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わたしの、すき。

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わたしが愛してやまないこと、もの、場所など。
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ロイホであんみつに出会い直す。

ロイホであんみつに出会い直す。

以前、もはやわたしの作業部屋といっても過言ではない、愛しのコメダ珈琲についてつらつらと書いたが、比較的お客さんが少ない時間帯であれば、ファミリーレストランも作業場所として最高である。

なんたって、食べ物が充実している上に机が広い。その上ドリンクバーという、カフェオレも珈琲もメロンソーダも何でも飲み放題という神システムが存在するのだから。

そして意外と、時間を選べば、パソコンをカタカタしているサ

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ひな祭りの特別な甘酒。

ひな祭りの特別な甘酒。

つい先日まで、冷たい風に首を縮こませて歩いていたというのに急に気温が上がった。

分厚いセーターの下、じわりと微かに汗ばんできたので、コートを腕にかけ歩く。

今日のお稽古はきっとお雛祭りにちなんだしつらえに違いない、なんて思いながら茶道の先生のお宅へ急ぐ。

予想通り、使うお道具も床の間も桃の節句のしつらえ。
菱餅に似たような棚(業平棚というらしい)と、床の間には可愛らしいお雛様と桃の花。

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かつてサロンだった京都の老舗喫茶店。

かつてサロンだった京都の老舗喫茶店。

京都といえば、歴史と文化の町だが、それと同時に喫茶店・カフェ天国でもあると思う。

先日京都の老舗喫茶店「フランソア喫茶室」を訪れた。喫茶店好きな方々の中には、耳にされたことがあるかもしれない。

30分ほど店の前で並んでから、わくわくしながら足を踏み入れた。
重厚なつくりの内装に、老舗と呼ばれるのにふさわしい風格を感じ、気持ちが上がる。

珈琲を頼むつもりだったけれど、一軒目で珈琲を飲んだばかり

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お守りはちみつ。

お守りはちみつ。

「はちみつ、舐めとき。」
幼いわたしが「喉が痛い。」と訴えると母は必ずそう言った。

ガサガサ、チクチク、イガイガ。
わたしの風邪は、決まって喉から嫌な乾燥と痛みを伴ってやって来た。

トローチでもなく、病院でもなく、はちみつ。
はちみつは、我が家の薬とも言える存在だった。
また母から、「はい、これ食べ。」と渡されるはちみつもバリエーション豊かで、ヨーグルトにふんだんにかけた「はちみつヨーグルト」

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ドレッサーがわたしの暮らしを変える。・・・多分。

ドレッサーがわたしの暮らしを変える。・・・多分。

ドレッサー。それは幼い日のわたしにとって憧れの象徴だった。

母の部屋にあった落ち着いた色合いのどっしりとした立派なドレッサー。引き出しに手を伸ばせば、目をひく蠱惑的な色の口紅や、つやつやと小瓶の中で煌めくマニキュアたち。
何度か母が留守の時間を見計らって、小さな唇や爪にちょんと色を乗せてみたっけ。

わたしも大人になったら、ドレッサーでお化粧するんだ・・・!

そう信じてやまなかったのだが、実際

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映画 「Wish」感想つらつら。

映画 「Wish」感想つらつら。

今年は、ディズニーが世に誕生してちょうど100周年の年にあたるそう。

公開前から「ディズニー100年の集大成」と銘打って宣伝された、「Wish」。
駅に予告のポスターが掲示されていたり、グッズがコラボされたりしているのを見かけ、広告にもかなり力を入れている様子がうかがえた。

