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#ほろ酔い文学

お酒をテーマにした小説やマンガなどの、創作作品を投稿してください!

急上昇の記事一覧

124回目のYouTube配信は『雨のairport』という詩歌をゆるり朗読いたしました✈️ https://youtube.com/shorts/fsbcryYiEnM?si=DUIqrcJDkwj4QKnG

【ミステリー小説】腐心(11)

▶第1話は、こちらから。 ▶前話は、こちらから。  鑑識係の部屋は三階東奥の吹き溜まりのような場所にある。  刑事課も空気は澱んではいるが、常に喧噪に攪拌されている。鑑識の室内は澱みが無言で堆積している。  入ってすぐの前室テーブルに簡単な現場の見取り図が用意されていた。バックヤードの扉をノックすると、奥から青い作業着姿の浅田が頭を掻きながら現れた。 「あれ、グっちゃんは?」 「樋口には防カメの手配をさせてる。小田嶋さんと三人班になった」   へえっと、浅田は気の抜けた相槌

牧田オサム 五十二歳の立ち位置

#短編小説 #イヤミス #読書好 #眠れない夜のために 

時には傷心 (詩)

波乱万丈ありがとう 何もない人生より、まし 面白いわ 例え傷ついても ドラマティックな展開もたまにはいいわね 空虚な日々は退屈だもの だから空虚より傷心 一時の傷心なんて どうってことない いずれ時が癒やすから

123回目のYouTube配信は『夏の忘れもの』という詩歌を1分間朗読いたしました😊 https://youtube.com/shorts/7-vUbFHktIs?si=J2ljMWx5z52PXpaK

歳時記を旅する54〔西鶴忌〕後*秋澄むや殿の並びし寄進札 

磯村 光生 (平成七年作、『花扇』) 『日本永代蔵』(一六八八年)の菊屋の善蔵という質屋の話(巻三)。     人に情けをかけることをせず、神仏へ願いをかけることも考えそうにない男だったが、初瀬の観音を信心して急に通い始めた。菊屋は「戸帳がひどくいたんでいるので、私が寄進して新しく掛け替えましょう」と言って、古い戸帳を譲り受けた。この戸帳の唐織は貴重なもので、大切な茶壷の袋や表具切れとして売って、だいぶ金銀を儲けて家が栄えたが、後には、昔よりおちぶれて、京橋で、下り船を目

大学1年生、色とりどり

いろはにほへと、散るまでに 無事に高校を卒業し、それなりに充実した春休みを過ごし、ついに私は大学の入学式という門出に立ちます。 知り合いゼロ、土地勘ゼロという状況は、物心がついてから初めての経験だったように思います。 非常に緊張し、非常に怯えながら当日を迎えました。 当時、mixiというSNSが流行っており、そこで同じ年に入学するメンバー同士の交流が行われていたようですが、私はぼんちゃんとの「浮気の一因になるようなことがあったら嫌だからmixiは辞めよう」という若々しい

最近のあれこれ

ひとりで山に登っている時、そういえば友人のゴリにピチピチでパンパンに膨らんだマグロのぬいぐるみをあげたことがあるなぁとふと思い出した。 ヴィレッジヴァンガードで見つけたリアルなビニール素材のマグロにテンションが上がって、こんなん誰だって喜ぶだろうと思い購入したのだけど、今となればあんなもん誰が喜ぶのだろうと思う。 次の連休にゴリとも山に登ったから 「そういえば私マグロのぬいぐるみあげたことがあるよね、どうしてあんなもんあげたんだろうね?」と言うと、ゴリは振り返り 「マグロじゃ

秋の夜に

なんだろな最後に呼ぶの母のこと理屈じゃなくて遠くて近く 日常の隙間に母が見える時いくつになっても傍にいきたい いつまでも明日が続くわけじゃないふとそんなこと呟く夜よ 「母親にはずっと生きててほしかった」夜半のメールはきみからのもの 酷暑からいっぺんに風変わる 寒くはないかと母の声する 父とみた薪能の社には今もいるよなそんな気がして  元気かい? 風が冷たくなったね。 あなたは 気丈なひとだけど 大丈夫かな? かあさんって やっぱり最後の砦だね。

