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それでも生きてゆく

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命は価値付けされる対象ではなくて、価値を生み出すもの。
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人は何のために生きる

人は何のために生きる

人は何のために生きる? そんな問いに答えのないまま過ごしてきた青春時代をすごしてきました。その答えを求めて、山に登ったことがあります。登山など一度も経験がありませんでした。重すぎるリュックを背負って、九州の久住山に向かいました。20歳代の半ばの頃でした。
そして、その時に体験したことが後の人生を変えることになりました。

1日目はキャンプ場に泊まり、2日目の朝山頂に登りました。夏山の山頂は沢山の人

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この世のむなしさを悟らない人は、その人自身がまさにむなしいのだ。(パンセ断章164 中公文庫)

この世のむなしさを悟らない人は、その人自身がまさにむなしいのだ。(パンセ断章164 中公文庫)

パスカル(1623~1662)のパンセに少し触れただけで、その切れ味の確かさに驚嘆したものでした。わたしは昨年3月にガン宣告を受けて、死とは何だろうかと、その視点で読んでみました。
            ★ ★ ★ 

私たちは、むなしさから逃れるために、多くの気を紛らすことをする。
沢山の例があるが、いくつかをあげてみます。

「他人の観念の中で仮想の生活をしようとし、そのために外見を整えるこ

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わが身に起きていること

わが身に起きていること

「ガンですねぇ~」
今年3月に検診で言われました。
他の誰でもない、私のことです。
それから、手術。初めてのことでした。
切除した、胃と腸がうまくつながらなくて、ベッドの上で、
3ヶ月も時が経ち、
その間は、エンシュアリキッドなどの流動食が,腸へ直接入れられ、
胃の内容物は、別の管で排出していました。

鼻腔栄養です。鼻から腸まで管を通して行います。
時に擦れて、不快な痛みを伴います。

そして、

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長男(高1)に障害があることをどう思うか聞いてみた。

長男(高1)に障害があることをどう思うか聞いてみた。

障害かー。うーん。
ママ、ママが心配することないよ。
ぼくは今のままで十分幸せ。
今の支援学校は就労に向けて一直線じゃん。
それは入学前からわかっていたことだし。
学校卒業したら進学はできないけれど、勉強は苦手だし。
苦手な勉強をやれって言われて無理して大学行ってもまた勉強、なんて嫌だ。
働いて、できることをやっていく方がいい。
他人に迷惑かけたくないから、できれば健常寄りになりたいとは思う。

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自分版「枕草子」を作る

自分版「枕草子」を作る

外は雨。
オレガノの葉っぱの上の雨粒がきらきらしていて
こういうの見るのが好き♡

「絵本いろいろ お話いろいろ」
(松井るり子 学陽書房)
の中に、ユング心理学の秋山さと子の言葉が
載っていました。
「自分の好きを深めて行くのが学びの始まりですよ」

そして、著者の松井るり子さんが、
「いつまでも自分の好きを知らないでいたら、
世の中の全てが他人事になってしまう。
大人になったらもう、苦手の克服

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考える葦について

考える葦について

  物としての自分は小さく儚い。人は自然の中でも最も脆い存在である。私を包んでいる宇宙は、私を飲み込み意味の無いものにする。しかし、宇宙は私のような思考力を持っていない。この思考力によって、私は、宇宙さへ包み込むことができる。
 このような思考力が、道徳の元になっているのである。

断章346.

Pensée fait la grandeur de l’homme
思考は人を偉大なものにする

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生きるということ

生きるということ

あなたに贈る⑰

生きるということは
あなたの営む全てのこと

生きるということは
日々、命を明日につないでいくことが大切で
何のために生きるのか
時には
見失っても良いのです

見失ったところに
何か大切なものが隠されていることも
あるのですから

生きるということは
日々、命を明日につないでいくことが大切で
楽しんで生きることも
肝要らしいのです

それでも時には
苦しいことや 辛いこと
怒り

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生きること自体が、目的である、

生きること自体が、目的である、

私は生きる
生きるために
生きる

生きること自体が
目的である

だから
他のことは
手段である

生きていながら
生きる目的を
探す人が多い

生きる目的は
生きること
自体でよい

生きる目的を
探す人は
それ以前に
生きているのだ

心臓は動いている
そのことに気づけば
何も焦る必要はない

生きていると
時間がある

だから
好きなことを
すればよい

勿論
生きるために
不本意でも

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こぼれ落ちたものを

こぼれ落ちたものを

こぼれ落ちたものを、

ひろい集めにいこうと思う。

桜の花がはらはらと落ちるのを見て

これまで何度となく繰り返してきた春を思う。

桜が大好きで、桜が咲くこの時期になると

なにもなくとも祝福されている気分になる。

広い空の下で、めいっぱい伸びた枝。

ひらひらと舞い落ちる花びらは、

地面の色も変えていく。

辺りを、明るい色に染めあげていく。

悲しみや痛みでいっぱいになって、

気づけ

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言葉以上のものは、言葉にならないよ

言葉以上のものは、言葉にならないよ

1.生きる意味は言葉にならない。

「私たちが”生きる意味があるか”と問うのは、はじめから間違っているのです。つまり、私たちは、生きる意味を問うてはならないのです。

 人生こそが問いを出し私たちに問いを提起しているからです。私たちは問われている存在なのです。」(それでも人生にイエスと言う V・Eフランクル)

 私が感じたことは、生きる意味を作っているのは生命である。生命は人生の主語であって

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