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【Day6】 自転車で海まで

宿のWi-Fiが遅くて写真が載せられない・・・!想像力をフルに働かせながら読んでいただけると幸いです。

東京では朝ごはんなんて食べない、というかお腹がすかなくて食べられないことのほうが多いのに、ベトナムにきてからというもの、不思議なくらいお腹が空く。

宿泊しているフロアの上の階が屋上で、そこが朝食会場だったので、うっすらと食器やカトラリーのかちゃかちゃという音が部屋にも聞こえてきてなんだか幸せな気持ちになった。

屋上にある朝食会場は、風が吹き抜けて気持ちがいい。頼んだら目の前でフォーをつくってくれた。

腹ごしらえも済んだので、ホイアンのアイコン的スポットである「日本橋」へ。かつてこの場所に住んでいた日本人が建設に携わったと言われているのでこのネーミングだそう。東西線みたい。

ホイアンの街並みは川を挟んで両岸に広がっているのだけれども、両サイドを結ぶど真ん中にある橋はなぜだか工事中だった。ずいぶん遠回りしなきゃいけないので、汗でひっつくTシャツを気にしながら向こう岸まで歩いた。

いざ向こう岸につくと、大好きな雑誌TRANSITのベトナム特集を眺めながら想像をふくらませていたホイアンの景色が広がっていて「これこれ!」と思わず嬉しくなってしまった。

写真でしか見たことのなかった景色が、今、自分の目の前にある。それだけのことが、なんでこんなに嬉しいんだろうね。

川沿いには南国の木々が生えていて、おそらく芭蕉なのかな、いかにも常夏といった形の影が揺れている。

昔ながらのカゴを持ったおばちゃんたちは、気さくに声をかけてくる。おそらくお金を求められるんだろうなと思ったけれども、急ぐわけでもなかったしちょっと話してみる。案の定、カゴに乗せていた果物を買ってほしいと頼まれた。「じゃあバナナを1本だけください」とお願いしたのに、ライチやらドラゴンフルーツやらほかにもたくさんビニール袋に詰めようとするので、慌ててとめる。最終的には、モンキーバナナ一房で落ち着いた。しばらくはバナナだけでお腹いっぱいになりそう。

お昼ごはんはホイアン名物のカオラウを食べる。太めのひらべったい麺の上に、甘辛味のチャーシューともやしなどの野菜。ものすごくヘルシーな二郎のような食べ物。

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あまりに晴れていて気持ちよかったので、午後はちょっと足をのばして海まで行ってみることにした。中長期滞在の欧米観光客に人気なビーチが、すぐ近くにあるのだ。

ホテルにはレンタサイクルがあったので、自転車を借りていざ出発。ブレーキが効くかどうかだけは、最初にちゃんと確認します。

海外で乗る自転車はすごく好きなんだけど、結論から言うとベトナムで乗るのはかなりこわかった。特に危ないことがあるわけでなくても、「ここにいるよ」を知らせるためだけにクラクションをブーブー言わせる人がたいへん多いので、自転車に乗っているあいだじゅう、常に肝を冷やすハメになった。ウィンカーを出さない車や、いきなり逆走するバイクもたくさんいるので、のんびり鼻歌を歌いながらサイクリング、というわけにはいかなかった。

あとから知ったけれど、万が一自転車で事故ってしまった場合、保険の処理などがとてもめんどくさいそう。あまり、おすすめはしません。

いざビーチについても、自転車が盗まれやしないかと不安になって、結局あまりのんびりできなかった。ほんとうなら、日がな一日ビーチサイドでビール片手に読書なんてできたら最高なんだろうけれど。

私にとってビーチのいちばんのハイライトは、公衆トイレのガラスがやけに可愛かったことでした。ベトナムはタイルや窓ガラスなど、建築の細部が瀟洒で可愛らしいことが多いのでときめく。

夜はホイアン中心部に戻り、今日はボートに乗ることに。ボートに乗ると、川から両岸の夜景を眺められるだけでなく、キャンドル流しも楽しめます。

川から眺めるホイアンの光はそれはそれは美しく、切り絵の世界に迷い込んでしまったようだった。ちゃぽちゃぽという水音を聴きながら、川の向こうに日が落ちていくのを眺めていると、なんだか泣きそうになってしまった。

何かがあまりに綺麗で泣く、という経験、子どものころはなかったと思う。大人になったからこそ湧き出す感情なのだとしたら、大人の特権のようでうれしいね。

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夕ご飯もやっぱりフォー。くたくたに疲れていたので人生初(!)のルームサービスを頼んでみた。ルームサービスといっても数百円なので気軽に頼めてありがたい。ブラックペッパーの効いたおいしいフォーでした。


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