さあ、どんなものを出してくるんだろう、と気になっており先日ようやく観に行くことができた。

〜ここから じゃんじゃんネタ

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おばあちゃんがくれた、ふわふわハンカチの正体。

おばあちゃんがくれた、ふわふわハンカチの正体。

「かしこいまりちゃんにこれをあげよう。」

そう言って今は亡き祖母は、幼稚園児だったわたしに、阪神百貨店の包みを差し出した。

祖母は百貨店が好きで、足腰弱るまではよく出かけていたものだ。

なんだろう…!
わくわくしながら包装紙を破る。

姿を現したのは綺麗にラッピングされ、お行儀よく箱に納まったハンカチだった。
黒地に華やかな花が描かれている、ふわふわのハンカチ。

(…あんまり好きじゃない。

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コメダ珈琲のアレ。

コメダ珈琲のアレ。

「好きなチェーン系カフェは?」

そう誰かに聞かれたら、わたしは間髪入れず、何の曇りもない眼でこう答えるだろう。
ーそう、「コメダ珈琲。」だと。

わたしのエッセイを読まれて長い方々は、ご存じかもしれないが、ちらちらコメダ珈琲への愛を垣間見せてきたが、今日はその魅力を存分に語らせていただきたい。

わたしがコメダ珈琲が大好きになったのは、社会人数年目になってからである。
その当時一人暮らししていた

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奈良の隠れカフェにて、ことばに浸る。

奈良の隠れカフェにて、ことばに浸る。

先日奈良旅について投稿したが、そこで訪れた奈良の隠れカフェが最高だった。
閑静な住宅街から、さらに奥に入ったこの一軒。

見つけた味のある看板。もうここから素敵。
わたし、お店の様々な看板、結構好きかもしれない。

席数はさほど多くはないこじんまりとした空間。
先日書いた洞川のお宿しかり、町屋カフェのうどん屋さんしかり古い木の建物に、どうしてこう惹かれるんだろう。

どこを切り取っても、魅力的であ

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熱海女子旅2日目~MOA美術館~。

熱海女子旅2日目~MOA美術館~。

9月の末に行ってきた熱海女子旅について綴った文章。エッセイというより、どちらかというと印象深かったことを徒然なるままに筆をとった、日記より。

ちなみに1日目はこちら↓

「朝は早起きして、朝ごはん前に温泉に入ろう。」
「朝風呂って最高だよね~。」
「そして早めにチェックアウトしよっか~!」
なんて言い合っていた、予定は雲散霧消。

前の晩、喋り散らかし各々が布団にくるまったのは、結局2時過ぎだっ

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秋の深まりと温かい紅茶。

秋の深まりと温かい紅茶。

肌に触れる風が涼やかになり、日差しが不快なものではなくなってしばらく経つ。
秋の中でも、残暑が厳しいわけでもない、かといって風が特別冷たいわけでもないこの季節。

暑さがようやく和らいで、寒さに向かうまでのこの10月中旬から11月にかけての時期がわたしはとても好きだ。

乾いた爽やかな風。
すっきりと高い空。
金木犀の儚く甘い香り。
栗やかぼちゃといった秋の収穫物。
わたしの好きなくすみカラーが主

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かつて人魚に憧れたわたしと映画「リトルマーメイド」

かつて人魚に憧れたわたしと映画「リトルマーメイド」

いつからだろう。
水や魚が好きになったのは。

幼少期、家庭用ビニールプールやお風呂にて、腕を通す用の小さい浮き輪に両脚をつっこんで尾ひれに見立て、1人人魚ごっこをして大層楽しかった記憶が朧げにある。

今思えば、水深さほどもない水の中で、びっちゃんばっちゃんと跳ね続ける絵面は、完全に釣りあげられた魚である。

また、プールに行けば、息の続く限り底に潜った。
頭上にゆれる水と煌めく光の筋を見上げて

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この夏にしたい50のこと。

この夏にしたい50のこと。

前回わたしにとっての夏が始まったことを書いた。

あれからお気に入りのカフェにて、夏の計画を練り練り。
自分の手帳に思いつくまま気の向くまま、大小問わず書き並べたら、なんと50ほどあった。
わたしは昔からテスト勉強の計画だとか、つめつめに書いちゃうタイプ。
1年の始まりにしたいことリストなんかも余裕で100個書けちゃうタイプ。

全くわたしは欲深いというか、自分に対して理想が高いというか…!

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リピート温泉宿と蛍の光。

リピート温泉宿と蛍の光。

「良いところだったね。また来たいね。」
「蛍舞うお宿だって。今度は蛍の季節に行かなきゃ。」

そんな会話をしたのが、2021年の9月頃。

私たち夫婦は素敵なお宿に泊まり、美味しいものに舌鼓を打つのが趣味なので、休みの日にはよくどこかに出かける。
大抵去り際に「ここまた来たいね」と惜しみつつ、帰路に着く。が、行きたい場所や泊まりたいお宿が多すぎるので、実際にリピートしたお宿はさほどない。

なので

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