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バックパッカーズゲストハウス

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二〇〇九年、二十七歳の時に、秋葉原にあるゲストハウスへ四ヶ月滞在したときの旅行記です。 著者の記憶違い、主観が多分に含まれています。また、主に登場人物に関して名前や設定を故意に…
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2021年5月の記事一覧

バックパッカーズ・ゲストハウス㊻「人間っていいな」

バックパッカーズ・ゲストハウス㊻「人間っていいな」

 前回のあらすじ:ゲストハウスの同居人に「ペドさん」という素敵なあだ名をもらった。【これまでのお話https://note.com/zariganisyobou/m/mf252844bf4f2

 私みたいな、金もないのにその辺をほっつき歩いている人間には、ちょうど良い娯楽になったであろうに、例の通り魔事件のせいで、ゲストハウスに住んでいた時期は、歩行者天国が中止されていた。秋葉原の歩行者天国を

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バックパッカーズ・ゲストハウス㊼「上野ぶらぶら」

バックパッカーズ・ゲストハウス㊼「上野ぶらぶら」

 前回のあらすじ:秋葉原でオタ芸を見て、その熱量に魂が震えた。【これまでのお話https://note.com/zariganisyobou/m/mf252844bf4f2

 秋葉原から上野へ向ってよく歩いた。山手線の高架下に、ビリケンをもっと丸くしたようなお気に入りの落書きがあった。それを見たり、アメ横で、周りの魚屋がダミ声で呼び込みをするのをマネしたのか、ケバブ屋の外国人がおかしなイントネ

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バックパッカーズ・ゲストハウス㊽「八王子で飲むということ」

バックパッカーズ・ゲストハウス㊽「八王子で飲むということ」

 前回のあらすじ:上野をぶらぶらしている時にモルモン教徒ブライセンに話しかけられた。彼は私が被っていた、イオンの紳士服売り場で買ったハットのことを、「格好いいですね」と褒めてくれた。【これまでのお話https://note.com/zariganisyobou/m/mf252844bf4f2

 その内に、バイト帰りにわざと手前の駅で降りて、散歩ついでに歩いて帰ることをするようになった。終電に近

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バックパッカーズ・ゲストハウス㊾「エサを付けなければ釣れるわけない」

バックパッカーズ・ゲストハウス㊾「エサを付けなければ釣れるわけない」

 前回のあらすじ:親友の龍と釣り堀に行く約束をしていたが、待ち合わせ場所に現れた彼の顔色はメチャクチャに悪かった。聞くと前日に、成り行きでリストカットをしたらしい。【これまでのお話https://note.com/zariganisyobou/m/mf252844bf4f2

 私はこの話を聞いてまず、なんでたまたま鞄の中に、糊とカッターナイフが入っているのか気になったが、「なにを工作」したのか

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バックパッカーズ・ゲストハウス㊿「靴下とうまい棒」

バックパッカーズ・ゲストハウス㊿「靴下とうまい棒」

前回のあらすじ:灰色のハット、茶色のジャケット、灰色のジーンズ、茶色のブーツという見事なミルフィーユコーデで釣りをした。追伸、親友の龍がホストの仕事をバックレると、私の元に色んな人から龍の行方を探る電話が掛かってきた。【これまでのお話https://note.com/zariganisyobou/m/mf252844bf4f2

 歌舞伎町から一人ホストが消えたのと同じ時期に、新たなホストが一人

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バックパッカーズ・ゲストハウス.51「一三〇円を二度払うというライフハック」

バックパッカーズ・ゲストハウス.51「一三〇円を二度払うというライフハック」

前回のあらすじ:ゲストハウスで上段のベッドに住む男が脱ぎ散らかした靴下を片付ける代わりに、毎日うまい棒を二本もらうという生活をしていた私にも給料日がやって来た。それで親友の龍に金を返すことにした。【これまでのお話https://note.com/zariganisyobou/m/mf252844bf4f2

 それまで龍との待ち合わせは大体新宿だったが、この時は秋葉原まで彼がやって来た。新宿で万

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バックパッカーズ・ゲストハウス(52)「ホームレスと紙一重」

バックパッカーズ・ゲストハウス(52)「ホームレスと紙一重」

前回のあらすじ:借りてた金をちゃんと返した私に友人の龍は、「牛丼屋では紅ショウガで腹を膨らせる」「のぼりを毛布代わりに使う」「切符をわざとなくす」などのサバイバル術を語った。【これまでのお話https://note.com/zariganisyobou/m/mf252844bf4f2

 ブラブラと街を冷やかしながら歩いて、上野公園で龍は立ち小便しながら、
「人生って難しいな」と言った。そして、

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