、自分なりに考察して紹介しています。

  • 墓について

    アジア各国の墓場や墓園に訪れて、色々と考えています。

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固定された記事

中国語を一年間本気で学んだ凡人の記録

はじめに この文章を書く目的は、おすすめの勉強方法を共有するとか、言語学習について指南するとか、そういう殊勝なものではありません。"一年間の勉強内容やかけた時間…

Atsuya SUZUKI
7か月前
82

【カラマーゾフの兄弟 読破の道_4】道化の役割

7/9(火)  事務所に以前のスタッフが遊びに来て、今やっているプロジェクトのこと、3人もいる子供との生活のことを紹介してくれた。かつての仕事のことも色々聞かせてくれ…

Atsuya SUZUKI
7日前
5

中文書紀錄日記_5『二十歲』

 這是我兩個禮拜前才買的書,竟然已經讀完了。為什麼這麼快呢?因為我覺得它蠻好看,真的是一本讓人感動的書。感動的不僅僅是小說的內容,還有我意識到自己能看懂中文。 …

Atsuya SUZUKI
8日前
2

【カラマーゾフの兄弟 読破の道_3】停滞2

7/5(金)  進捗を見せる、と言い切って進捗がないのが、一番ダメな人間がやることだ。一週間ってなんでこんなに早いんだ。忙しいわけでは決してないが、3週目にして早くも…

Atsuya SUZUKI
13日前
6

【カラマーゾフの兄弟 読破の道_2】停滞──予想していたよりも早く

6/28(金)  前の投稿で、「カラ兄が読みにくい?とんでもない」みたいな舐めたことを書いた記憶があるが、あの若造の思い上がりを拳骨で脳天からかち割りたい気分だ。なぜ…

Atsuya SUZUKI
3週間前
6

中文書紀錄日記_4『轉大人的辛苦』

 在閱讀這本書的過程中,我一直思考:我是大人還是小孩?雖然我已經二十幾歲了,自立賺錢,自己外出吃飯,自己出國旅行,甚至自己在異國找到工作。然而,我目前住的地方是…

Atsuya SUZUKI
3週間前
1

【カラマーゾフの兄弟 読破の道_1】解けた三つの誤解

6/18(火)  昨夜は、仕事のことで、すっかり凹んだ。できるだけ早く仕事を進めて、できるだけ早く進捗を見せて、チェックを貰って先に進むことが必要なことだと思い込んで…

Atsuya SUZUKI
4週間前
8

【カラマーゾフの兄弟 読破の道_0】記念日

6/16  先ほど、家の近くの運動公園にあるプールを泳ぎながら、ふと考えた。僕はどうも、X(旧Twitter)を見ている時間が長すぎる。仕事の合間とか、トイレとか、一人の時間…

Atsuya SUZUKI
1か月前
7

中文書紀錄日記_3『霧社事件』

 今天我要分享的感想是關於「霧社事件」的漫畫。對,這次是漫畫。我也在想這是否可以算作「書」,但我認為漫畫也是一種文學形式。所以沒有問題。而且這本書的內容是關於歷…

Atsuya SUZUKI
1か月前
3

【マレー半島縦断記⑧】旅は出会いと別れ

 ホステルについている朝食(トーストとシリアルを自分で取って食べるスタイル)を食べているときに、一人の青年が声をかけてくれた。君が日本語の本を読んでいるのが見えた…

300
Atsuya SUZUKI
1か月前
9

【マレー半島縦断記⑦】アユタヤが教えてくれたこと

 バンコクのTBSというバスターミナルに着いたのがお昼過ぎ。そこから街へ向かうためにバス停でバスを待つのだが、乗りたい番号が一向にやってこない。Googleで表示された5…

Atsuya SUZUKI
1か月前
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【マレー半島縦断記⑥】漁師の町の秘密

