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根本原因④重金属の蓄積・排出不能(病態編2)

前章の続きです。

重金属が蓄積する原因

同じ環境で似たようなものを使って生活しても、重金属を溜めてしまう人とそうでない人がいます。

その違いは、自然排出力の有無です。

有害物を体外へ排出するにあたり、主な役割を果たす臓器は肝臓腎臓です。

集めた体中の重金属を、無害な物質に変化させて腸内から排泄させるのが肝臓です。

また、腎臓はクエン酸と化合させた重金属を尿から排出させます。

臓器の機能障害は通常の健康診断でかなり判定できますが、
排出能力に問題のある人の多くは臓器までたどり着かないです。

重金属は主に脂肪組織に蓄積されていきます。
脳も大半は脂肪です。

重金属が脂肪組織から出て血中を回らないと、肝臓や腎臓に集められないのです。

デトックスとキレーションの不能

有害物を体外に出すこと全般を「デトックス」といいますが、重金属に関しては、正確には上記の言葉づかいになります。

細胞の外に出すことを「デトックス」、
血中に流すことを「キレーション」といいます。

点滴によるキレーション治療をご存知の人も多いですが、高い自費診療を受けても症状が改善されない場合は、デトックスがうまくできてない可能性があります。

(または重金属が関係ないケースです。)

デトックスやキレーションの阻害原因は主に以下です。

・デトックスを行う物質(抗酸化物質)が体内で生産できていない。
(すでに侵入している重金属や微生物等が生産の邪魔をしている。)

・生産できても、体内に炎症が多く、そちらの抑制に使われてしまっている。

・すでに蓄積された水銀が、排出までの何らかのステップで酵素の働きを阻害している。

体内で起こる現象の99%は、酵素を用いた化学反応です。

食物が胃で消化されるのも酵素ありきです。

そして重金属は、さまざまな酵素の働きを妨害します。

つまり、特定の反応が起こらなかったり過剰になったりします。

ドーパミンやセロトニンといった神経伝達物質の代謝はもろにこの影響を受けます。

甲状腺ホルモン、性ホルモン、インスリン、コルチゾール、これらも同様です。

あらゆる元素と化学反応を洗い、何がどの症状が引き起こすか、全てのエビデンスをつくるのは、僕たちが生きている間には不可能です。

ですが、有害な金属のリストと、排出が止まる仕組みについてはほぼ理解されています。

存在が確認されたら、排出治療を行ってください。

精神症状の大半が改善されると思います。

さまざまな負のループ

発達障害/精神疾患のたぐいが治癒しない原因は、複数の要因がハメ技のような状態を作り出すからです。

腸管から侵入した有害物自体が、それらの排出を妨げる悪循環を作り、自然治癒力を損います。

重金属の親玉は水銀です。

カンジダ菌が異常繁殖すると、水銀を体内に留めようとします。

いちおう常在菌(人体に存在する菌)なので、カンジダ菌が宿主を水銀から守る副作用だという話ですが、

一方で水銀の方はサプリや内服薬からカンジダ菌をガードします。

これではいつまで経っても出ていきません。

また、リーキーガット症候群の一因として、未消化のグルテンやカゼインがありますが、水銀・カンジダ菌のタッグは、それらの消化酵素を阻害します。

そうなると、グルテンやカゼインはそのまま腸管に入ってきます。

結果として、さらに重金属が侵入しやすくなる負のループが発生します。

…こういった状況になると、内科的治療のテコ入れなしには解決不可能です。

検査と治療法は次章から解説していきます。

以上です。







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