見出し画像

可愛げなくなんかない


私は日本地図の中で、バカリズムのネタでいう一番持ちやすそう、かつ、投げやすそうな都道府県に住んでいて、街から少し離れたミドリミドリした所に職場があるのだけどそこではよく、ヘビが出る。


ある夏、会社の玄関先でヘビがニョロついているのを発見してしまった私は小さな悲鳴をあげつつすぐさま男性職員にヘルプミーコールをした。


こいつマムシドリンクでも飲んだのかな?ってくらい反り立って激しく動き回るヘビ。(後で聞いたら冗談じゃなく本当にマムシだった)

シャーーーーーーーーーーーーーーーッ!
( 訳: 何ジロジロ見とんねんワレ!しばばいたろか!あん!!!???)

と言いまくって威嚇している殺意の塊である生き物に対して、駆け付けた男性職員は1ミクロンもビビることなく持ってきた鉄のスコップでザックザックのメッタメタにやっつけてあっという間にご臨終させてしまった。その男気に、不覚にもグッときた。

私がグッときているのを知るよしもない彼が、不敵な笑みを浮かべながらヘビの亡骸を入れた袋を私の方にぽいっと投げてきやがって、
まじシャーーーーーーーーーーッ。(訳: 殺意)

その瞬間、私はシャ…、ではなく「ぎょえやああああああああああ!」と変な擬音を叫びながら走り回って彼の背中にしがみついて半泣きになるというまさに女の子みたいな反応をしてしまった。


いつも職場では強気で頑固で男勝りな女っていうイメージをつけられてて職場の全男性職員から「本当お前女っ気ねえな(笑)」って言われてるのだけど、この【ヘビ、ぽいっと事件】を期に、私にもこんな分かりやすい女子スイッチあったんじゃん…!と新発見。

と、同時に、目の前にいる男性が男気に溢れていたり、少年のようなちょっとした悪戯心を持ち合わせてくれていれば、こんな強気で頑固で男勝りで可愛げ皆無な私でも一気に女子スイッチ入れられるんじゃん…!これはつまり、私の可愛げを引き出せるかどうかは目の前の男性諸君にかかってるんじゃん…!と気付いてしまった。




私を可愛げねえ女にするのも

可愛げまみれの女にするのも

男のお前がどれだけ男らしくいるかなんだよ!!!!!!!!!!!!

私の可愛げぐらい引き出してみろよ!!!!!


と、これまた全くもって
可愛げのない事を思うのでした。



#エッセイ #コラム #日記 #丸みのあるうそ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?