お薦めの1冊✨『地域活性マーケティング』岩永洋平輔著
いつも、このnoteにお立ち寄り頂き、ありがとうございます💛
「人生とは何か?」という私にとって非常に大きなテーマにハマってしまった時期に片っ端から読み漁った書物さん達📚(何百冊読んだか忘れました😢)の中で、私が好影響を受けたお薦めの1冊について、時々、紹介させて頂きます💛
今日は、その20冊目です。📚📚📖
(目次)
1.この本の魅力を纏めるとどういうことですか?
2.この本で学んだことを整理するとどういうことですか?
3.この本に書いてあることを実践してみて感じたことは?
1.この本の魅力を纏めるとどういうことですか?
2020年2月10日第1印発行。ふるさと納税者のふるさとへの思いはそれ程高くないこと。では、地方の味方は誰なのか?地域産品を選ぶターゲット層のペルソナは?マーケティングで地域を結ぶ、活性化する具体的な仕組みと戦略を提言しようとしているところ。
2.この本で学んだことを整理するとどういうことですか?
第1章 ふるさと納税にふるさとへの思いはあるのか
ふるさと納税利用者を分析。利用動機によるクラスター分析行ったところ、①「倫理志向層」・・・利得因子が著しく低く、損得抜きで制度を利用している全体の11.4%を占めるタイプ、②「地方応援層」・・・利得因子が倫理志向層ほどは低くないが、故郷支援と倫理への志向を持つ30.7%を占めるタイプ、③「利得志向層」・・・全体の24.0%を占める、利得因子が高く、故郷支援・倫理志向が顕著に低い傾向にあるタイプ、④「利得フォロー層」・・・利得志向が高い一方で、故郷支援・倫理志向が利得志向層ほど低くない33.8%タイプにの4つに大別できる。
結果、ふるさと納税利用者の過半が返礼品・節税目的が主導する動機で制度を利用しているが、ふるさと納税に期待された、ふるさと意識の発現機会の提供の意義は十分に実現していない。ふるさとを大切に思う気持ちを表明すする機会として、ふるさと納税制度が機能しているとはいいがた分析結果になつたと著者は報告している。
第2章 地方の味方は誰か
地方自治体、地方事業者は返礼品による地域産業の振興効果。地方事業者が対象とすべきターゲットは誰なのか。ターゲットの設定へと話は展開していく。(😉僕的にはここからが一番興味深かったデス😂)
*地域産品を消費する消費者を代表として、全国世帯の30%を占める大消費地である一都三県の20~60代男女9090人へ調査実施。国勢調査の5歳刻みの性年齢層構成に比例してサンプルを配布。
得られた4つのタイプは、①低関与層(50.0%)・・・地方支援因子、地方自立因子いずれの方向にも顕著な特徴を示さない、②地方自立層(6.7%)・・・地方への政府の支援はむしろ地方の活力を失わせる、地方交換税交付金を減らすべきという層、③消極的自立層(20.6%)・・・低関与層対比やや地方自立因子が高い層、④地方援助層(22.8%)・・・地方と都市の所得格差は解消すべきだ、都市は財政的に地方を支えるべきだという因子が高い層。
地方援助層は、被災地支援の観光、募金の実践でも高いポイントを示す。政治的スタンスに現れた志向を行動に移す傾向が強い。
地方自立層は、地域支援を目的としたぶるさと納税の利用意向は低いが、ふるさと納税の利用者は、地方援助層で11.3%であるのに対して、地方自立層では有意に高い18.6%の利用率を示している。
地方の味方のペルソナ(例)は以下の通り *本書p119より一部抜粋
女性、年齢53歳 👩🦰 👩🦱 👨🦱 👧 👱♀️ 👩🦳
『プロフィール』:共働きの会社員。栃木出身で、メーカーに勤める新潟生まれの夫と二人で千葉のマンションに住む。四大卒の娘は就職して地方勤務。結婚が近いようだ。夫と知り合った職場は、出産を機に退職した。のちに派遣で旅行代理店に入り、いまは社員で働く。スマホ、PCは普通に使う。SNSで地元の友人と付合いがある。
『地方への意識』:法事なので故郷に戻ると商店街の寂れ具合に悲しくなる。子供のころ休日に連れて行ってもらった駅前スーパーも閉店した。箱ものやダムは良くないが、地方への国の支援は増やした方が良いと思う。