月の色 #シロクマ文芸部

月の色を青か紫に塗りたい 薄い色じゃなくて濃いめの なんなら黒でもいい ぬりえで使う色 そのときの心の状態が 現れるから 同じ絵でも その時々で選ぶ色が違う 色彩心理学とかは 詳しくないけど 今日はそういう気分なんだ 色を塗る 手を動かすことで 少し落ち着く 落ち着かせる モヤモヤしたもの 悲しい気持ち 全部ぜんぶ全部 吐き出してしまうかのように 紙面に色を塗っていく こんにちは。 色々なことが上手く行かない日ってありますね。 今日はそんな日だった羽根宮です。 この

ひとりぼっちの夜

秋の夜 坂本九を 口ずさみ 首へ流れる 雨粒ひとつ

121回目のYouTube配信は『Autumn Time』という詩歌をゆる〜り朗読いたしました🍁 https://youtube.com/shorts/GsQ-mbzg54k?si=G4daf-TKqCX-9Lgq

戸惑い (詩)

不意に現れたキミ 心奪われないよう 知らんぷりするつもりだった 素通りしようとした だけど、もう手遅れ  意識は既にキミに向いてる 最早、素通りするのは無理…… キミが素敵過ぎるから 避けて通れなかったの もう恋はいらないと キミから遠ざかろうとすればするほど すぐまた引き戻される 無駄な抵抗ってことね……

【ミステリー小説】腐心(9)

▶第1話は、こちらから。 ▶前話は、こちらから。  柳一郎の失踪は、29日か30日か。地取りで明らかにするしかねえか。とりあえず佳代子の供述を取ろう。 「失踪に気づいたのは、7 月30日で違いありませんね」 「ええ」 「時刻は?」 「晩ご飯ができたと呼びに行った7時です。さっき29日としてお話した内容は、30日のことをすり替えただけ」 「では、午後4時から『ウエステ』に買い物に出かけ、5時半に帰宅。柳一郎さんの部屋からはテレビの音がしていた。その後、あなたは夕飯のこしらえを

待てない姉、測る私、待ちすぎる弟

どん兵衛の食べ方の話である。 2021年の正月。 我が家はどん兵衛を啜りながら紅白や民放やネット番組をダラダラ回して年越しをする。その年もリビングのソファの前に布団を敷いて、母、姉、私、弟で年越しをした。 母が買ってきたどん兵衛(マルちゃんのやつだったかもしれない)は鴨だし蕎麦が2つ、きつねうどんが1つ、たぬきそばが1つだった。購入者である母親が絶対の選択権を持つため、我ら三姉弟に残されたのは3種類のどん兵衛だった。 当時中学生だった弟は最後に残ったものを文句も言わずに(

122回目のYouTube配信は『金銀を織る』という短歌を朗読いたしました〜😊 https://youtube.com/shorts/m-UN5sqyfIs?si=44mK-WSBJLALbnQG

バニラアイスの上で足も尻も沈んだけど。

赤信号は危ない。 音の強弱が激しくないが穏やかすぎないジャズの雰囲気の音楽が、落ち着いた男性の歌声に重なって心地いい。まだ楽曲名もほとんど覚えていない最近知ったばかりのアーティストのプレイリストは、思考を巡らせるのには丁度いい。言葉がすっと脳に入ってきてしまうと思考が簡単に遮られてしまう不器用な頭で、そんな自分がもどかしい時も多々あるけれど、臓器が溶け出してしまうほどうっとり独りに浸ることが好きな自分の感受性の繊細さは愛している。 ブレーキペダルに乗った足と、背もたれに密

120回目のYouTube配信は『金色(こんじき)の雲』という短歌を朗読いたしました😊 https://youtube.com/shorts/VKA86ZmYjb4?si=wge4xiZIwE8bW08D

【ミステリー小説】腐心(8)

