Matsumoto Yuki

LayerX 代表取締役CTOおよび日本CTO協会理事。大組織での改革やその過程で得た…

Matsumoto Yuki

LayerX 代表取締役CTOおよび日本CTO協会理事。大組織での改革やその過程で得たソフトウェアや組織に関する思索、Digital TransformationやDeveloper eXperienceに対する知見をまとめています。

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  • ソフトウェアと経営について

    自社のDX(デジタルトランスフォーメーション)やソフトウェア活用について改善したい、理解したいという方、スタートアップで自社事業をより良く改善したい方向けにGunosyやDMM.comの経営から得られた知見を体系的にまとめていきます。大まかな内容はスライド資料としても公開しています。例: https://speakerdeck.com/ymatsuwitter/management-and-software-engineering

  • [法人向け]ソフトウェアと経営について

    DX推進やスタートアップを頑張る法人の皆様に向けた「ソフトウェアと経営について」マガジンの法人向けプランです。 法人内で自由にコンテンツを共有したいという場合はこちらをご利用ください。

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記事一覧

6-5 事業モニタリングを進化させよう ~前編:モデルの把握~ #ソフトウェアと経営

ソフトウェアと経営マガジン第81回です。改革に着手するにあたり大事なのが共通の目標の策定です。そのための事業モデルについて見ていこうと思います。少し執筆速度が落ち…

2

6-4 会社のゴールを再確認する

ソフトウェアと経営マガジン第80回です。前回までで人、モノ、金等に関する組織の現状と課題の整理について書いてきましたが、その対となる目指すべき未来としてのミッショ…

Matsumoto Yuki
1か月前
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LayerXにおけるLLM以降の業務自動化の世界とAi Workforce

先日Ai Workforceについて発表しました。エンタープライズ向けの文書処理業務をサポートするローコード・ノーコードツールと銘打っています。発表といっても、アプリケーシ…

Matsumoto Yuki
2か月前
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LayerXにおける金融デジタル化の現在地

こんにちは、CTOの松本です。Apple Vision Proの到着を心待ちにしている毎日です。 ところで今日は、バクラクの話ではなくFintech事業について書いてみようかなと思い筆を…

Matsumoto Yuki
3か月前
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6-3 ファクトを整理する③ 人と組織を理解する #ソフトウェアと経営

ソフトウェアと経営マガジン第79回です。私の仕事がバタついており、前回から時間が空いてしまいました。読者の皆様申し訳ありません。今回は課題と数値の整理に続き、人間…

Matsumoto Yuki
3か月前
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6-2 ファクトを整理する② 数値・KPIを整理する 後編 ~数字から事業を知る~

ソフトウェアと経営マガジン第78回です。次回に引き続き、ファクト整理としての数字に注目します。今回は管理会計からスタートしつつ、事業活動を知ること、そこから解像度…

Matsumoto Yuki
4か月前
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6-2 ファクトを整理する② 数値・KPIを整理する 前編 ~数字を見る視点~

ソフトウェアと経営マガジン第77回です。今回と次回は、ヒアリング以外の領域のファクト整理として数字に注目します。実際に事業の中で扱われている数字には様々なメッセー…

Matsumoto Yuki
6か月前
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6-1 ファクトを整理する① 課題ヒアリングと分析 後編 #ソフトウェアと経営

ソフトウェアと経営マガジン第76回です。前回、課題のヒアリングについて書きましたが、後編ではその整理について自分がどのように取り組んでいるかを大まかに書きました。…

Matsumoto Yuki
7か月前
7

短雑記:目標の高さ、不可能と可能の間をチームで追いかける具体的な思考プロセス

執筆:ChatGPT + 手修正 目標設定は、組織の成長と進化において不可欠な要素であると言えます。特に、高い目標を設定することは、組織のポテンシャルを最大限に引き出し、…

Matsumoto Yuki
8か月前
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短雑記:GPTsと取り組む言語化プロセス

執筆:ChatGPT (独自のGPTsを作成) 若干の加筆修正。 序論: ChatGPTの活用による文書ライティングの効率化文書ライティングの世界において、ChatGPTのようなAI技術の導入…

Matsumoto Yuki
8か月前
19

短雑記:まずは組織論より事業

X(旧Twitter)に度々ちょっとした文書を投げているのですが、アーカイブ的な意味も兼ねつつ、大規模言語モデルを手なづけて自分の執筆アシスタントにしていく練習もかねて…

Matsumoto Yuki
8か月前
15

6-1 ファクトを整理する① 課題ヒアリングと分析 前編 #ソフトウェアと経営

ソフトウェアと経営マガジン第75回です。組織改革に取り組むにはまず正しい現状認識から、ということで今回と次回は課題のヒアリングと整理についての考え方を書いていこう…

Matsumoto Yuki
9か月前
15

私とLLMと2023: 今後のAI-UXの話

LayerX CTOの松本です。皆様年の瀬いかがお過ごしでしょうか。私は余ったふるさと納税枠を使ってひたすらクラフトビールを漁る毎日です。おすすめあったら教えてください。…

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9か月前
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6 デジタル化・DXとは組織・経営改革 #ソフトウェアと経営

