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思想

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#人間関係

名無しの条件 ー 名前のない関係について

名無しの条件 ー 名前のない関係について

最近友達から親密な人との話を聞いた。僕はその人と友達の関係が「名前のない関係」という名前の関係のように思った。それは結局友達や恋人と同じで、一つの名前が付けられた関係なのではないだろうかと。

そもそも名前がないということはどういうことだろう?名前とは人間が事物に対してつけるものであり、世界には名前の付けられていない事物もある。しかしそれらの事物は名前がなくても存在している。ただ存在している。

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もやもやと実験 ー 喫茶ザンゲシツを終えて

もやもやと実験 ー 喫茶ザンゲシツを終えて

喫茶ザンゲシツ前日、喫茶ザンゲシツのLINEグループに明日は風が強いらしいとメッセージが入る。お天気アプリを開いてみる。確かに一日を通して風速は高い数値で、昼過ぎ頃は10mになっていた。喫茶ザンゲシツでは焚き火とザンゲシツ(テント、場所の都合でペグが打てない)がある。全部なにもかも風で飛ばされるのでないかと心配になる。
しかし喫茶ザンゲシツは「もやもやを楽しむ」ことをテーマにしている。だからこれは

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「愛されるとは何か?」についての思弁

友人と恋愛や性愛の話をしていたとき、その友人は、「今の望みとしては、とにかく愛されたい」と言っていた。しかし、「愛される」とはどういうことだろうか?

「愛するとは何か?」や「愛し合うとは何か?」ということは話し合われたり、考えを聞くことは多いと思うが、「愛されるとは何か?」ということは、話し合われることも、考えを聞くこともあまりないように思う。

その友人と話しているときには、深く考えることがで

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クィアという情、クィアという関係、クィアという愛

序論:名前はまだない
「あなたの性は何ですか?」と聞かれた時、
男性でも女性でもない場合、ノンバイナリーと答えることができる(答えの一つとして)。
それは、世の中で通じる名前になりつつあり、「あなたの性は何ですか?」という問いの、十分な答えになる。

しかし、ノンバイナリーという名前がなかった頃、まだ性が男女の二元論だった頃は、どうだっただろうか?
「男でも女でもない。どちらでもない」と答えるしか

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