▶第1話は、こちらから。 ▶前話は、こちらから。  被害者の失踪日時について夫婦で供述が異なるというのか。  樋口からの報告に香山は文字どおり耳を疑う。 「おい樋口、そっちは聴取が終わったんだな」  ――はい。 「そのメール画面を送信日時のわかる状態で写メしろ。木本和也は帰していい。おまえも、こっちに来い。二号室だ」  ――了解です。  香山は廊下の壁に凭れて二本目のハイライトに火を点け、二号室と表示されている取調室の扉を睨みつける。  単純に考えると29日に失踪したという

119回目のYouTube配信は『9月の雲』という短歌を朗読いたしました〜😊   https://youtube.com/shorts/0yAqedz-WOo?si=nYgxliMfXpnbJqzh

見上げると 虹色輪っか 中秋の月

昨日は久しぶりの飲み会でした 帰り道に何か道が明るいな… と感じて見上げてみると 明るいお月様が 雲が周りを覆っているせいか、 月周りのその輝きが まあるい虹色に染まっていました 昨日は中秋の名月 社食にもそういえばお団子がついていたなと思い出しました 飲み会といえば、4年前にコロナ禍でほぼなくなりました そこから規制は解除にはなったものの 会社の人と「飲みに行く」 という回数がめっきり減りました 逆にコロナ禍で覚えた早い時間の「一人飲み」 (結局飲むのか笑) しかし

 「寒くない?」  そういって4年ほど着古した厚めの紺のカーディガンをYにかける。Yと出会ってから2年と3ヶ月になるのを私は気づかない。それほど時間が早く進んでいく。幸せな時間はゆっくり、むしろ時間よ止まっておくれ!などと叫ぶ歌も存在するのに、時間とは無情なものだよと今夜も感傷に浸るペシミストの私だ。でも、それでよかった。ペシミストと分かっているのだからこそ、無駄を作るな!と言い聞かせて、彼女との時間をより濃厚にし、彼女のために美しく着飾ろうという気持ちがワアワアと湧き上がる

紙の手帳を卒業しました

 私は、ほぼ日手帳のweeks4月始まりを使って7年目でした。  weeksは、閉じた状態でスマホよりひと回り大きいくらいです。見開き2ページで、縦に1週間。月曜始まりです。左ページに仕事の予定、右ページにプライベートの予定を書きます。月間カレンダーは最初に1年分まとめてあるので、週間カレンダーの途中に月間カレンダーが入ってくるということはありません。  最初、これらの仕様が気に入って購入したのですが、6回もリピートした理由は「紙」でした。1度使うと、他の紙に書いたりめく

【明日のあのひと】夢から醒めないで

白い靄の向こうから、突然あなたが現れた。 「美佳は?何飲む?」 私と拓海が足しげく通う居酒屋、鶏の森。小上がりのスペースで、両面に縦書きでみっちり書かれたハードカードケースに入ったメニュー表を見ながら、拓海は私に聞いてきた。 「ん~…やっぱ梅酒ロックかな~」 一抹の不可解さを感じながらも、私の目線は梅酒ロックの文字を捉える。鶏の森の梅酒ロックはどこの居酒屋さんよりも美味しかった。何故かは分からないけど。 「だと思った~!美佳は本当に梅酒ロック好きだよな」 拓海がくしゃ、と

黄昏 (詩)

カフェのテーブルで頬杖つく私 空のコーヒーカップを前に お替りするかどうか、一時悩む 彼との約束の時間はだいぶ過ぎて でも今にも彼が現れそうで 席を立つ決心がつかない 窓の外はいつの間にか もう黄昏 行き交うカップルが幸せそうに見えた 何度電話しても梨のつぶて やがて溜め息をつき、席を立つ もう、限界… 彼とは終わりにしよう 黄昏時の街へ出る 涙と共に 未練も流れてしまえばいい ( Xの、深夜の二時間作詩に投稿しました )

