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恋せよ乙女、さもなくば死ね
命を賭けた恋、これは比喩ではない。
この恋を成就させなければ、私は死ぬことになる、らしい。
きっかけは軽い気持ちだった。詳細は省く。縁結びの神社にお祈りをして、呪われた。
縁を結ぶ代償らしい。タイムリミットは3ヶ月。その間に想い人と恋仲になれなかったら、私は命を奪われる。
そうなれば行動する以外ない。翌日、
「青山先輩!」
「ん、どうしたの?」
「今日の帰り、フルーツサンドが美味し
クソゲーを作ろう! ―『エルダア・クエスト』リメイク計画― 第四話
結局、日没までにロッソの村にたどり着くことはできず、森の中で一晩野宿することとなった。
「ブルーノだ」
焚き火を前に元勇者は不意に口を開いた。
「え?」「名前だ。自己紹介がまだだった」
「あ、はい。俺はコゲ。こっちはギン」
毛色どおりの名前だ。
「あのブルーノさん。さっき言ってた他の4人ていうのは?」
「昔、俺と共に旅した仲間だ」
「その4人とは今も一緒にいるんですか?」
「いいや、これか
結局二次選考発表から最終選考発表まで全然投稿できてなかった…
逆噴射小説大賞結果発表がありました!
先日、ついに逆噴射小説大賞の最終結果発表がありました!
その結果なんと私の作品が最終選考まで残ることができました!
↓コレ!
思ってもみなかった大成果で嬉しいのと、でもやっぱり大賞を逃したことはちょっぴり悔しいのでいっぱいいっぱいでうまく言葉にまとめきれません。
ただ、この嬉しさも悔しさもとても心地よく、確実に言えることは「参加して良かった」ってことです。
今回このような企画をしてくださった
逆噴射小説大賞第二次選考通過!
逆噴射小説大賞の二次選考結果が発表されました。
その結果なんと私の作品が4つも選考を通過したとのことで、とても嬉しいのと同時に大変驚いております。(見間違いでは?と何度も確認してしまいました)
この大賞に参加した際は可能な限り沢山投稿しようと意気込んでおりましたが、蓋を開けてみると5作目を投稿した時点でネタが尽きてしまい、自分のインプットの少なさを痛感する次第となりました。
そんな中、毎日必ず
クソゲーを作ろう! ―『エルダア・クエスト』リメイク計画― 第三話
獣人の集落を立ち去った戦士は森を下り、麓にあるロッソの村に向かっていた。
彼らの涙ながらの訴えを無下に断るのは心苦しかったが、実際に己一人の力でどうにかなる問題ではなかった。
夕陽が森の向こうに沈もうとしている。
「日暮れまでに村に着くか……? まあいい」
獣人の集落に呼び立てられて特に得るものはなかったが、別段無駄足だったとは思わなかった。そもそも今の彼には大きな欲も使命もない。
ただ
クソゲーを作ろう! ―『エルダア・クエスト』リメイク計画― 第二話
「勇者がやってくる」その知らせが獣人の村を震撼させたのは、戦士が村を訪れる三日前のことであった。
五人組の若者がゲーム開始地点であるビヤンコの村から旅に出たという。「ゲーム」が開始したのだ。
「一昨日ビヤンコを出たって言うならココに着くのはいつ頃だい!」
「は、早いと7日……」
「いや、今日はまだアカガネの洞窟から出てないというからあと11日はあるかと」
狼と人間のハーフの獣人達が全身の毛を逆
魔女子高生と大きな使い魔
高身長がコンプレックスな女性もいるそうだが、私の友達は典型的なそれだった。
「ねえ、エリちゃんまたアイツと戦うの……?」
189cmの彼女、モモカの瞳はかすかに潤んでいた。
どこまでも気が小さい。
「今更怖気づいた?」
彼女は黙って俯く。
これから私達はあの巨大な毛玉の怪物を倒さねばならない。
「わかった、やる……」
弱々しい声。
「そう」
短く言うと人差し指で自分の唇を撫で、次に彼女のブ
5年3組学級目標 『みんな仲良く明るいクラス』
放課後の5年3組の教室は剣呑な雰囲気が漂っていた。
「――ドンジャラで随分儲けたようだな」
「はて、なんのことやら」
二人の男子児童が机を挟みサシで座っている。互いの後ろには立会人が三人ずつ。只事ではない。
「噂通りだ、『ボス猿・佐々木』の面の皮はコロコロコミックより分厚い」
「ハハハ、小冊子の付録がついたときには及びませんよ」
「他にもお前が勝手にナメた真似してるって話は挙がっている」
クソゲーを作ろう! ―『エルダア・クエスト』リメイク計画―
「どうか我々を助けてくれ!」
長老の獣人が剣と盾を携えた戦士の前で頭を垂れる。
「悪いが無理だ、この村を通る勇者を撃退するのは不可能だ」
「うぅ……」
長老の肩が嗚咽で震える。重々承知だったのだろう。
後ろに控える村民の獣人たちも諦めの表情を浮かべた。
「知っての通り勇者というのは死んでも不死鳥の粉塵や復活魔法などを使えば何度でも蘇る。キリがない。大人しく通り過ぎるのを待て」
あえて冷た
バウンティハンター・ガール
夕陽差す教室、私は三人のセーラー服に銃口を向けられ、両手を挙げている。
「ケイちゃん、まだ撃っちゃだめェ?」
「アンタ何組〈どこ〉のヤツだい! 名前言わんかホレ!」
ケイちゃんと呼ばれた女子生徒はライン通話をしている。
「……ねぇサキちゃんホントにコイツのこと知らない? 3組のコだったら撃っちゃうとマズいんだけど」
「ねぇ、ケイちゃん!」
「組と名前言わんかホレ!」
「……あー、マイカなら