『暮らし・買い物』:地方の産品は珍しいものが多くて楽しいし、頑張ってほしいから応援する。それに”売らんかな。ではなくマジメに作っている分、多少高くてともモノがいいし安心できる。百貨店の地方催事は好きで、北海道展には友達と行くし地方のアンテナショップにも寄る。たまにはネットや雑誌のお取り寄せも頼んでいる。食料品の買い物はパッケージを見て、値段があまり変わらないなら遺伝子組換えじゃないほう、無添加のほうを選ぶ。近所にある農家直売店の店で野菜を買う。売り場の人と仲良くなって畑を見せてもらった。夕食の皿洗いは夫に任せ、9時からTVニュースを見ながら980円のワインを飲む。。。。
第3章 地域ブランドの価値を高める
都市住民の約2割を占める「地方援助層」は、地方を応援したいという意識を持ち、地域産品を積極的に選択する傾向にある。その傾向は共同性を志向する倫理的な動機に由来する為、地域ブランドがすでに確立した特定の地方に限らず、地方から届けられる産品全般に向かうと考えられる。
就いては、事業者を主体とする地域産品のマーケティング活動が起点となって、持続的に地域ブランドの価値を高めていける可能性があると考えられる。
*本書 P145より一部抜粋加工
地域産品を起点とした価値形成循環の駆動
第4章 地域固有の気持ちをつなぐ
地域ブランドを持続的な価値向上、ひいては地域産業の育成の視点に立てば、地方自治体は地域ブランドを直接に形成する以上に、地域ブランドを利用する地域事業者による地域の商品のマーケティング活動を手助けするインキュベーション施策に重点を置いた方が望ましいであろう。
上記提案の根拠的調査を以下5社の事例について調査実施。
第5章 地域間の気持ちをつなぐ
地域ブランドの価値付与の助けもあって、地域の産品が消費者に首尾よく買ってもらえたとしても、適切なリーピート促進の施策が必要。地域産品の反復的な購入が続けば消費者の意識のなかに、地域を大事に思う気持ちが生じる。買い手に形成された地域との気持ちのつながりは、産品の市場導入の可能性を高め、地域全体の産業発展の基盤になる。
リピート購入を促すリテンション施策が重要
調査結果を見る限り、現状では自治体・地域事業者のふるさと納税利用者に対するリテンション施策の取組みは不十分であると著者は語る。
納税利用者のうち感想・アンケートなどを返送した「感想返送」は、18.6%。感想返信用はがき同封などの自治体側からの「双方向チャネル設定」が21.2%なので、アプローチ側が不十分な割には行動実施率は高い。全体として、経済合理性の動機が主導のふるさと納税制度の中で、4割程度が寄付先地域について情報を求めており、利用者の一部では地域へのコミットメントを形成できる基盤がありそうであること。
返礼品もしくは他の地域産品を買う「地域産品リピート購入」は、利用者の14.7%で起きていたこと。ダイレクトマーケティングなのでの最購買率の相場から評価して、14.7%という数字は素晴らしく良いとはいえないまでも、話にならないほど悪くはないと。この実績をベースに不十分であった自治体側からのリテンション施策のアプローチを充実すれば、地域産品のリピート購入率は更に向上できるのりしろがあると著者は指摘。
双方向コミュニケーションの好事例企業として、紹介
あいさつ 自己紹介
第6章 マーケティングで地域を結ぶ、活性化する
消費にともなう各地域との双方向のコミュニケーションを通じて、都市住民はステレオタイプの地方像から解かれ、地域はこの商品を作り届ける人達が暮らす、具体的で大切な場所のひとつとしての価値をいずれ持ち始める。地域からの商品の持続的な消費を通じて、都市住民の意識にいわば複数のふるさとが生まれる。地域活性化マーケティングは、空間的な距離を超えて、都市住民と地域との意識上の隔絶を引き寄せる。
本書p241を一部抜粋
地域活性化マーケティングと共同性の形成
3.この本に書いてあることを実践してみて感じたことは?
調査に基づいた因子設定、分析の具体的な作業の進め方が
とても参考になりました。
特に、ペルソナの設定は、マーケティングの基本ですけれど、
永遠に繰り返さなければいけない
PDCA。
消費者の知覚と思い込みの中にある
地域ブランド形成の参考になりました。
上記記載は
著者が伝えてくれる
地方の稼ぐ仕組みと戦略のヒントのごく一部。
ご興味ある方は、
是非、この本そのものを手に取って頂いても
損はしないと思います。
以上です。
最後までお付き合い頂き、
有難うございました。
この本の勇気人生評価 ➡ MAX🔥🔥🔥🔥🔥(5つ)
世の中の人の役に立ちたい。人生を勇気付けてあげたい。会社の成長を応援したい。その為の「癒し活動費」に充当させて頂ければと思っております。厚く御礼申し上げます。