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走るカオス、インドの列車にて
インドの電車といえば、カオスなことで有名である。
電車の「上」に溢れるように人が乗っている、電車の中にも人がぎっしり乗っている、財布や貴重品を盗まれる、線路に牛がいるなど、とんでもエピソードの宝庫だ。遅延だって当たり前で、むしろ時間通りに来ることのほうが珍しいとも言われる。
だけどもそんなインドの電車もじつは日々進化しており、なんと今ではアプリひとつでチケットの予約・管理ができる。紙に印刷する
フィッシュケーキは、やめておけ
人生初のスコットランド、エジンバラについた。
イギリスの物価は高く、アジア旅のときと比べて飛ぶようにお金がなくなっていくので、とにかく節約を…とばかり考えていて、もう夕方だというのに気づいたら朝も昼もろくに食べてないことに気づいた。今日一日のあいだに、薄いパン一切れと賞味期限の切れたカロリーメイト(非常用の備蓄食料として買ってたやつ)しか食べてない。これはよくない。
腹が減っては散歩もできぬ。
思い出のない場所へ行かなくちゃ
ロンドン、オックスフォードとまわったのち、イングランド北部の街、ヨークへやってきました。
イギリスへ来るのは7年ぶり3度目で、ロンドンもオックスフォードも3度目。1度目も2度目にも、それぞれ特別な思い出があって、特別だからこそ再訪する勇気がなくて、気づけば7年も時間がすぎてしまいました。
思い出のある街を歩くのは楽しい。変わるものも変わらないものも愛おしく感じる。
そう思っていたけれど、初め
楽しくインドを旅するための、TIPS集 ‹その①›
2019年10月、3週間ちょっとのあいだ、ひとりでインドを旅していました。
「女ひとりでインドなんて、とんでもない!」という反応をいただくこともありましたが、結論から言うと、スリやぼったくりなどの犯罪とは無縁で、安全と呼べる範囲のなかで旅を楽しむことができました。
私が安全に旅をできたのは、幸運に負うところが大きいとは思っています。ですが、ちょっとした豆知識や工夫ひとつで防げる被害もたくさんあ
地図にない名前を呼ぶ彼女のこと
ウズベキスタンのブハラという街で、ひとりのベトナム人の女の子と仲良くなった。名前はキム。ブハラで泊まった1軒目の宿がかなり酷かったので、急遽つぎの宿を探しているときに出会った。
「あら、大変だったね。私が泊まってる宿なら、ベッドは清潔。シャワーはちゃんとお湯が出るし、水圧もじゅうぶん。朝ごはんはそこそこ美味しいし、ホストの家族もいい人たち。値段は8ドル。悪くないと思うよ」
旅慣れた人ならでは
走るカオス、インドの列車にて 《後編》
前編はこちらからどうぞ
「あのう、ここ、私の席なんです…」
弱気になった水戸黄門のように、おそるおそる手をのばし、印籠代わりのiPhoneを突き出してみた。画面には、くだんの最先端アプリが表示され、私の席番号が示されている。
「ああ、ほんとだ」
画面を見たイカついダディがうなずく。それを合図に、ファミリーがいっせいに席を立つ。
表紙抜けするほどあっさりと空いた席に、肩にくいこんでいたバッ
走るカオス、インドの列車にて 《前編》
インドの電車といえば、カオスなことで有名である。電車の「上」に溢れるように人が乗っている、電車の中にも人がぎっしり乗っている、財布や貴重品を盗まれる、線路に牛がいるなど、とんでもエピソードの宝庫だ。遅延だって当たり前で、むしろ時間通りに来ることのほうが珍しいとも言われる。
だけどもそんなインドの電車もじつは日々進化しており、なんと今ではアプリひとつでチケットの予約・管理ができる。紙に印刷する必要
3年越しの、ワンシーン
去年、旅行代理店につとめていた榊ちゃんから、「旅のワンシーンについてエッセイを書きませんか」という依頼をいただいた。
「私のワンシーン」というテーマで思い浮かんだのは、3年前にインドで出会った人たちのことだった。
仕事を機に上京したはいいけれど、空気を読みあう社風にも、ぎゅうぎゅうの満員電車にも馴染めなくて、なにかをふり切るように、導かれるようにインドへ旅に出た。
ジャイプルという街で、猛烈
【Day7】 ホイアンロースタリーにて
ホイアンには、ホイアンロースタリーというコーヒーチェーンがある。おそらくはローカルなチェーンなんだろうけれど、ホイアンの旧市街だけでもいくつか店舗があり、その存在感の大きさはまさにスタバ。
緑で統一された店内はおしゃれで落ち着いており、Wi-Fiも使えるのでノマド風の人もちらほら見かける。
強い日差しを浴びながら街中を歩き回ったあと、冷たいベトナムコーヒーを飲みながら読書をするのが、ホイアン滞