ソフトウェアと経営マガジン第74回です。長らくピープルマネジメントについて書いていたのですが、今回から少し方向性を変えて、過去の私の取り組みやアドバイスなどを元に…

Matsumoto Yuki
9か月前
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Labsから事業部へ、生成AIによるプロセスのリデザイン

長いので3行で・これまでのLLMに関するR&Dを元に、チャットではなく文書処理にフォーカスしたAI・LLM事業部をスタートします。 ・ポイントはLLMのアルゴリズムの汎用性の高…

Matsumoto Yuki
10か月前
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5-16 マネジメントの成果物としてのリズム

ソフトウェアと経営マガジン第73回です。ちょっとしたテクニックのようなものですが、追われないマネージャや経営を目指すためにリズムを作るということを意識しています。…

Matsumoto Yuki
11か月前
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6-5 事業モニタリングを進化させよう ~前編:モデルの把握~ #ソフトウェアと経営

6-5 事業モニタリングを進化させよう ~前編:モデルの把握~ #ソフトウェアと経営

ソフトウェアと経営マガジン第81回です。改革に着手するにあたり大事なのが共通の目標の策定です。そのための事業モデルについて見ていこうと思います。少し執筆速度が落ちていたのでこまめに記事を出していこうと思います。

記事に対する疑問や感想、意見などXでのポストや記事へのコメントをいただければ、今後のコンテンツの改善に役立てさせていただきます、よろしくおねがいします。

前回の記事はこちら。

モニタ

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6-4 会社のゴールを再確認する

6-4 会社のゴールを再確認する

ソフトウェアと経営マガジン第80回です。前回までで人、モノ、金等に関する組織の現状と課題の整理について書いてきましたが、その対となる目指すべき未来としてのミッションやビジョン、バリューといった言語化について書きました。ゴールとのギャップを埋めるために日々のアクションがある、という整合性が重要です。

記事に対する疑問や感想、意見などXでのポストや記事へのコメントをいただければ、今後のコンテンツの改

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LayerXにおけるLLM以降の業務自動化の世界とAi Workforce

LayerXにおけるLLM以降の業務自動化の世界とAi Workforce

先日Ai Workforceについて発表しました。エンタープライズ向けの文書処理業務をサポートするローコード・ノーコードツールと銘打っています。発表といっても、アプリケーション自体は限られたエンタープライズ企業のお客様のみに向けて展開している状況です。そのため、内容については良くわからないという方が多いものと思っています。

ですので今回はLLMの先に何を見ているのか、LLMと業務自動化ということ

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LayerXにおける金融デジタル化の現在地

LayerXにおける金融デジタル化の現在地

こんにちは、CTOの松本です。Apple Vision Proの到着を心待ちにしている毎日です。

ところで今日は、バクラクの話ではなくFintech事業について書いてみようかなと思い筆を執りました。入社から3年ほど管掌取締役として関わっているFintech事業ですが、その中で見えてきたことをエンジニアの視点でお伝えさせてください。

ちなみにFintech事業とは、三井物産様始めとしたアセットマ

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6-3 ファクトを整理する③ 人と組織を理解する #ソフトウェアと経営

6-3 ファクトを整理する③ 人と組織を理解する #ソフトウェアと経営

ソフトウェアと経営マガジン第79回です。私の仕事がバタついており、前回から時間が空いてしまいました。読者の皆様申し訳ありません。今回は課題と数値の整理に続き、人間関係やコミュニケーションに着目して会社や組織を理解していくということについて書きます。我々はコミュニケーションによって動いており、その側面を理解しようとすることから改革を進めやすくすることができると考えています。

記事に対する疑問や感想

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6-2 ファクトを整理する② 数値・KPIを整理する 後編 ~数字から事業を知る~

6-2 ファクトを整理する② 数値・KPIを整理する 後編 ~数字から事業を知る~

ソフトウェアと経営マガジン第78回です。次回に引き続き、ファクト整理としての数字に注目します。今回は管理会計からスタートしつつ、事業活動を知ること、そこから解像度の濃淡を見ていく、といった取り組みについて書いていきます。

記事に対する疑問や感想、意見などXでのポストや記事へのコメントをいただければ、今後のコンテンツの改善に役立てさせていただきます、よろしくおねがいします。

前回の記事はこちら。

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6-2 ファクトを整理する② 数値・KPIを整理する 前編 ~数字を見る視点~

6-2 ファクトを整理する② 数値・KPIを整理する 前編 ~数字を見る視点~

ソフトウェアと経営マガジン第77回です。今回と次回は、ヒアリング以外の領域のファクト整理として数字に注目します。実際に事業の中で扱われている数字には様々なメッセージが込められていますが、そうしたものに気づくための第一歩として数字を見る際の視点や道具について書きました。

記事に対する疑問や感想、意見などXでのポストや記事へのコメントをいただければ、今後のコンテンツの改善に役立てさせていただきます、

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6-1 ファクトを整理する① 課題ヒアリングと分析 後編 #ソフトウェアと経営

