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ひとりごとエッセイ

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考えている事、いろいろ。
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誰かと共に生きる(10月の絵の紹介②)

誰かと共に生きる(10月の絵の紹介②)

前回に続き、ショップに次に掲載する作品をご紹介します。

人と会う機会をめっきり減らしたコロナとの戦いですが、感染者数もだいぶ減り…という事で、人との繋がりを描いた作品を選びました。

人と会う機会が減って一番感じたのは「予想外のことが起こらない」ということでした。オンラインで自分の興味のあるものにアクセスする「だけ」の日常が続くと、入ってくる情報は多くても、自分の予想や想像を超えるアイデアや変化

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イラストを担当したのと、自分が怪しい話

イラストを担当したのと、自分が怪しい話

本が出来ましたよイラストを担当させて頂いた書籍「こちら、発達障害の世界より」の見本誌が届きました。
完成までの経過をツイッターで見ていたので感慨もひとしお…。
イラストは、表紙・カット共に、地図のない世界をご自身の手で「生きやすく」作っていく姿を描いています

当事者・支援者両方の立場を持つ著者 の言葉たちからは「 #発達障害 の世界」を知る…と同時に感じられる内容になっているという印象がありまし

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私の伏線を回収する

私の伏線を回収する

最近、昔聴いていた音楽のPVをyoutubeで漁ることにハマっているんですが、あれこれと見ていたら10代の頃よく聞いていたアルバムの曲を発見。アルバム収録曲の中でも、当時は良さがわからなかったその曲をなんとなく再生したら、今の自分にドカンと響いて感動してしまいました。こんなこともあるんだなあ。

こうして、昔はわからなかった良さや出来事の意味が、あとからふっとわかる瞬間がすごく好きです。クイズを解

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ボーダーの作り方

ボーダーの作り方

先日、新聞を見ていたら、10代の頃時々遊んでいた友人のKさんが身体障害の当事者として記事中に出ていました。
すぐKさんである事はわかったのですが、「知り合いがテレビに出ている」という事以上に、彼女に身体障害があるということ、そしてそれを特に意識していなかった自分に気がついてとてもびっくりしました。

といっても、彼女に障害があることは、当時から歩き方や話し方で明らかだったので、100%気づいてなか

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説き伏せないし論破もしない

説き伏せないし論破もしない

先日、テレビで映画「この世界の片隅に」を見ました。
公開当初から話題になっており、その後数々の賞も得ている作品ですが、これまでなんとなく見られずにいました。
戦争をテーマにした作品という事で、どんなショッキングな表現があるのだろうかと及び腰になっていたのです。

…そんなわけで、「見るぞ」と覚悟しつつ見始めたのですが、本作には、私が想像していたような過激な表現はほとんどありませんでした。
描かれて

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大丈夫という幻想

大丈夫という幻想

「調子はどうですか?大丈夫ですか?」

そう聞かれた時、あなたはとっさに何と答えますか?体調は良いけど不安がある、心配事はあるけど気持ちは前向き、気持ちは前向きだけど怪我をしている…など様々な状況がありますが、それはどの辺だったら「大丈夫」で、どのくらいだったら「無理」なんでしょうか。

「大丈夫ってことにする」本を出してから、インタビューやイベントで解離の話をするたびに、必ずと言っていいほど言わ

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ひらくまで、あかない(自分の話をする事について)

ひらくまで、あかない(自分の話をする事について)

まんが「実録・解離性障害のちぐはぐな日々」を刊行して半年。人前で自分の話をする機会が何度もありましたが、その分、自分が話したくない質問を受ける機会も多くあり、そのたびにどうしたものかと考え込んでいます。うーん。なんだろうなあ。

話すのは誰のため?私は基本的に「自分が傷ついてまで社会や人の役に立たなくても良い」と思っているので、漫画にしても取材にしても、自分が苦しくなる質問は完全にお断りしています

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違和感をもっと、異物をあちこちにくれ

違和感をもっと、異物をあちこちにくれ

「表現の不自由展」が大変なことになっていますが、そんな中、ツイッターを見ていたらふと、この展示に関したツイートで「政治要素のある作品はダメだと教えられている」という美大生のツイートを見かけてびっくりしました。美大で?先生が??

政治の話はアウトなのか日本では「政治と宗教の話はやめた方がいい」とよく言います(私はその考え方は嫌いですが)。でも創作って、失敗したりトラブルになったり、経験を通して自分

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