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ワークショップデザイン・ファシリテーション論

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ワークショップデザインやファシリテーションに関する知見や論考をまとめていきます。
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#イノベーション

新刊『リサーチ・ドリブン・イノベーション』予約開始! アイデアの可能性を拡げる探究型の問いのデザインとは?

新刊『リサーチ・ドリブン・イノベーション』予約開始! アイデアの可能性を拡げる探究型の問いのデザインとは?

昨年から書き進めてきた新刊『リサーチ・ドリブン・イノベーション:「問い」を起点にアイデアを探究する』(安斎勇樹 小田裕和 著, 翔泳社)が4月20日に発売されることになりました!是非ご予約ください!ありがたいことに、早速Amazonの書籍の人気度ランキング1位に入りました!🙏

これまで企業の課題解決のワークショップデザインやファシリテーションに関わる著作はいくつか出してきましたが、イノベーショ

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"問いは、「良い答え」を導くためのものである"...は本当か?

"問いは、「良い答え」を導くためのものである"...は本当か?

なぜ問いを立てるのか。問いのデザインはなぜ重要なのか。問いをデザインすることの意義については、さまざまな意見があるように思います。

たとえば、問うことは人間の本能に近い営みのため、問うことは、生きることである、という意見もあるでしょう。ジョン・デューイも人間の根源的な衝動の一つに「探究的衝動」を位置付けていましたから、私自身もその考え方には共感するところがあります。

他方で、私が問いについて「

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「問い」と「アナロジー」の往復で、アイデアに磨きをかける

「問い」と「アナロジー」の往復で、アイデアに磨きをかける

金属のレーザー加工を專門とする株式会社インスメタル様のご依頼で、自分だけの理想の空間をカスタマイズできる結界型オフィス家具「ADDMA(アドマ)」を開発・リリースしました。本プロジェクトは、スーパークラウズ、インクワイア、ツクルバなど贅沢すぎるほどの多様なパートナーにご協力いただきながら、ミミクリデザインの淺田史音・小田裕和らが主導してくれました。複数回のワークショップを通してプロダクトアイデアを

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なぜワークショップでは「対話」を重視するのか:社会構成主義を学び直す

なぜワークショップでは「対話」を重視するのか:社会構成主義を学び直す

今週の「WORKSHOP DESIGN ACADEMIA(WDA)」の動画コンテンツ(※)は、ガーゲン夫妻の著書『現実はいつも対話から生まれる-社会構成主義入門』(2018年)について安斎から解説をしました。※WDAでは、毎週ワークショップ・イノベーション領域に関連する最新の理論の講義・対談・ゲストインタビュー動画を配信しています

社会構成主義とは、認識論で、乱暴にいえば「世界を、客観的に存在す

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組織のイノベーションは「プロセス」から生まれる

組織のイノベーションは「プロセス」から生まれる

組織開発(Organization Development)に関する手法や言論をレビューしていると、定義の広さ・曖昧さゆえに、そのスコープはさまざまであることに気付かされます。

組織におけるあらゆる要素(理念、戦略、組織構造、仕組み、風土、構成員の意識や行動)を広く変革の対象とする立場もあれば、「いやいや、ハード構造まで拡げたらそれはマネジメントの話で、組織開発の範疇を超えてしまうでしょう」と、

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「遊びのデザイン論」のマガジンを始めます

「遊びのデザイン論」のマガジンを始めます

イノベーションプロジェクト、ワークショップデザイン、ファシリテーションの方法論を「遊び」の観点から読み解く無料マガジン「遊びのデザイン論」を始めます!ぜひフォローしてください。

これまで安斎のnoteでは、商品開発、組織開発、人材育成などのイノベーションプロジェクトに関する知見や、ワークショップデザインやファシリテーションの方法論や理論の解説を発信してきました。

なかでも好評なのは「問いのデザ

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創造性の土壌を耕すとはどういうことか:イノベーションの源泉となる創造性の3階層

創造性の土壌を耕すとはどういうことか:イノベーションの源泉となる創造性の3階層

ミミクリデザインの全体合宿@三浦半島が終了しました。3期目に突入し、正社員メンバーもいつの間にか10名を超え、フルタイムでない業務委託メンバーも含めれば30名弱ほどになりました。採用活動にもさらに力を入れ始め、現在進行形で新たな仲間が増え続けているため、改めて理念を問い直し、組織に求心力をもたらすための行動指針の言語化を進めています。

ミミクリデザインでは2周年を機会に「創造性の土壌を耕す|Cu

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企業内人材育成にワークショップを導入する意義を2つの変化のレベルから考察する

企業内人材育成にワークショップを導入する意義を2つの変化のレベルから考察する

企業の人材育成の取り組みに「ワークショップ」の手法や考え方を活用したいというご相談が増えています。ミミクリデザインでもこれまでさまざまなプロジェクトを担当させていただき、 たしかな手応えを感じています。

他方で「なぜ企業内人材育成にワークショップが有効なのか」と問われると、回答には少し整理が必要だと感じています。

その理由を紐解いていくと、「人材育成」が目標としている変化のレベルには、乱暴かつ

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なぜイノベーションに「遊び心」が必要なのか?(プレゼンスライド公開)

なぜイノベーションに「遊び心」が必要なのか?(プレゼンスライド公開)

WDA公開研究会「イノベーションに「遊び心」は必要か?-創造の手法と人材のあり方を問い直す」が終了しました。ゲストにStudio PLAYFOOLの丸山紗季さん、DSCL Inc.の平野友規さんをお招きし、安斎もミミクリデザイン代表として登壇させていただきました。ファシリテーターはミミクリデザインの魔法使いこと、デザインリサーチャーの淺田史音が務めました。

最初に小学生のような感想を述べると、と

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ワークショップで組織ビジョンを開発する:ボトムアップ型でブランドアイデンティティを作るための8つのポイント

ワークショップで組織ビジョンを開発する:ボトムアップ型でブランドアイデンティティを作るための8つのポイント

ミミクリデザインのnoteに、2018年8月に社内で実施したビジョンメイキングワークショップの様子が紹介されています。半年前、懐かしい!

2019年3月にウェブサイトと共にリニューアルしたコーポレートスローガン「創造性の土壌を耕す|Cultivate The Creativity」が完成するまでには、約半年間に渡る計3回の社内ワークショップと、経営メンバーによる合宿を通して決定されました。そのプ

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