逆噴射小説大賞

【連載版】コッペリアの末裔 vol.1 始まりはトラックに轢かれて

新世紀になっても春風は変わらず心地よく吹き、年始まりで新調した制服の裾を揺らす。私はなんだかうきうきして走り出す。おろしたての反発素材スニーカーが私の体を押し上げる。

すごい勢いで風景が流れていく。昔はこの辺りはコンクリートで覆われていたけれども、草木を植え直したらしい。第四期自然回帰運動とかだったか。教科書の話は覚えられない。よくわからない花や草の匂いが鼻の奥をくすぐる。

河川敷の道を抜けて

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あなたも変なものが好きなのね(感謝と歓喜の舞を舞いながら)
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ルースター・マン 完結

ヘッドレス・マイクは簡単に言うと火炎放射器だ。そんなに物騒な武器じゃないんだが焼かれることが多い鶏には恐怖なんだ。

その時だ!ご丁寧にアジトの玄関からエラを大きく張ったアナバス・フィッシュ・マンが5人なだれ込んできた!

「おお!ついにきなすったか!」

ケリーが食いつこうと突進するアナバス・フィッシュ・マンを横跳びに退けると後ろから蹴って背びれを切り裂いた!
惜しい!身には届いていない!

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ルースター・マン 8

「俺たちの必殺技を借りたいんだって?」
逆鱗丸は俺の目を覗き込んで言った。

「そうだ。しかも数が多けりゃ多いほどいい」
「ふむ、しかしあの技だけでは決着はつかんだろうな」
「それはわかっている。だから最終兵器を出す。」
その最終兵器とはヘッドレス・マイク。

禁断の奥の手だ。

逆鱗丸が目を丸くする。
ヘッドレス・マイクを出すのか!!

ああ、ケリーとも話し合った。
完全にケリをつけるにはヘッド

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逆噴射聡一郎先生からコロナビールが届いたぞ

おれのことは摩部甲介と呼んでくれ。

クリスマスプレゼントがあった。(文庫本は個人情報隠蔽用だ)

送り主は当然、この人だ。(送り状の抜粋)

そう、大賞の品だ。
いまからこいつをボロニアソーセージとやって、祝う。
計算サイトによればコロナ一本は2時間で抜けるそうだから、外出時間までに充分間に合うはずだ。
こいつらはじっくり呑み進める予定。
小説の続きは先の記事に書いた通り、読みたい人はじっくり待

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ルースター・マン 7

ケリーはひとりごちる。ミジタ・ケイディコム・ケージマンは昔は普通の養鶏家だった。
ある時悪い仲間があいつを誘ったんだ、闘鶏賭博に。
それからだ、ルースター・マンが世に現れ、イカれたミジタが鶏たちへ魔の手を伸ばしていった。

ケリーは昔のミジタに可愛がられて育った。その愛情が歪み、ミノと逃げ出した時に糸が切れたんだ。

そして俺はミノと共にルースター・マンとなった。

あの鶏舎を知っているからこそ、

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ルースター・マン 6

「やい!ミジタ!あの貴重な卵を返して欲しければ闘鶏の軍鶏たちをお前が管理してるやつみんな解放しろ!さもなきゃ長尾鶏の卵はこっちで預かるぜ!どうせ生まれてもろくでもないことしやがるんだろ?
じゃ、わかったな! ミノ&ケリー」

軍鶏を解放しろだと?!ふざけたことを。興奮剤を開発するのにどれほどかかった?!去年元が取れてやっと稼ぎどきだぞ!

ミジタは言った。
「トサ・ドッグ・マンとアナバス・フィッシ

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ルースター・マン 3

俺たちは現ナマツリーの種を持ってアジトに来た。

アジトの場所は言えねぇ。人間は信用できねぇ。
種を螺旋状に巻いたつるに括り付けると電源を入れた。
すると見事に現ナマツリーに札束がいくつも実った。
「やったな、ケリー。種子が古くてちと不安だったが」
「ああ、まずは成功だ。このカネでどうする?」

ミジタには命にも変えていい宝物がある。
世界最高の長尾鶏の卵だ。腐りもせず割れもせず、そいつはミジタの

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ルースター・マン ミノとケリー

ルースター・マン番外編
ミノとケリー

俺、つまりブラックミノルカはまだ軍鶏の頃にケリー・コッカレルと出会った。
たまたま鶏舎が同じだっただけだ。

人間どもが蹴爪に剃刀を括り付けて闘鶏を楽しんでたんだ。
俺とケリーも闘わされた。
だが、なんでこんな人間どもを楽しませる必要がある?ケリーと目くばせして適当に軽い出血がある程度にやりあって逃げ出したんだ。

俺とケリーはジープに乗って追いかけてきた人

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