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夫婦関係に関する記事

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夫婦関係改善に関する記事だけをまとめました。
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2022年8月の記事一覧

ふたりを苦しめる”恋愛結婚”の幻想

ふたりを苦しめる”恋愛結婚”の幻想

初めて恋に落ちたとき、体重が10kgも落ちたんです。

14才のときでしたが、彼女のことを考えるだけで体が宙に浮かぶように浮かれて、ご飯がのどを通らなかったんですね。

反抗期まっさかりでしたが、恋に落ちている期間は気分がよくて、家族にも親切な気持ちを抱いていたことをよく覚えています。

妻と出会ったばかりの頃のぼくも浮かれていて、毎日が楽しくてしかたありませんでした。

でも、結婚から何年も経つ

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働く父親はなぜ幸せになれないのか?

働く父親はなぜ幸せになれないのか?

その部屋はものであふれかえっていた。

アコースティックギター、エレキギターが2本、ベース、アンプが2個。

4本の釣竿、子どもの頃から保管しているほこりを被ったおもちゃ、いくつものぬいぐるみ。干からびた水耕栽培の残骸。

本棚には脱サラリーマンを煽る自己啓発書や、サラリーマン向け独立雑誌が何冊も並び、小さな庭には途中でやめてしまった家庭菜園の痕跡があった。

とある事情で、ある40代子持ち男性の

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”男女脳”ではなく”妻の脳”にフォーカスを

”男女脳”ではなく”妻の脳”にフォーカスを

(なんで、そんなまわりくどい言い方をするんだろう…?)

妻との会話でそう思うことがたびたびあるんです。

ぼくになにかをお願いするときに用件をはっきり言わずに、メッセージを匂わすようにぼんやりとした話をするんですね。

ぼんやりとした霧のなかにある妻のメッセージに気がつけないと「もういい!」と怒られてしまったり、「なにが言いたいの?」と詰め寄ってしまったこともあります。

もやもやした霧に隠れた

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夫婦関係に悩む男性が最初に手に取る本を目指して

夫婦関係に悩む男性が最初に手に取る本を目指して

とっくにコーヒーは冷めきり、3時間もスタバの固い椅子に座っていたぼくのお尻は石のように固くなっていた。

(やっと書き終わった……。)

ぼくは8万字を超える記事を書き終えたところだった。

冷たくなったコーヒーを喉に流し込み、雨に打たれる窓から外の通りを眺めた。

時刻は19時半、ぼくと同年代の30代、40代の男性たちが黒い傘を差して家路についている。

ぼくはラップトップをリュックにしまうと、

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妻と共有してよかった本まとめ(人生観・夫婦観・育児観)

妻と共有してよかった本まとめ(人生観・夫婦観・育児観)

ぼくはダイニングテーブルに、”妻にも読んで欲しい本”をそっと置いておくクセがあるんです。

これは、「これ面白いから読んでよ!」と押しつけるよりも効果があって、「これなに?」と妻が興味を持ってくれやすくなるんですね。

なかには「これおもしろかったよ」と直接伝えることもありますが、あまり強くすすめすぎると逆効果がになることが多いなって感じてます。

今回は、ぼくが妻と共有した本を紹介しようと思いま

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男も女も知らない”夫婦の恋愛の終わり”

男も女も知らない”夫婦の恋愛の終わり”

「もう、あなたに恋愛感情はないの」

妻にそう言われ、悩みを抱えた男性がぼくのところにやってきます。

なぜセックスをしたくないのかと妻に問い、妻から「恋愛感情がないから」と言われる。

だからしたくないのだと。もう家族なのだと。

”恋愛感情がなくなればセックスはしたくなくなる”

この”恋愛感情”はどこからやってきて、どこへ行ってしまったのでしょうか?

この記事では、夫婦関係を改善したくてぼ

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男性が知らない”産後女性の環境の変化”

男性が知らない”産後女性の環境の変化”

「あたしがどう思っているかわかってないでしょ?」

長い沈黙のあとで、妻はそう言った。

沖縄本島にあるリゾートホテルの中庭で、ぼくは自宅にいる妻に電話をかけていた。

沖縄への社員旅行二日目のことだった。

中庭の向こうでは、他の社員たちがビールを飲み、楽しそうに笑っている。

仕事のストレスをすべて忘れてしまったかのように、みんなとてもリラックスしている。

リラックスとはほど遠い妻の声を聞い

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男性が知らない"産後女性の体と心の変化"

男性が知らない"産後女性の体と心の変化"

病室のドアを開けると、ブルブルと震える手をぼくに伸ばす妻の姿が目に飛び込んできた。

「どうした!?」

ぼくが駆け寄ると、妻は青ざめた唇をふるわせ、消え入りそうな声でこう言った。

「体がおかしくて、震えが止まらないの……。」

それは、出産から二日後のことでした。

産後8週間を産褥期と呼びますが、ぼくがその存在を知ったのは妻が3人目の子どもを妊娠したときでした。

最初の出産(双子でした)の

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鎧を脱げない男たち

鎧を脱げない男たち

21時のオフィスには、ぼくしかいなかった。

ぼくのデスクだけが照明に照らされ、まるで世界で1人だけ取り残されたような寂しさを感じながら、ぼくはメールを打ち続けていた。

「大変申し訳ありませんでした」
「以後、気をつけます」

呉服屋から商社に転職した22歳の頃、ぼくはメールにそんな文章ばかり打っていた。

産業用機械を扱うその商社では、ぼくは完全なるお荷物になっていた。

仕事でミスをすると罵

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”シャッターを下ろした妻の心”はどうすれば開くのか?

”シャッターを下ろした妻の心”はどうすれば開くのか?

「妻の心にシャッターが下りてしまい、何を言っても聞いてくれないんです」

過去に起こった出来事によって、妻は夫を心理的に拒否するようになり、心に硬く重いシャッターが下りてしまった。

もう、なにを言ってもどうにもならず、妻本人ですらそのシャッターの上げ方がわからない。

同じ家で暮らしながらも、ふたりの声はお互いに届かず、まるで別々の世界で暮らしているかのよう。

手を伸ばせば触れられる距離にいな

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