死ぬことすらできない辛さ 11 〜退院させてもらえない〜
点滴をしているため定期的に通院するのはなかなかに難しい。
途中で点滴が抜けたらどうする?
それだけでなく、頻回な吸引も必要なため家まで診察に来てくれる往診がベスト。
入院が必要な状態になったら、往診医から病院に連絡して入院させてもらえば良い。
往診してくれるクリニックは比較的スムーズに決まった。
問題は朝夕の点滴と夫不在時の吸引だ。
夫は7時過ぎには仕事に行く。
そんなに早く行く必要はないようだけど、朝のコンビニコーヒーは至福らしい。
妻よりコーヒーを優先させるとは・・・
腕が動くなら殴ってやりたいわ。
ヘルパーさんは9時か9時30分からなら来てくれる。
でも、さすがに2時間近くも1人では居られない。
体位変換が必要だからではなく、1時間に1回は吸引しているから。
持続吸引ではダメなの。
サラサラの唾液は吸えるけど、ネバネバの痰は詰まってしまうから。
夫が出発する直前に吸引したとしても、8時か遅くても8時30分には吸引してもらわなければならない。
どうやらそれが一番の問題。
どこの訪問看護事業所も8時30分始業で、タイムカードを打刻してから在宅に向かうため9時からなら対応出来ると言われてしまう。
週に一回くらいならと言ってくれる事業所ならあるが、それ以外は対応してもらえない。
困ったものだ。
夫の会社が理解があって、在宅ワークを許してくれる。
ただ、時々は会社に行かなければならないし、在宅ワークは退院して1か月くらい。
看護師さんが私に慣れるまでと夫は考えている。
週一回の事業所だけでは見切り発車すら出来ない。
ヘルパーさんも吸引ができる資格のある人が居ないとダメで、事業所によっては対応していない所もある。
今まで利用していたヘルパー事業所は吸引ができないようで断られてしまった。
また、ヘルパーが吸引をするには訪問看護事業所にヘルパーの吸引指導資格がある看護師が居なければいけないらしく、吸引の資格があるだけではダメとのこと。
看護師もダメ。
ヘルパーもダメ。
なんて住みにくい世の中なのだろう。
早く退院したいのに退院させてもらえないなんて。
1時間かけて病院に来てくれていることなど忘れ、ストレス発散のため夫にあたる毎日。
見つかるまで待とうよと言われるのにも飽きたわ。
もっと気の利いた事を言ってくれないものか。
いつでも家に帰れるように、毎回掃除はきちんとやっているか確認している。
私の部屋の床やタンスの上、体力が落ちているからリビングまで行けるか分からないけど、リビングもキレイにしておいてほしい。
ちゃんと掃除しているから大丈夫と言われるけど、夫のちゃんとと私のちゃんとが合致しているか疑問でしかない。
しかし、今は夫に掃除してもらうしかないのでとにかく毎日言い続ける。
退院と掃除。
どちらも重要なこと。
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