ジョン久作

たまに雑記や短編小説を書きつつ、主にババア・パルプ小説を連載中。『ジュディ婆さんの事件…

ジョン久作

たまに雑記や短編小説を書きつつ、主にババア・パルプ小説を連載中。『ジュディ婆さんの事件簿』は完結。現在は『ダンジョンバァバ』連載中。小説はマガジンにまとめています。

マガジン

  • 逆噴射小説大賞2023:投稿作品

    逆噴射小説大賞2023の投稿作品

  • 逆噴射小説大賞2022:投稿作品

    逆噴射小説大賞2022年度の投稿作品

  • 逆噴射小説大賞2021:投稿作品

    2021年10月に開催された『逆噴射小説大賞2021』の投稿作品

  • 逆噴射小説大賞2020:投稿作品

  • 読み切り小説

    1記事~2記事で完結する短いやつです。

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【目次】ダンジョンバァバ

ファンタジー × 老婆 × 長編小説 = ダンジョンバァバ ●登場人物【名簿】 ………▽ 目次 ▽……… ◇第1話『バァバの武具屋』 【前編】・【後編】 ◇第2話『セラドの独唱』 【前編】・【後編】 ◇第3話『正体不明の存在』 【前編】・【後編】 ◇第4話『テンガチ探検隊』 【前編】・【後編】 ◇第5話『ホビット × ホビット』 【前編】・【後編】 ◇第6話『フロン王と戦士たち』 【前編】・【後編】 ◇第7話『大戦と厄災』/『ヤコラの手記』 【前編】・【後編

    • 逆噴射小説大賞2023、大賞受賞

      2023年、12月22日(金)。 今日は、第6回目の開催となった逆噴射小説大賞2023の最終結果発表日。 2018年の第1回から皆勤賞で挑み続けたワシは・・・ ついに大賞を受賞した。 まずはじめに、このエキサイティングな企画を6年間、欠かさず続けてくださった(そしてすでに来年の開催も決断的に宣言されている)ダイハードテイルズのみなさま、逆噴射聡一郎先生に、深く感謝したい(毎年感謝しています!)。 この企画と、聡一郎先生による『パルプ小説の書き方』に出会ったワシは、小説を書

      • パルプ小説において『物語を動かす』とは

        ワシは、逆噴射小説大賞2022チャンプであるしゅげんじゃサンの記事(こちら)を読み、あらためてソンケイの気持ちを抱き、刺激を受けた。以下に一部を引用する。 そう…… ワシも、逆噴射2023エントリー作品をすべて読み、その過程で感じていたことがある。 まず、今年は例年にも増して「小説書いた経験アリ」という新規参加者が(たぶん)多く、2018年にワシを含め大勢の小説ニュービーが全裸ステゴロで飛び込んだあの頃と比べると明らかにレベルが高い。 ……高いが、その一方、流れゆくINTE

        • 逆噴射小説大賞2023ピックアップ

          ※前置きは去年と95%同じ※ 今年はアッチもソッチもアレコレありすぎてタイム&パワーがピコンピコン赤点滅して……皆勤賞の逆噴射小説大賞に参加できないかも……みんながドンパチやってる荒野の決闘場……そのヨコを通り過ぎるときにワシは……マブシイ彼/彼女たちを見て小さく溜息をつき……などと覚悟していましたが、なんやかんや2作品、投稿できました。 ●1作目:悪魔の風の軌跡 ●2作目:贖命のダイヤモンド なんでこの内容にした、とか、こういうこと意識した、苦労した、みたいなワシのハ

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        【目次】ダンジョンバァバ

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        • 逆噴射小説大賞2023:投稿作品
          2本
        • 逆噴射小説大賞2022:投稿作品
          2本
        • 逆噴射小説大賞2021:投稿作品
          3本
        • 逆噴射小説大賞2020:投稿作品
          3本
        • 読み切り小説
          20本
        • 連載小説/【デビルハンター】ジュディ婆さんの事件簿(完結)
          32本