 外が暗くなってきて、宿が決まってないことが流石に不安になってきた。赤ちゃんをあやしているビュー(大学生)に相談する。「多分私の伯母に聞けば、いくつかアテがあると…

Atsuya SUZUKI
1か月前
9

【マレー半島縦断記⑤】コーヨー島の奇跡

 朝起きてベッドのカーテンを開けると、ちょうど同じタイミングで用意をしだしたLAおじと眼が合った。おはよう、と小さな声で挨拶をし、チェックアウトの準備を進める。 …

Atsuya SUZUKI
1か月前
16

【マレー半島縦断記④】それでも旅は続く

 マレー半島を旅していて発見した、人生を変えた大きな一つのことがある。それはスムージーの美味しさに気づいたことだ。シンガポールも含めると今朝で四杯目だけれど、屋…

Atsuya SUZUKI
1か月前
13

【マレー半島縦断記③】イスラム文化との邂逅

 朝チェックアウトしに行くと、「昨夜はメンテナンスの関係で大きな音を立てて申し訳ありません。」と、とてもすまなさそうに、天パお兄さんが眉を八の字にしている。やは…

Atsuya SUZUKI
1か月前
17

【マレー半島縦断記②】アナザーキャンパスライフ

 昨夜はかなり酔っ払いながらも、しっかりホステルにチェックインをして、ぐっすりと眠った。6個も寝床があったのに、夜は部屋に僕しかいなかったため、とても静かで快適…

Atsuya SUZUKI
1か月前
19
中国語を一年間本気で学んだ凡人の記録

中国語を一年間本気で学んだ凡人の記録

はじめに この文章を書く目的は、おすすめの勉強方法を共有するとか、言語学習について指南するとか、そういう殊勝なものではありません。"一年間の勉強内容やかけた時間をまとめることで、これまでの勉強方法を一度立ち止まって検査して、二年目以降の勉強に生かす"ことが目的です。「こんな文章を日本語で書いているくらいなら、少しでも勉強した方が良い」というツッコミを、もう一人の自分に入れられながら、可能な限りで書

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【カラマーゾフの兄弟 読破の道_4】道化の役割

【カラマーゾフの兄弟 読破の道_4】道化の役割

7/9(火)

 事務所に以前のスタッフが遊びに来て、今やっているプロジェクトのこと、3人もいる子供との生活のことを紹介してくれた。かつての仕事のことも色々聞かせてくれて、年末年始返上で働いたとか、夜中になっても事務所がうるさくて眠れなかったとか、数日で図面を書き上げたとか、お腹の子供が飛び出す前日まで仕事をしてたとか、日本のアトリエみたいな伝説的なエピソードがたくさん飛び出して、やっぱりどこでも

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中文書紀錄日記_5『二十歲』

中文書紀錄日記_5『二十歲』

 這是我兩個禮拜前才買的書,竟然已經讀完了。為什麼這麼快呢?因為我覺得它蠻好看,真的是一本讓人感動的書。感動的不僅僅是小說的內容,還有我意識到自己能看懂中文。

 昨天和同事一起吃午餐時,我提到這本小說,結果除了其中一位同事外,其他人甚至不知道這位作者的名字。我很驚訝,因為我已開始看一些台灣人也不知道的小說了。唯一知道這本書的同事拿過我的書後說「這裡用的是台語啊,難怪你看不懂。我也得念出來才能理解

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【カラマーゾフの兄弟 読破の道_3】停滞2

【カラマーゾフの兄弟 読破の道_3】停滞2

7/5(金)

 進捗を見せる、と言い切って進捗がないのが、一番ダメな人間がやることだ。一週間ってなんでこんなに早いんだ。忙しいわけでは決してないが、3週目にして早くもXを見なくて平気な身体になってしまったので、カラ兄を開くというトリガーがなくなってしまった。その代わり、インスタやYouTubeは変わらず見てしまうので、次に犠牲になるのは彼らかもしれない。カラマーゾフの三兄弟ならぬ、現代人の時間を

