2016年6月の記事一覧
もう来なくていいよ、こんな毎日。20/20
駅に降りた瞬間、体のだるさに吸い込まれた。面倒臭そうな顔が隠せず、髪を無造作にぐしゃぐしゃと触った。通り過ぎる人たちはどこに行くのだろう…。
階段を目指す足、ぶつかった合った肩、疲れを隠せない同じように呪われた顔。みんな同じ紙袋を被っているように見えきた…。気味が悪い。酷く気分が悪くなりながら、会社に向かう。この時流れを私はあと何年も続けるのだろうか…。そう自分に聞くとさっきまで聞こえていた
音のない世界。19/20
食器を洗う音、ミシンをかける音…。寝る前に暗い部屋から見える光の先で、いつもなる音。私より寝るのが遅かったはずなのに、早く起きてご飯を作りながら笑顔で迎えてくれた…。
優しさ音の夜。あの音が私の子守唄だった。が、幼い頃から聞いていた音は今はもう無い。時と共に奪われてしまった。あの頃もっと感謝すべきだったのに、私の未熟さから伝えることが出来なかった。音を思い出せば、懐かしい優しさと罪悪感が絡み