わたしが、わたしを忘れないための備忘録

「誰だったっけ。あれ。」 最近、この言葉をよく口にするようになってしまった。 なんだっけ、誰だっけ、そんなこと言ったっけ。 っけっけっけ、けっけ、 憎いことに、全てを忘れたわけではなくって ぼんやりと片隅に見えていて、記憶がそこにあって、だけど、手が届かない。 前に一緒に働いていた人、同級生の下の名前、学生時代の先生の名前、必死で見ていたはずの、オーディション番組に参加していた人。 訓練校で勉強した、試験も合格したはずのパソコンの使い方、漢字の書き方、九九の覚え方、一昨日の

大人の片想い

好きな人いるんですけど、 片想いなんですよね ま、それでもいいんですけど ランチ中に後輩が言った 片想い。 そんな感覚、長らく持ってないな 大人になっても言葉に出すほどの 片想いって、どんな状態なんだろう 何となくいいなって人がいて、 相手もこっちを見てたら流れに任せる 相手がこっちを見ていないなら そもそも早々に手を引く と言うか、別に好きって訳じゃないし、 何となくいいなくらいだったしって そんな思考に勝手に切り替えてる そんな恋愛しかしてない もはや恋愛とは呼ばな

致死量の愛と悲しみを捧ぐ

「僕は君を救えない、救う気もない」 秋の風が吹き始めた夜、恋人に告げられた台詞は、ほんとうの愛だった。 * つい先日、両親が離婚することを決めた。長らく争い合ってきた、崩壊しきった我が家。終焉を迎えるには十分すぎるほどの理由が積み重なっている。両親は家庭内別居を始め、わたしは日々伝書鳩。憎しみと疲労が滲み出る二人を見ながら、ただ悲しみにわたしも疲弊する。 「この子がこうなったのはお前のせいだ」と罵り合う二人を見てから、わたしの心は壊れてしまった気がする。精神疾患を患い

気が付いたら手放していたものが沢山あった。

木の間の階段。開けた畑道。 その景色に不釣り合いなソーラーパネルの群れに、先にポツンと見える中学校の校舎。 向日葵はもう、くすんで枯れかけ、頭を垂れていた。 昼間の気温はまだ充分に暑いっていうのに、秋にその場を譲ろうとしているんだろうか。 確かに、陽が傾くのは随分早くなったし、夕方や夜、朝には少し澄んだ香りがするか。 少し肌寒い空夜に、カップから立つ湯気が心地好い。 さっき先に見えたと言った中学校は、丁度10年前は私の日常だったということが、急にとてつもなく尊く思える。

宴じゃー! #day084 #aeuな日々

毎年ボジョレーの解禁予告が出るたびに、 わあぁ飲みたいなああぁと心から思うのだけど、 11月半ば頃には毎回例に漏れず忘れていて 飲まずに終わるのよね。 ソムリエの資格取得講座を途中で辞退したことが 今のところの人生で最大の後悔、aeuです。 そんな我が家の本日のディナーはこちら! 宴じゃああああぁ🍺🍷🥃😆❤️ え? 今日は何の日って? 何の日でもありません🤣🤣🤣 強いて言うなら、旦那シェフが飲みたくなった日?🤣 と言っていたら、 強いて言うなら、誕生日をお祝いし

忘れられない人 (詩)

忘れられないのは 会いたくても、もう会えないから 風の便りは途絶え 電話もメッセージも一方通行 一向に音沙汰がなくて 無常に時は過ぎ行く 生存してる証拠を掴めない 私の中で あなたは、もう死んでる 愛してる、って まだちゃんと伝えていないのに 想いを届けたいのに あなたに伝える術がない

118回目のYouTube配信は『dancing in the autumn wind』という詩歌を朗読いたしました〜😊 https://youtube.com/shorts/rb1cG45R1cc?si=gkxKtsinBktqiDA6

涙 (詩)

私の涙をあなたは知らない 会いたくて恋しくて溢れる涙を あなたは知らない だけど、この涙 あなたには見せない 見せたくない 見せたって意味がないもの 見せても何も変わらないもの もし、見せても きっとあなたは困惑するわ 愛が深まるかも? って 期待するだけ無駄……

