岸よいさか

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    映画、ドラマ、本などを見た感想まとめ。

記事一覧

Podcast『奇奇怪怪』6/26回感想~都知事選のはなし

この4月くらいから聴き始めたビギナー豆豆豆!です。6/26配信回は本題から逸れた話が盛り上がり、TaiTan氏のすっかり疲弊した闇落ち寸前の心境がまるごと表出した回となっ…

映画『チャレンジャーズ』感想、あるいは(脱線回顧録)

いやーこれが現代最先端の性の描き方なのか。爽快感とドロドロの粘り気を同時に味わうような感覚でまあちょっと観たことのない1本でした。先のことなど知るかという終わり…

岸よいさか
2週間前
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岡村和義 LIVE TOUR 2024 “OKAZ TIME”東京公演2024.6.6. 感想

珍しくライブに行ったのでせっかくだからちょっと書いてみようと思うのですがその前にまず岡村和義について話すうえでそもそもどっち派ですか、という立場を表明しないとこ…

岸よいさか
2週間前
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終始笑い飛ばして読むのが正解なのかしら~書籍『東京都同情塔』感想

ある事象を言語化すると気分が楽になった経験が僕にもある。以前から僕は何か辛い物や熱い物を食べると全身や頭皮に蕁麻疹ほどではない赤い斑点が浮き出てかゆくなり汗をか…

岸よいさか
3週間前
2

信じて待つ〜映画『パスト ライブス 再会』感想

実に地味で、淡くて、薄口だ。演出はとても抑制されていて、大きな起伏を意図的に避けている。再会のシーンなどもっと過剰に盛り上げることがいくらでもできるがそれをしな…

岸よいさか
1か月前
1

GLAY『ここではない、どこかへ』

こんなnoteも書いておこうかなというお試しですがGLAYの話を。最初に言っときますが僕は全くファンじゃないです。ファンの人たちごめんなさい。以下基本情報を。 1999年8月…

岸よいさか
1か月前
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今月のコーヒー/EL TRIUNFO

ずっとサブスクで買い続け飲み続けていたのですが、ただ漫然とやり過ごすと忘れてしまうので記録しようと思いたちました。これはコロンビアの豆。南米の豆の方がアフリカの…

岸よいさか
1か月前

見るという行為の不可逆性〜映画『悪は存在しない』感想

EVIL DOES NOT EXIST. 悪が存在しないとは果たしてどういう状態のことか。このタイトルこそがこの世に悪は存在すると宣言しているようにも思える。「私は嘘をつかない」と…

岸よいさか
1か月前
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例えば登校する子どもを朝玄関で見送るとき〜映画『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』感想

例えば小学校へ登校する子どもを朝玄関で見送るとき、これが今生の別れになるかもしれない、とは考えない。頭をよぎる瞬間は常にあれど、考えないようにして我が子を家から…

岸よいさか
3か月前

ゴッドタン「SDGs大喜利」が僕らに与える希望

2月10日放送されたゴッドタンの企画「大喜利お題選手権」。その中でも特に絶賛され優勝したのがケンドーコバヤシが考案したお題「SDGs大喜利」。 本人いわく、大喜利の解答…

岸よいさか
4か月前
2

ドラマ『侵入者たちの晩餐』感想

新年3日に日テレでやっていた脚本バカリズムの2時間ドラマ。 普通番宣のビジュアルに載せるキャッチコピーって内容をギュッと15文字程度にまとめたものになるところを、「…

岸よいさか
5か月前
2

全然ファンじゃないけど~モグライダー評とM-1グランプリ2023

M-1グランプリ2023について。 ここ数年は子どものご飯づくりやお風呂、寝かしつけと時間帯がぶつかるためリアルタイムでは毎年見れず、ネタバレを踏まないように注意しなが…

岸よいさか
6か月前
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映画『ゴジラ-1.0』と集団浅慮について

『ゴジラ-1.0』いや、最高に面白かったんですよ。VFXなんかものすごくて、エンドクレジットで白組の文字が浮かび上がってきたときは脳内スタンディングオベーション。よく…

岸よいさか
6か月前

オフラインへ舵を切れ〜映画『終わらない週末』感想

最近突如Netflixからレコメンドされた本作。 年末だしなんとなく『さらば!2020年(原題:Death to 2020)』みたいなコメディテイストの企画モノかしら~なんて思いつつ、…

岸よいさか
6か月前
1

ドラマ『いちばんすきな花』のゆくえ&赤田と『カルテット』の別府&九條さんについて

※特に深い分析や考察はなくただ個人が思い巡らせたことを綴っただけの文章ですという前置き。 脚本が『silent』の生方美久、4人の俳優が主演を務める“クアトロ主演”で…

岸よいさか
8か月前
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人生という空虚について~映画『ノクターナル・アニマルズ』感想

2016年公開トム・フォード監督長編第2作。 ◆我が目を疑う衝撃の映像でオープニング。つかみバッチリ! ◆エイミー・アダムス演じる女性はアートキュレーターなのかな?結…

