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【詩】 シンクロニシティ

季節外れの雹が降る

地面にコツンと落ちてきて

ピョンピョン跳ねては白く丸く

本を開けばその文字を見つけ

時計の針は数字を操り

優しい呪いは

君の返事を待っている

アロンの杖は穏やかな日常に息づいている


知らず知らずに閉じていた

その扉をふんわりと開けた

颯爽とやってきて

夜の闇さえなんてことないよと

泣き笑いした

美しいものを美しいと言える潔さは

どんな魔法よりも素敵

さあちょっとした冒険に出かけようか


星屑潜む重い雲さえ溶かす夜

行き先の朧気な

ハンドルを握れない橋の上にて

テールランプがブレスレットを描く

いろいろな偶然と感動が掛け合って

出来上がってゆく連鎖


投げ出したままの命題を

置き去りにしても

時にはいい

アクセサリーを一つだけ

身につけておく夜だから


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あたたかなご支援をありがとうございます❤ みなさんのお心に寄り添えるような詩を形にしてゆきたいと思っています。