        記事

          贖命のダイヤモンド

          河南省開封市  十六歳の傅小琛は、人もまばらな路上に竹籠を並べて西瓜を売っていた。色褪せた西瓜の売れ足は鈍く、茣蓙に座って地面の小石を数えていると、熊のような体格の中年男がフーの前で立ち止まった。 「你是傅小琛吗?」  男は拙い発音でフーの名を口にした。 「ヤクザは日本に帰れ」  日本語であしらうと、男は一瞬呆けた顔をしてから勝気な笑みを浮かべた。 「日本語うまいね。私がヤクザ?」 「見ればすぐわかる。むかし父がたくさん相手にしていた」  工場の経営が悪くなって仕方なくだ、

          贖命のダイヤモンド

          悪魔の風の軌跡

           ディアブロ山から吹きすさぶ猛風が山火事の煙と炎を巻き上げ、雷雲を生み続けている。絶え間なく降りそそぐ稲妻と火の粉は、今日も原野のどこかで新たな火災を引き起こす。投入された消防士は2週間で6千人を超えたというのに、制圧率は上がらない。  ゾーイはスコップを地面に突き立て、防火グローブの指先で腕時計の煤を拭った。  午後3時、気温49度。  軽くなった水筒で喉を湿らせる。  新米のゾーイを含む受刑者消防隊70名が前線基地に入って8日。森林保護防火局の隊員たちと低木を切り、枯草を

          悪魔の風の軌跡

          数字メモ)逆噴射小説大賞2022

          個人的に気になったので、以下ざっくり。 ・エントリー作品数:260作品 ※昨年:ひとり3作品まで(398作品)  ※今年:ひとり2作品まで ・エントリー作者数:163人 ・・・1作品:66人  ・・・2作品:97人   ・日別エントリー数※曜日の傾向はあまり見られず ※最終日は、初日の突風の2倍で56作品。ラスト3時間で30作品がエントリー・・・! 例年、1次&2次選考(まとめておこなう)の通過率は23%程度。 それにならえば、今年は60作品程度まで絞られる・・・?

          数字メモ)逆噴射小説大賞2022

          逆噴射小説大賞2022ピックアップ(後編)

          前回までのワシ 10/26までに投稿された作品のうち、21作を誠に勝手ながらピックアップした。 →前回は【こちら】 今回のワシ その後もじわじわ投稿は増え、最終日にめちゃくちゃモリモリ増えて、読めば読むほどワシは自信をなくした。結果260作品くらいになったので、残り5日ぶんのなかからもピックアップし、ぜんぶは書けないから絞って前編・後編の合計が40ピックアップになるようにしてみた。 ※と思って投稿したらカウントしくじって41作になっていたので41です ※注) 前回ピックア

          逆噴射小説大賞2022ピックアップ(後編)

          逆噴射小説大賞2022。ワシも投稿デキタヨ&ピックアップ(10/26時点)

          今年の8月9月あたりはアレコレありすぎてタイム&パワーがピコンピコン赤点滅して……皆勤賞の逆噴射小説大賞に参加できないかも……みんながドンパチやってる荒野の決闘場……そのヨコを通り過ぎるときにワシは……マブシイ彼/彼女たちを見て小さく溜息をつき……などと覚悟していましたが、なんやかんや2作品、投稿できました。 ●1作目:魔道 ●2作目:ジオラマの境界線 なんでこの内容にした、とか、こういうこと意識した、苦労した、みたいなハナシは横っちょに置いといて……他の人の作品で、いい

          逆噴射小説大賞2022。ワシも投稿デキタヨ&ピックアップ(10/26時点)

          ジオラマの境界線

           工務店の狭い事務所に響いた「ジオラマ」という四音を、私は聞き逃さなかった。デスクで夕刊紙をめくりながら、従業員たちのお喋りに耳を向ける。 「廊下を通ったときに襖が半開きで、婆さんが閉める前に見えたんすよ。山とか道とか、小さい建物とか」 「あたしご近所だけど、壇原さんって不愛想で付き合いがないのよね。出戻りした娘さんと二人暮らしだから、娘さんの趣味かも?」  どうやら今日、柴本くんをボイラー修理に行かせたときの話らしい。人口が五千を切ったと騒ぐこの田舎に、同じ趣味の人がいるの

