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ラブホテルから1人で出て来られるくらいには、強くなったよ
まだ薄い灰色の空気が漂う朝方、ラブホテルから出て行く時の、あの何ともいえない惨めさ。
ああ、して、きたんだね。
すれ違うひとすれ違うひと全員にそういう目で見られているようで、いけないことなんてひとつもしていないのに、恥ずかしさと気まずさで自然と早足になった。
寝起きが悪い彼はチェックアウトの時間ギリギリまで寝ていたがって、いつも私を困らせた。
先に出ていいよ、と冷たく彼はいうけど、ただでさ
贅沢を食べてるんだよ。
「 女の子って一粒800円のチョコレートを自分のご褒美に、とか言って平気で買うじゃん。100円の板チョコ1枚の方が美味しいしいっぱい食べられていいのに。」
「 分かってないなぁ。
あれは贅沢を食べてるんだよ 」
日記アプリ muute が今世紀の最高傑作だった話。
日記アプリ muute に出会ってからというものの、
自分の感情を裸ん坊にする毎日が楽しい。
muute は、ふつうに日記を書いたり、簡単な質問に答えたりするだけで、書き手の思考や感情を読み取って勝手にフィードバックをしてくれたり、感情の移り変わりをお洒落なグラフにして可視化してくれたりする、優秀な AI 日記。
( 色のセンスがあったかくて、いいよね。)
何も書くことがない日には、muut
だから、書きたいんだった。
自分がどれだけのことを日々忘れながら生きているのかを思い知る。
とっくのとうに忘れていた思い出たちが、日記をめくった瞬間に、あの日のあの時の温度のまま蘇ってくる感覚。
言葉を、感情を、記憶を、文字と一緒に、紙にしまっておいて、ふとした時に引っ張り出せば、そこには嬉しいも楽しいも悲しいも切ないも懐かしいも苦しいも愛しいも虚しいも、全部ある。
あの日、確かに感じた感情も、
ずっと覚えておきた