6-1 ファクトを整理する① 課題ヒアリングと分析 後編 #ソフトウェアと経営

ソフトウェアと経営マガジン第76回です。前回、課題のヒアリングについて書きましたが、後編ではその整理について自分がどのように取り組んでいるかを大まかに書きました。より細かいテクニックなどは別途コラム等で書きたいなと思います。正しい課題の理解とは、課題そのものだけでなく、他課題との関係性・構造の理解も含まれると思います。

記事に対する疑問や感想、意見などXでのポストや記事へのコメントをいただければ

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短雑記:目標の高さ、不可能と可能の間をチームで追いかける具体的な思考プロセス

短雑記:目標の高さ、不可能と可能の間をチームで追いかける具体的な思考プロセス

執筆:ChatGPT + 手修正

目標設定は、組織の成長と進化において不可欠な要素であると言えます。特に、高い目標を設定することは、組織のポテンシャルを最大限に引き出し、革新的な成果を生み出すための鍵となります。しかし、目標の塩梅は非常に重要であり、経営陣の意思決定において慎重な配慮が求められます。高すぎる目標は途方もなく感じられるかもしれませんが、低すぎる目標は組織の可能性を制限し、短期的な成

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短雑記:GPTsと取り組む言語化プロセス

短雑記:GPTsと取り組む言語化プロセス

執筆:ChatGPT (独自のGPTsを作成)
若干の加筆修正。

序論: ChatGPTの活用による文書ライティングの効率化文書ライティングの世界において、ChatGPTのようなAI技術の導入は、革新的な変化をもたらしています。この技術は、多くの面でライターの労力を軽減し、創造的なプロセスを支援する力を持っています。しかし、その効果を最大限に引き出すためには、ChatGPTを単なるツールとしてで

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短雑記:まずは組織論より事業

短雑記:まずは組織論より事業

X(旧Twitter)に度々ちょっとした文書を投げているのですが、アーカイブ的な意味も兼ねつつ、大規模言語モデルを手なづけて自分の執筆アシスタントにしていく練習もかねて短雑記をほぼ生成AIで作ると言うことをやってみたいなと思い、今回は組織論に過度に固執しない話を書きました。

今後プロンプトを進化させていけば、松本っぽい文書をより高速に書けるようにならないかなぁという期待をこめてしばらく、資産化で

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6-1 ファクトを整理する① 課題ヒアリングと分析 前編 #ソフトウェアと経営

6-1 ファクトを整理する① 課題ヒアリングと分析 前編 #ソフトウェアと経営

ソフトウェアと経営マガジン第75回です。組織改革に取り組むにはまず正しい現状認識から、ということで今回と次回は課題のヒアリングと整理についての考え方を書いていこうと思います。前編では、まずヒアリングを重ねようということで、どのようにして課題をかき集めるか、それによって生み出すべきアウトプットとはなにか書いていこうと思います。

記事に対する疑問や感想、意見などXでのポストや記事へのコメントをいただ

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私とLLMと2023: 今後のAI-UXの話

私とLLMと2023: 今後のAI-UXの話

LayerX CTOの松本です。皆様年の瀬いかがお過ごしでしょうか。私は余ったふるさと納税枠を使ってひたすらクラフトビールを漁る毎日です。おすすめあったら教えてください。

さて、今回は先日登壇したLLM in Productionでの発表内容を元に、AI・LLM事業部の立ち上げなどを通じて感じた、私の目線からみた2023年のLLMの大雑把な振り返りと来年についてお話をさせていただこうかと思います

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6 デジタル化・DXとは組織・経営改革 #ソフトウェアと経営

6 デジタル化・DXとは組織・経営改革 #ソフトウェアと経営

ソフトウェアと経営マガジン第74回です。長らくピープルマネジメントについて書いていたのですが、今回から少し方向性を変えて、過去の私の取り組みやアドバイスなどを元に組織改革の取り組み方について書いていこうと思います。今回はその概略というか何を書いていこうとしているのかの紹介になります。

記事に対する疑問や感想、意見などXでのポストや記事へのコメントをいただければ、今後のコンテンツの改善に役立てさせ

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Labsから事業部へ、生成AIによるプロセスのリデザイン

Labsから事業部へ、生成AIによるプロセスのリデザイン

長いので3行で・これまでのLLMに関するR&Dを元に、チャットではなく文書処理にフォーカスしたAI・LLM事業部をスタートします。
・ポイントはLLMのアルゴリズムの汎用性の高さを活かしつつ、業務プロセスを観察しAIが自然に溶け込む業務アシスタントを構築すること、それによるリデザインにあると捉え、プロダクト開発を進めていきます。
・第一弾は三井物産デジタル・アセットマネジメントと連携しに金融事業で

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5-16 マネジメントの成果物としてのリズム

5-16 マネジメントの成果物としてのリズム

ソフトウェアと経営マガジン第73回です。ちょっとしたテクニックのようなものですが、追われないマネージャや経営を目指すためにリズムを作るということを意識しています。直近でもLayerXの中でこのリズムづくりを目指していますがその背景について書いてみようと思います。

記事に対する疑問や感想、意見などXでのポストや記事へのコメントをいただければ、今後のコンテンツの改善に役立てさせていただきます、よろし

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