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ありがとう2021シーズンを戦った戦士たち

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記事一覧

【ありがとう】“ファジアーノ岡山を愛し、サポーターに愛されたストライカー”イ・ヨンジェ

 ほしいときにゴールを決める。重要なゴールを決める。2021シーズンは怪我に悩まされ、ピッチに立つ時間は限られた。しかし、重要な場面で2ゴールを決めたイ・ヨンジェはストライカーそのもものだった。

 アウェイ相模原戦は二度リードされるという難しい状況を強いられていた。堅守が武器で、1試合に複数失点をほとんどしない。それがファジアーノ岡山の強みであったため、追いついたのに、再び追いかける展開というの

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【ありがとう】安部崇士がファジアーノ岡山での6カ月で積み重ねた経験と身につけた自信

 「何だ、この左利きのセンターバック、上手すぎる」安部崇士がファジアーノデビューを飾った第18節アウェイ新潟戦を見たときに、そう強く思った。

 徳島ヴォルティスから加入した安部がこれまで出場したのは1年半で16試合。出場機会を求めた育成型期限付き移籍だったため、即戦力というよりも、徐々に出場機会を掴んでいくのだろうと思っていた。

 そんなぬるい思惑を打ち砕くように、安部はフすぐに定位置を奪取す

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【ありがとう】白井永地は無尽蔵のスタミナで前に向かって走り続ける

 果たして白井永地は何人いるのだろうか?サッカーは11人対11人で行うスポーツであるため、白井は1人しかピッチにいないはずなのだが、2,3人いても不思議ではないくらい、どんなところにも顔を出す。無尽蔵のスタミナで、気の利いたポジションを取り続け、攻守にダイナミックに関わり続ける。常に電気を起こす発電機のような、豊富な運動量を備え、攻守にわたりピッチをアップダウンしてチームに貢献するダイナモそのもの

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【ありがとう】ファジアーノ岡山で復活を遂げた“戦う創造主”石毛秀樹

 2017シーズン以来、石毛秀樹は再びファジアーノのユニフォームに袖を通した。7月末に加入すると、8月2日の天皇杯名古屋戦で肉離れを起こして離脱してしまう。前回加入時に輝きを放ち、清水に帰った石毛は度重なる怪我に苦しめられていた。思うように出場機会を得られない状況を打破すべく、ファジアーノに帰還したはずだったが、ここでも怪我が石毛の行く手を阻むのか。すごい悲しい気持ちになった。暗い雰囲気が漂ってい

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【ありがとう】井上黎生人を高みへ連れていく適応力と向上心

 鹿児島実業高校からガイナーレ鳥取に入団した井上黎生人は6年間J3で鍛錬を積む。2年目は一度もリーグ戦のピッチに立つことはできなかったが、腐ることなく、努力を重ねると、3年目は30試合に出場し、4年目、5年目は34試合に出場。すべての試合でピッチに立った。鳥取で昇格するのが本望だったと思うが、成長を求めて、2021シーズンにファジアーノへの移籍を決断した。

 変化には時として苦しめられることがあ

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【ありがとう】闘争心と力強いプレーで屋台骨を支えたパウリーニョ

 納得がいかない審判の判定に異議を唱えるパウリーニョの声が響く。Cスタ(シティライトスタジアムの略称)の名物になりつつあったが、来シーズンは先頭に立ってチームの意志を審判に伝えるパウリーニョの姿は見られない。パウリーニョはファジアーノを退団し、古巣の松本山雅FCに移籍することになった。

 パウリーニョはファジアーノに戦うメンタリティを持ち込んでくれた。審判に異議を唱える姿はもちろん、好ましいもの

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【ありがとう】個人昇格を勝ち取った上門知樹の成長

 上門知樹は岡山でたくさんの引き出しを身につけてJ1へ挑戦する。生まれ育った琉球からファジアーノにやってきた2020シーズン、2019シーズンにファジアーノの攻撃を牽引して柏レイソルに移籍した仲間隼斗の後釜として大きな期待が寄せられた。仲間が背負っていた19番を継承し、起用されたのも同じ左サイドハーフ。慣れない守備をしながら、強烈なミドルシュートを繰り出すことにトライしたが苦しんだ。それでもファジ

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