マガジンのカバー画像

未読

28
運営しているクリエイター

#日記

東京はきみの街

東京はきみの街

3/27〜3/31の日記(5日分なので長いですけどちょっとずつ読んでほしいです、最後が特にいいのでね、読んで損はさせないつもり)

3/27 の日記

午後5時。某駅東口で待ち合わせ。ぱんぱんのリュックを背負っていた彼はスーツを一式持っていたのだけれど、それでも少年みたいで、彼が上京していくことが彼よりも私が寂しく感じるくらいだった。当の本人はけろっとした様子で、大した余韻もなく、いちばん早い東京

もっとみる
とわ子と駆け抜ける1週間

とわ子と駆け抜ける1週間

最近は見出し画像に頼りすぎているなと自覚。
そして何故、人は時間がなくなると途端に本は読みたくなるし、ドラマは見たくなのだろうか。
そんなことを思ってnoteを書いている大豆田とわ子。

とかいうナレーションが頭から流れてきそうだ。
あのナレーションが抜けない。何をしていても、〇〇している私。という風に大豆田とわ子風のナレーションを脳内再生してしまう。Spotifyで素晴らしすぎるサウンドトラック

もっとみる
「ドライブマイカー」この世界の複雑さも美しさもすべて抱えて

「ドライブマイカー」この世界の複雑さも美しさもすべて抱えて

待ちに待った濱口竜介監督作の「ドライブマイカー」。

喪失と再生の物語かなと予想してたけど、良い意味で予想が裏切られました。

この世界で生きていく上での複雑さや美しさなどいろんなものを静かに見つめてくれているような、喪失と再生を含んだ人生全体の美しさを祝福してくれているようなとても素晴らしい作品でした。

オープニングで、妻役の霧島れいかさんが影になって現れる裸のシーンがハッとするほど美しくさっ

もっとみる
真夏のシュガードーナツ

真夏のシュガードーナツ

「東京にしては珍しく、ここのは関西風の出汁で、美味いよ。」

かつて4年間ほど、代官山の蔦屋書店から徒歩で十数分の場所に位置するヴィンテージマンションの一室に、毎週通っていたことがある。

そのマンションの近くにある小さな蕎麦屋で、私はKと向かい合って熱々のかけそばを啜っていた。

ある年の、暑い夏の日で、私はノースリーブの薄手のワンピースにスポーツサンダル、KはTシャツにハーフパンツにニューバラ

もっとみる