          ジオラマの境界線

          魔道

          1984年 日本 長野県 「山で天狗が死んどる」  森林組合の男性による110番は、駐在所の巡査が到着するまで悪戯だと思われていた。  応援要請を受けて正午に臨場した矢島は、白樺林のヒグラシが静まる時間になっても検視を続けていた。早急に報告を上げるべきだが、好奇心が「まて」と言う。  もう一度、オオワシの死骸に触れる。精根尽きたのか仰向けに倒れ、翼を広げたまま絶命している猛禽類の後肢、この大腿部から先を人間の――子供の脚とすげ替えた犯人は、異種移植を成功させたというのか。

          『赤、青、白』 #パルプアドベントカレンダー2021

           ――2021年12月24日 四谷三丁目  二ヶ月ぶりに来てみれば、四谷の夜に活気が戻っていた。新宿通りから一本入ったこの通りにも、クリスマス効果でずいぶんと人が流れてくる。真っ赤なショートダウンにサンタ帽姿の私に、道ゆく人たちの目が向いて、それて。向いて、それて。向いて、それて。  私は小さく咳払いして、もう一度―― 「クリスマスケーキ、いかがですか……」  バイト収入を失う大学生が多いなか、不定期でも仕事をくれるこの店はありがたい。ただ、いくら人手が足りないからっ

          『赤、青、白』 #パルプアドベントカレンダー2021

          『僕の親友』 #架空ヶ崎高校卒業文集

          1996年 3年E組 是田 紅丸  架空ヶ崎高校で過ごした僕の四年間を振り返ると、牧くんのことばかり頭に浮かびます。  一年生のときに同じクラスになった牧くんは、サイババみたいな髪型で、骨川筋衛門みたいにガリガリで、昼飯は必ず煎餅か食パンで、根暗な感じで、休み時間は寝るという変わり者だったので、はじめの何ヶ月かは挨拶すら交わしませんでした。  そんな牧くんと仲良くなったのは、一年目の虚像祭でした。不良を気取っていた須田、道半、僕の三人が後夜祭をサボって河原に行くと、牧く

          『僕の親友』 #架空ヶ崎高校卒業文集

          逆噴射小説大賞2021:ピックアップ

          パルプ小説の「冒頭800字」の面白さ(&800字の先への期待感)で競うお祭り、イコール、逆噴射小説大賞。 今年で第4回。 ●ハッシュタグ:#逆噴射小説大賞2021 ●エントリー作品収集マガジン:こちら 10月8日から受付がはじまり、日々note上に増えていくエントリー作品(現時点で270くらい)。 ※募集期間は10月31日まで。アナタもまだ間に合うよ・・・! ワシも参加者であり、すでに3作品のエントリーを終えたわけですが、一方で読者でもあるわけで、8日から毎日、ヨダレを

          逆噴射小説大賞2021:ピックアップ

          不死者たちのネクロロジー

           パパが女を連れ込んだのは、家族の思い出が詰まった別荘だった。  枯れ枝が刺々しい森の中、細い林道の終わりにポツンと建つ木造のそれは、幼い頃の記憶よりもずいぶん小さく思えた。  パパのジープの後ろに車を停める。  深呼吸。  助手席のジョーが、咎めるような目で私を見た。 「なによ」 「充分だろ。叔父さんも男なんだ、わかってやれよ」 「ぜんぜん理解できない」  ママが死んでまだ一年。もう女を作って、それが大学生の私と同い年くらいで、ここを使うなんて。 「行ってくる」 「GPSト

          不死者たちのネクロロジー

          銀の網

           利三は警察に通報しないまま、残りの弁当を配り終えた。  営業所に戻る途中、河川敷で原付を停める。 『高齢者専門宅配弁当 サブちゃん』のロゴが貼られた後部ボックスを開けて、相田久子に届けるはずだった鰤の照り煮弁当を取り出す。  梅雨入りも近い平日の昼。一直線の遊歩道に人影はない。  ベンチに腰掛け、手を合わせる。 「いただきます」  利三も70手前の高齢者だが、ムース食を口にするのは初めてだった。胡麻豆腐みたいな見た目の鰤を口に含むと、プリンの食感がした。味は鰤。  さ