岸よいさか
8か月前
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Podcast『奇奇怪怪』6/26回感想~都知事選のはなし

Podcast『奇奇怪怪』6/26回感想~都知事選のはなし

この4月くらいから聴き始めたビギナー豆豆豆!です。6/26配信回は本題から逸れた話が盛り上がり、TaiTan氏のすっかり疲弊した闇落ち寸前の心境がまるごと表出した回となった。

・俺もう最近疲れちゃった
・尖ってます、際どいこと出来ますみたいな人もうしんどい
・良心的でスマートな人との会話を大切にしたい
・痛くない人と会話を重ねて時間を共有したい

と冗談を交えながら正直な心情を吐露するTaiTa

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映画『チャレンジャーズ』感想、あるいは(脱線回顧録)

映画『チャレンジャーズ』感想、あるいは(脱線回顧録)

いやーこれが現代最先端の性の描き方なのか。爽快感とドロドロの粘り気を同時に味わうような感覚でまあちょっと観たことのない1本でした。先のことなど知るかという終わり方も無茶苦茶で、酷いと言えば酷いよね。あの後どうなるんだろうあの3人。
というわけで作品解説は有識者の人たちにまかせて、勝手な解釈を書こうと思う。特にこのチャレンジャーズというタイトルの意味、当然テニスの「ATPチャレンジャーシリーズ」の名

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岡村和義 LIVE TOUR 2024 “OKAZ TIME”東京公演2024.6.6. 感想

岡村和義 LIVE TOUR 2024 “OKAZ TIME”東京公演2024.6.6. 感想

珍しくライブに行ったのでせっかくだからちょっと書いてみようと思うのですがその前にまず岡村和義について話すうえでそもそもどっち派ですか、という立場を表明しないとこの先を語ることができない掟になっているとかいないとか。なので、僕は斉藤和義から入ったクチであることは先に言っておきます。

最初の出会いは御多分に漏れずポンキッキですが、ちゃんとその存在を知ったのはたぶん「大丈夫」をラジオで聴いたのが最初。

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終始笑い飛ばして読むのが正解なのかしら~書籍『東京都同情塔』感想

終始笑い飛ばして読むのが正解なのかしら~書籍『東京都同情塔』感想

ある事象を言語化すると気分が楽になった経験が僕にもある。以前から僕は何か辛い物や熱い物を食べると全身や頭皮に蕁麻疹ほどではない赤い斑点が浮き出てかゆくなり汗をかくということがあり、しかし何も起きない時もあり、何がきっかけで発症するのかわからずにいたのだが、ある人から「それ、寒暖差アレルギーじゃない?」と言われ、そんな名前のアレルギーの存在を初めて知った。その後辛い物や熱い物を食べるときに意識してみ

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信じて待つ〜映画『パスト ライブス 再会』感想

信じて待つ〜映画『パスト ライブス 再会』感想

実に地味で、淡くて、薄口だ。演出はとても抑制されていて、大きな起伏を意図的に避けている。再会のシーンなどもっと過剰に盛り上げることがいくらでもできるがそれをしない。2人の表情と「言葉がない」という言葉が雄弁に語る。24年ぶりに会うのにである。

そしてその再会のあとパスタを食べに行くシーンで非常に印象的だったのは主人公の2人ではなくその夫、アーサーである。個人的にはこのアーサーの振る舞いにこそグッ

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GLAY『ここではない、どこかへ』

GLAY『ここではない、どこかへ』

こんなnoteも書いておこうかなというお試しですがGLAYの話を。最初に言っときますが僕は全くファンじゃないです。ファンの人たちごめんなさい。以下基本情報を。
1999年8月25日発売「ここではない、どこかへ」は、GLAYの17枚目のシングル。のちに5thアルバム『HEAVY GAUGE』収録。フジテレビドラマ「パーフェクトラブ!」主題歌。

ミリオンヒットなので代表曲の一つではあると思うけど、他

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今月のコーヒー/EL TRIUNFO

ずっとサブスクで買い続け飲み続けていたのですが、ただ漫然とやり過ごすと忘れてしまうので記録しようと思いたちました。これはコロンビアの豆。南米の豆の方がアフリカのと比べて酸味が少ない気がする

EL TRIUNFO
COLOMBIA
アプリコットやアセロラの果実味、オレンジティーのような華やかさ。
シロッピーな質感と甘み。
Apricot, Barbados cherry, Orange tea,

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見るという行為の不可逆性〜映画『悪は存在しない』感想

見るという行為の不可逆性〜映画『悪は存在しない』感想

EVIL DOES NOT EXIST.
悪が存在しないとは果たしてどういう状態のことか。このタイトルこそがこの世に悪は存在すると宣言しているようにも思える。「私は嘘をつかない」と言う人間はその時点で嘘をついている、という矛盾と同じ構造がそこにはある。

この作品内で流れる時間感覚を観客は冒頭で理解する。不協和音を含むストリングスが森の奥深くへと我々を誘う。もうこのまま106分この映像が続くのもい

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例えば登校する子どもを朝玄関で見送るとき〜映画『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』感想