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【カラマーゾフの兄弟 読破の道_2】停滞──予想していたよりも早く

【カラマーゾフの兄弟 読破の道_2】停滞──予想していたよりも早く

6/28(金)

 前の投稿で、「カラ兄が読みにくい?とんでもない」みたいな舐めたことを書いた記憶があるが、あの若造の思い上がりを拳骨で脳天からかち割りたい気分だ。なぜ上巻の10%ほどしか読んでいない段階でそんな、大それたことが書けたのだろう。前回投稿を読んでくれた皆様には申し訳ない気持ちでいっぱいだ。まあこれも、一週間に一度感想を投稿することで生まれる面白さだろうと、厚顔無恥に続けることにする。

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中文書紀錄日記_4『轉大人的辛苦』

中文書紀錄日記_4『轉大人的辛苦』

 在閱讀這本書的過程中,我一直思考:我是大人還是小孩?雖然我已經二十幾歲了,自立賺錢,自己外出吃飯,自己出國旅行,甚至自己在異國找到工作。然而,我目前住的地方是免費的(由他人代付),也不知道怎麼支付自來水和電費,不僅沒有女朋友,更別說孩子了,因此也沒有什麼責任。對,聽起來,我似乎不是完成自立的大人。我覺得自己處於一種曖昧的狀態。

 這本書給了我很多關於如何為大人的啟示。書中的內容從未開化社會的成

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【カラマーゾフの兄弟 読破の道_1】解けた三つの誤解

【カラマーゾフの兄弟 読破の道_1】解けた三つの誤解

6/18(火)

 昨夜は、仕事のことで、すっかり凹んだ。できるだけ早く仕事を進めて、できるだけ早く進捗を見せて、チェックを貰って先に進むことが必要なことだと思い込んでいた。夜遅く、年下の先輩から、(すごく要約すると)「君は仕事が適当すぎる。忍耐力が足りないと思う。自分でチェックしてから見せて。」と言われてしまったのだ。本当に彼の言う通りで、細かなことまで、ずっと彼に頼りっきりだったのだ。これは仕

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【カラマーゾフの兄弟 読破の道_0】記念日

【カラマーゾフの兄弟 読破の道_0】記念日

6/16

 先ほど、家の近くの運動公園にあるプールを泳ぎながら、ふと考えた。僕はどうも、X(旧Twitter)を見ている時間が長すぎる。仕事の合間とか、トイレとか、一人の時間があると、すぐに見てしまう。見ながら、95%くらいの内容に対して「くだらない、見なくて良い」と認識しているのにもかかわらず。これではダメだ、と思った。どうにかしてSNSを見る時間を減らさないと、人生なんてあっという間に終わっ

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中文書紀錄日記_3『霧社事件』

中文書紀錄日記_3『霧社事件』

 今天我要分享的感想是關於「霧社事件」的漫畫。對,這次是漫畫。我也在想這是否可以算作「書」,但我認為漫畫也是一種文學形式。所以沒有問題。而且這本書的內容是關於歷史的解釋。

 我之前就知道霧社事件,因為我看一部叫《賽德克·巴萊》的電影,所以對我這個事件有大概的了解。看了這本漫畫後,我才更深刻地感受到那部電影做的有多好。因為這本漫畫中的豐富內容和電影差不多。

為什麼叫「事件」,這不是「戰爭」?

