発達障害/精神疾患の正体について(2)
前章の続きです。
「発達障害あるある」の無意味さ
もう一つ言いたいことです。
大人の発達障害について、症状を解説するサイトは星の数ほどありますね。
そこにはたくさんの「特性」が列挙されていますが、それらのリストを眺めていて、ふと思いました。
…これ全部合わせたら「ダメ人間の百科事典」になるだけじゃない?
つまり、
感情の抑制・集中のコントロール・記憶力・想像力など「脳機能が低下した人の行動」を、全て羅列しているだけです。
他にどんなパターンがあるのか聞きたくなります。
いちおう発達障害には、ADHD・ASD・LDなどの分類がありますが「併発することがほとんど」と言われます。
その分類に意味はあるんですか?
それらの症状は他の精神疾患とかぶったり、同じ理屈で説明がつくことがほとんどです。
さらに領域を広げれば、認知症などの脳にかかわる大抵の症例に当てはまります。
たとえば、認知症の主原因はβアミロイドというタンパク質の蓄積と言われていました。
が、最近では脳に侵入した微生物の影響も発見されています。
これは発達障害/精神疾患の原因群と重なります。
精神科の分類・鑑別が根拠に乏しいことはさておき、
本来、病名を意識するのは自力で気づけない事態を予測するためと思いますが、同じ病名でも千差万別の症状なのがこの界隈です。
自覚のない、あるいは想像できなかったトラブルを、概念を知ることで回避できるんでしょうか?
僕は一度もできませんでしたね。
問診とは検査項目の絞り込み
病名など忘れてください。
病名が肝になるのは障害年金の受給のみです。
便宜的に「脳機能低下症」と考えましょう。
代わりに考えるべきは症状です。
なぜなら、根本治療をする医師に症状を伝えることで、必要な化学検査を絞れるからです。
それにより複数の原因について効率的に調査できます。
社会復帰の際にお世話になった内科医には、うつ状態や過集中、その他もろもろを伝えたところ、リーキーガット症候群が疑われ、アレルギー抗体検査でクロが確定しました。
まずは一つでも原因を確定させること。
治療の成否はここにかかっています。
ちなみに現在は、以下の問題があります。
(23/10月時点)
① 思考の多動
常に頭の中で考え事をしている
(心理学用語でいう「解離」)
② ①から作業記憶が短時間しかもたない
③ ①から疲れやすく、気力不足
(ドーパミン量の不足を検査で確認済)
④ 集中しだすと他の事が手につかなくなる
(セロトニン量の不足を検査で確認済)
⑤ 視覚による認知・記憶・想像が苦手。
人の顔や道順を覚える事、言葉から映像を想像することなど
(間脳腹側被蓋野という脳の部位のGABAの代謝不全と推測)
⑥ 言語認識が苦手。
うるさい場所で雑音と言葉の区別がつかない
(カクテルパーティ効果が働かない)
⑦ ⑤と⑥から雑談が楽しめず、プライベートの人間関係が不得手。
…これらの問題を解決するため、現在はオーソモレキュラーを主軸に、脳内に蓄積した重金属の排出治療をしています。
これらは発達障害ととらえることもできますし、僕は「発達障害(グレーゾーン?)です」と言っています。
でもそれは言葉として便利だからで、実際にお金と労力をかけて確定診断をとることに意義は感じません。
障害年金を取得した際は、通りやすいと言われた統合失調症でいきました。
(実際に診断を受けたことはあります)
困りごとの解決 = 治療 しか考えない自分にとって、病名などどうでもよく、発達障害の概念を知ったのも30過ぎでした。
医者にかかる際には、精神科の診断と治療経過を時系列に伝えていますが、診察で病名が話に上がることはありません。
当事者側のすべきこと
本マガジンで紹介する医療ジャンルの医師は、検査から原因を確定させ、根本治療を試みる人たちです。
元・精神医学会で、学会の怠慢に業を煮やして辞めた人もいます。
患者側が症状を整理して伝えることが治療の成功に直結します。
「具体的な困りごと」を伝えねばなりません。
そのために必要なのは、自分を客観視し体調の変化に気づく力です。
脳機能の具合によっては難しいかもしれません。
昔の自分はここができませんでした。
そういう人はマインドフルネスを習慣化し、認知能力の底上げから始めましょう。
ネガティブな感情に振り回されず冷静に状況分析できるようになります。
次の章では発達障害/精神疾患の根本原因について解説します。
以上です。
頂いたお金は新しい治療法の実験費用として記事で還元させていただいております。 昔の自分のようにお金がない人が多いと思いますので、無理はしなくて結構です。