【詩】ボートとボンベイ

ボートを漕いで 海に出よう ボンベイを傍らに ボートを漕いで 沖まで出よう ボンベイを飲みながら ここから出て行くの 彼らが生きがいだったのに 彼らは何故か楽しそうだから 私が居なくても ここから逃げ出すの 彼らに認められたかったのに 彼らは何故か見えていないから 私という存在を 緑の幻影が囁やきかける 私のことなど皆は気にもしないのだと 黒の幻影が囁やきかける あの世はいつでも手招きしているのだと 緑の幻影が首を絞める 私を窒息させようとしてくるのだ 黒の幻影が刃

【ミステリー小説】腐心(7)

▶第1話は、こちらから。 ▶前話は、こちらから。 「警察が……嫌がる?」  香山は佳代子の言葉をなぞる。  行方不明者届を出すまでに二日近くかかっていることを指摘すると、佳代子はそう言い放って冷ややかな目を向けた。取調室の空気が硬くなる。  無機質な壁の時計は、午後二時になろうとしていた。夏の陽射しが窓辺で踊っている。死体を検分した日は食欲がなくなるが、今日のホトケは傷一つなく腐敗もしていなかったからか、腹が空いてきやがった。まあ、でもメシは抜きだな。まだ聞きたいことの半分

独り (詩)

キミといても 誰といても 結局はひとりぼっち キミと同じ時間を過ごしても 声が聴けても 独りの部屋に帰ると 孤独がそっと忍び寄り 私の背中を叩く 思わず溜め息を漏らす 孤独と友達にはなりたくないわ

キミがいない (詩)

キミがいない現世に 生きる意味を探したって 結局いつまで経っても見つけられない 最早、意味などどうでもよくなる 虚ろな目をして キミの面影ばかり追いかけてる もう、夢にさえ現われてくれない キミがいないのに 私だけが生きてること自体 意味がない 不条理がまとわりつく 私を支えるものは何もない

煮え切らない。

①ごめんなさい。 すんごく酔ってました…。 ちょっと、コントロール出来なくて…。 ごめんなさい…。 無かったことにしてください…。 ②ダメだとは分かりつつ、 そんな権利ないと思いつつ。 好きは、好きで。 そこに嘘はないんですけど、 やっぱり、ダメってのは分かってて。 ③僕たち、都合のいい関係、 それがちょうどいいと思ってます。 あなたも僕に本気じゃないのが分かります。 僕だって傷付きたくない。 お互いにとって、それがいいですね。 ④好きだから、 もっとそっちから来てほし

あの日の夢

薄紅を 纏ひ たなびく 夕暮れは あの日の夢の いのちのやうに photo & words by なおみ

火遊び。

誤算だった。 まさか離婚していたなんて。 私と同じで家庭がある前提で会ったのに。 彼が自由の身になっていたなら、 私と同じ身勝手な淋しさは、もう無くない? 私なんかと会っても懐かしいだけで、 その場の、その時間を楽しむだけ。 次の日にはまた普段の生活だよね。 それより、もっと誤算だったのは、 何かと繊細に見えた大学時代とは違い、 敏腕ビジネスパーソンになっていたこと。 私に接する態度も発言も、 昔と変わらぬ面影は所々あるにしても、 どこか堂々としている雰囲気が、 もはやあ

117回目のYouTube配信は『カンパリ•オレンジ』という詩歌をゆるりと朗読いたしました〜🍊 https://youtube.com/shorts/JvlBZxQHfDo?si=P4OgHJ281uN8Isce

別に、そんなに。

まぁ結局、 彼はそこまであなたに興味ないのよ。 本にあったそのセリフが離れない。 男は、本当に欲しいモノであれば、 何かしらの行動に出る。 連絡が来ない理由をあれこれ考えても無駄。 忙しくて余裕がないからじゃない。 ただ連絡をする気がないからなの。 きっと彼は忙しくてって考えるのは、 ただの女側の都合なんだよね。 優しくしてくれた また会いたいって言ってくれた それはジェントルに接してくれただけ。 私だけじゃなく 他の女の人にも同じことするよね。 考えちゃう時間が勿体