例えば登校する子どもを朝玄関で見送るとき〜映画『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』感想

例えば小学校へ登校する子どもを朝玄関で見送るとき、これが今生の別れになるかもしれない、とは考えない。頭をよぎる瞬間は常にあれど、考えないようにして我が子を家から送り出す。いちいち毎朝そこまで敏感になっていられないからだ。

でも、そうなる可能性は0.0数%かもしれないが確実にある。何かひどい犯罪や事故に遭ってもう2度と会えなくなる。その時きっと、あの朝の取るに足らないやり取りが最期になるなんてと後

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ゴッドタン「SDGs大喜利」が僕らに与える希望

ゴッドタン「SDGs大喜利」が僕らに与える希望

2月10日放送されたゴッドタンの企画「大喜利お題選手権」。その中でも特に絶賛され優勝したのがケンドーコバヤシが考案したお題「SDGs大喜利」。
本人いわく、大喜利の解答はその日その瞬間に消えていくものなのでせめて今日皆さんから出た答えだけでも再利用できないか、とのこと。
解答者は既出の解答から好きなものを選び、答えが面白くなるお題を出題し直す、というルール。

これがいざやってみると全ての解答が見

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ドラマ『侵入者たちの晩餐』感想

ドラマ『侵入者たちの晩餐』感想

新年3日に日テレでやっていた脚本バカリズムの2時間ドラマ。
普通番宣のビジュアルに載せるキャッチコピーって内容をギュッと15文字程度にまとめたものになるところを、「バカリズム脚本のサスペンスドラマ。」にしてるところからして制作陣の彼への信頼がすごい。たしか『ブラッシュアップライフ』も「主演、安藤サクラ!脚本、バカリズム!」だったよな。ここさえアピールすればあとは観てくれるというブランディング戦略。

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全然ファンじゃないけど~モグライダー評とM-1グランプリ2023

全然ファンじゃないけど~モグライダー評とM-1グランプリ2023

M-1グランプリ2023について。
ここ数年は子どものご飯づくりやお風呂、寝かしつけと時間帯がぶつかるためリアルタイムでは毎年見れず、ネタバレを踏まないように注意しながら携帯も触らず過ごし、録画をその日のうちに深夜までかけて見るというのが恒例でした。
ただ、今年は「令和ロマン優勝」の通知を一瞬見てしまって、あー台無しだ、知っている状態で見ることになってしまった。。。と失意の中で見始めたらネタ順のト

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映画『ゴジラ-1.0』と集団浅慮について

映画『ゴジラ-1.0』と集団浅慮について

『ゴジラ-1.0』いや、最高に面白かったんですよ。VFXなんかものすごくて、エンドクレジットで白組の文字が浮かび上がってきたときは脳内スタンディングオベーション。よくぞここまでのものを作ってくれたと。

すべてセリフで説明しすぎという批判をしている人も多いけど、個人的にはこの映画とこの時代背景の中にあっては自然なバランスだったのではないかとおもう。
雨に降られて家に帰ってきた敷島の「ちくしょう、ず

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オフラインへ舵を切れ〜映画『終わらない週末』感想

オフラインへ舵を切れ〜映画『終わらない週末』感想

最近突如Netflixからレコメンドされた本作。
年末だしなんとなく『さらば!2020年(原題:Death to 2020)』みたいなコメディテイストの企画モノかしら~なんて思いつつ、何でこんな超豪華キャスティングなのか、サム・エスメイル監督って誰なのか(不勉強ながら知らず)、前情報一切なしで観たらまぁぶっ飛びましたね。面白かった!
ネタバレ(spoiler)あり感想です。

◆「ご存知の通り今年

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ドラマ『いちばんすきな花』のゆくえ&赤田と『カルテット』の別府&九條さんについて

ドラマ『いちばんすきな花』のゆくえ&赤田と『カルテット』の別府&九條さんについて

※特に深い分析や考察はなくただ個人が思い巡らせたことを綴っただけの文章ですという前置き。

脚本が『silent』の生方美久、4人の俳優が主演を務める“クアトロ主演”でも話題のドラマ『いちばんすきな花』。

その第1話がこれ以上面白い回が以降出てくるだろうか逆に心配になるほど素晴らしく、主題歌の藤井風「花」も悶絶するほど出色の出来(ドラマ主題歌において「枯れていく」という歌詞で始まる曲がかつてあっ

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人生という空虚について~映画『ノクターナル・アニマルズ』感想

人生という空虚について~映画『ノクターナル・アニマルズ』感想

2016年公開トム・フォード監督長編第2作。

◆我が目を疑う衝撃の映像でオープニング。つかみバッチリ!
◆エイミー・アダムス演じる女性はアートキュレーターなのかな?結構ハイエンドな暮らし。トム・フォードの美意識さくれつ
◆小説の中のドラマにシーンが移るのだが、内容が怖すぎて直視できない
◆いわゆるあおり運転をしてくる若者に絡まれるという、自分の身にも降りかかる可能性がある地獄
◆こういうのが一番

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