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【マレー半島縦断記⑧】旅は出会いと別れ

【マレー半島縦断記⑧】旅は出会いと別れ

 ホステルについている朝食(トーストとシリアルを自分で取って食べるスタイル)を食べているときに、一人の青年が声をかけてくれた。君が日本語の本を読んでいるのが見えたんだ!ちょっと前まで三週間ほど日本に行っていたんだ!日本は全てがアメイジング!スシ!シャブシャブ!としきりに褒めてくれる。

 彼はイスラエル出身のユダヤ人で、高校を卒業後、3年間の兵役(3年間!!)を終え、大学に入るのを控えている22歳

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【マレー半島縦断記⑦】アユタヤが教えてくれたこと

【マレー半島縦断記⑦】アユタヤが教えてくれたこと

 バンコクのTBSというバスターミナルに着いたのがお昼過ぎ。そこから街へ向かうためにバス停でバスを待つのだが、乗りたい番号が一向にやってこない。Googleで表示された5種類くらいのバスと、バスのフロントガラスの上に表示された番号を見比べる。電光掲示板などという高価なものはないため、バスが来てから確かめるしかない。しかも酷いのは、どのバスも二通りの番号があることだ。例えば6(21A)といった具合。

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【マレー半島縦断記⑥】漁師の町の秘密

【マレー半島縦断記⑥】漁師の町の秘密

 外が暗くなってきて、宿が決まってないことが流石に不安になってきた。赤ちゃんをあやしているビュー(大学生)に相談する。「多分私の伯母に聞けば、いくつかアテがあると思います。待っていてください。」来た!若い娘から地元のおばさんへの、黄金ルートだ。翼くんから岬くんにボールが渡ったときくらい安心感がある。

 事情は分かった、という感じで、荷台付きバイクのエンジンをかけるデューおばさん。「乗りな!」とい

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【マレー半島縦断記⑤】コーヨー島の奇跡

【マレー半島縦断記⑤】コーヨー島の奇跡

 朝起きてベッドのカーテンを開けると、ちょうど同じタイミングで用意をしだしたLAおじと眼が合った。おはよう、と小さな声で挨拶をし、チェックアウトの準備を進める。

 下階に降りて、聞きたいことがあるんだけど、と持ちかけたら、スタッフさんが親身になって色々教えてくれた。まずSIMカード。携帯会社の店員さんかのように、手際よくいろいろ見てくれて、どうやらプリペイドの分を使い切ってしまっていただけらしい

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【マレー半島縦断記④】それでも旅は続く

【マレー半島縦断記④】それでも旅は続く

 マレー半島を旅していて発見した、人生を変えた大きな一つのことがある。それはスムージーの美味しさに気づいたことだ。シンガポールも含めると今朝で四杯目だけれど、屋台のものも、カフェのものも、どれも本当に美味しい。太めのストローから、細かくなった果肉が雪崩れ込んできて、氷で冷やされた果実の旨味と栄養が、舌から、喉から、胃から、人間を幸福にするために攻め込んでくる。細胞が歓喜の声をあげているのが聞こえて

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【マレー半島縦断記③】イスラム文化との邂逅

【マレー半島縦断記③】イスラム文化との邂逅

 朝チェックアウトしに行くと、「昨夜はメンテナンスの関係で大きな音を立てて申し訳ありません。」と、とてもすまなさそうに、天パお兄さんが眉を八の字にしている。やはりあれは異常だったのか。またも「大丈夫だよ〜」と良い客を装って、少し誇張するくらいの軽やかな足取りで宿を出たけれど、実際はかなりの寝不足だ。太陽光がさらにきつく感じる。

 宿から出て、当てもなく徒歩で街を見て回る。マラッカには腰折屋根を逆

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【マレー半島縦断記②】アナザーキャンパスライフ

【マレー半島縦断記②】アナザーキャンパスライフ

 昨夜はかなり酔っ払いながらも、しっかりホステルにチェックインをして、ぐっすりと眠った。6個も寝床があったのに、夜は部屋に僕しかいなかったため、とても静かで快適だった。朝目が覚めたら他のベッドに一人の女性がスヤスヤと眠っていた。道路向かいのお寺から、聴きなれない鐘の音がリンリンと鳴り響いていて、一体ここは何処なのだろう、と一瞬混乱した。

整列する墓、時の流れ

 お昼ご飯から先生と待ち合わせをし

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