短文自由詩集(1)/sekiryou

偽りの食卓に真実のスパイスを 愛のキャパシティ 粘着質のもの アナログ志望 ありきたり 流星 勇敢であれ 数学(1→0) 素敵な勘違い 詩集の罠

仔犬くん。

チューしていいですか? ちょっと酔った君が、 仔犬のように伏目がちで言った。 出張先で懇親会した帰り、 新幹線の隣の席で更に2缶飲んだ君。 人の少ない夜道。 ん〜。チューって、どんな? あたしも酔ってたけど、笑いながら聞いた。 キス、したいです。 今、ここで、キスしたいです。 抱きしめて、チューだけしたい。 ありがと。んとさ、 チュー、していい前提で言うけど、 チューしたからって、 あたしは君のモノにはならないよ? 君には大切な人がいて、あたしもいる。 今ここで、チ

久しぶりに満月を見た。 夏の終わり雲のない空に貼り付いている白色の球体。 その裏を見たことがない私はまるで月が全てあの色だというような顔をして「綺麗だ〜」と呟いた。 スマホを起動して写真を撮ったけどあの完全に見える球体はそのままの形では写らなかった。 満月の良さは今限定ってことでしょうか 近くにあるように感じるものが実ははるか遠くにあるというのはよくある話なのかもしれない。 どんなにそばにあって分かっているような気がしていてもそこに手を加えられるような気がしていても、触れ

耽美主義文学の入口「ナイチンゲールとばら」~オスカー・ワイルド(改訂、ネタバレ有)

オスカー・ワイルドは、「耽美派」の筆頭として挙げられる作家です。   耽美(唯美)主義とは、19世紀後半に西洋で発達した芸術思潮の一つで、その時代の主流であった写実主義に反して「美しさ」に最高の価値を置くものです。   それは「美に耽(ふけ)る」の文字通り、常識にとらわれず美しさをとことん追求する姿勢ですので、一線を超えて非道徳的になったり残酷になることが多く、そこが魅力でもあります。 その特徴が顕著な「サロメ」などで知られるワイルドですが、「幸福な王子」(1888)をはじ

飲み会の隅で度数の低い恋

「かんぱーい!」  スポーツサークル "スポーツ" の飲み会が始まった。  サークルの名前にまんま、"スポーツ"を付けてしまういい加減なサークルだが、普段の活動はいたって真面目だ。週に一回、集まって運動するサークルで飲み会は新歓と忘年会と今回の夏休み前の飲み会だけという真面目っぷり。私はもう少し飲み会があってもいいのにと思うのだけれど。 「かんぱーい、涼子ちゃん。サラダ分けてもらったんだけど食べるー?」 「かんぱい、はな。サラダはいらない。あんたが苦手なだけでしょ」  はな

【風呂酒日和145-2】 山正(やましょう)

文化浴泉から出てふむ、と考える。入る前までは、魚の気分で行く店も目星をつけていたのが、なんかサウナから上がったら焼き鳥をつまんでサク飲み的な気分になった。 パワーは欲しいけど水分は足りてるという感じだろうか。たくさんお水飲んだしロビールかましたしな。 駅の方に歩きながら「焼き鳥」検索。 大きな通りを渡った真正面にそれっぽいお店が見えた。 ん?ここ…か?入ってみると「いらっしゃいませ」と店員さんが声をかけてくれ、テラス席か2階席、どちらか好きな方をどうぞとのこと。

分かり合う (詩)

やっと、やっと会えたその時 数年分の空白が 瞬時に吹き飛んだ 目の前にいるあなたが眩しくて 胸が高鳴る 2人を引き裂くものは もう、何もない 今までの空白も距離さえも関係ない 何から話せばいいのか 言いたいことはたくさんあるけど 抱き合えばあの頃に戻れる 心は、ずっと繋がっていた やっと分かり合える 【 Xの、深夜の二時間作詩に投稿しました 】

   風 (詩)

風になって自由自在に あなたの元へと飛んで行きたい どんなに曲がりくねった場所や 障害物があっても関係ない いとも簡単にすり抜けて あなたに会いに行くわ どれだけ遠く離れていたって大丈夫 もう、何の障害もないわ さあ、今すぐ 風になって……