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【緊急】無理のない推し活を心がけましょう。

【お願い】

今回の記事は非常に重要で大切な内容なので、18歳未満のひとは必ずおうちのひとと一緒にお読みください。

【もくじ】


【陰から陽へ】

昔は「おっかけ」や「オタク」や「ヲタク」などと呼ばれていた、自分の好きを応援する活動は、近年はネットの急速な普及とグローバル化の影響で「推し活」とひとくくりにされるようになりました。一昔前まではジャンルによっては白い目で見られがちだった活動が、華々しく全世界的にスポットライトを浴びるまでに昇格。各産業においても、推し活に特化した商品や売り場やプランが登場するほどに。

【ファン層に準じた戦略を!】

しかしながら、先頃、推し活やファン心理を悪用した犯罪が発生したことに強い憤りを覚えています。 こちらのニュースです。

ファン心理を巧みに利用して未成年のファンの子達から多額の金銭を巻き上げたり、アイドルに客への性的行為を命じることは言語道断。指示に応じたアイドルも罰せられてしかるべきです。
ジャンル問わず普通ならば、チケット代やグッズ代やCDの発売パターンやイベント開催日程やコンテンツの内容などの戦略は、おもなファン層に準じて設定されます。これは、商売をしてゆくうえで基本中の基本です。
例えば、STARTO ENTERTAINMENT社(旧ジャニーズ事務所)では、チケット代やグッズ代やコンサートなどのスケジュールは、それぞれのタレントさんやグループのおもなファン層に準じて設定されています。一例をあげるとすれば、結成二年目(メジャーデビュー前)時代のSMAPのジャニーズショップ(現・xxxxx.POP UP STORE)でのグッズ代は、当時のおもなファン層の小中学生に配慮して他のタレントさんのグッズよりも安めに設定されていました。
いまもなお、事務所が主催するコンサートツアーは、おもに学生さんの学校休み期間やゴールデンウィークに頻繁に開催されています(同伴の親御さんや社会人のファンにとっては、有休や早退を申請するなどの手間がかかりますが…)。
今回の事件の事務所はどのような事務所なのかはわかりませんが、未成年のファンが多いと日頃から把握しているならば、それに適した価格設定やプロモーションやスケジュールなどの戦略を考えるはずです。今回の事件を契機に、すべてのジャンルの裏方の皆様方は、それぞれのファン層に準じた戦略を抜本的に練り直すべきです。

【推し活に使った額】

今回の事件のニュースを受けて、ジャンルは違いますが、ひとごとではないと感じました。
筆者は今まで推し活にいったいいくら使ってきたのか、考えるだけでも日が暮れそうです。
親の給料から捻出された貴重なおこづかい、社会人になってからの収入、筆者の障害年金と在宅ワークの報酬。昔も今も、それぞれ限られた予算の中から推し活に捻出しています。近年は財政的に色々と大変ですが、サブスク不参加グループの音源(CD)は1パターンだけの購入にするなど、無理なく無駄なく我慢なくぼちぼち推し活しています。
幸い、推し活でのトラブルは、今まで一件もありませんでした。これもひとえに、親の理解と協力、幼い頃から鍛えられた情報の取捨選択能力のおかげです。

【コロナ禍以前】

コロナ禍以前、筆者がまだ車椅子でなかった頃、筆者はあるヴィジュアル系バンドの接触イベント(いわゆる、新曲キャンペーン)に足繁く参戦していました。
レコード店さんなどによって異なりますが、全体の流れとしては、前半はトークショーまたはミニライブ、後半は接触イベント(握手、ハイタッチ、特典渡し、ハグ、サイン、写真撮影のいずれか。混合の場合もあり)というプログラムで構成されていました。自分の質問がトークショーに採用された時は、非常に嬉しかったです。
前半はレコード店さんや会場の面積によって参加者数が限定され、後半には前半の参加者プラス前半に参加できなかったお客様が参加できます。特に後半では、メンバーさんと直接お話し(主に新曲やMVや直近のライブやSNSの感想、ツアーへの激励)をさせていただける貴重な機会だけに、客は皆一様に化粧直しに気合を入れていました。
参戦するには、参戦したいお店さんで同じ曲の音源を3〜4パターン(パターン被りは不可)を1セット予約しなくてはなりません。例えば、写真撮影一枚につき1セット購入しますが、購入制限を設けていないお店さんでは、複数セットも購入したお客様が散見されました。余計なお世話ですが、お客様の財布の紐を心配したものでした。

【過剰営業】

過剰な演出
事件が発生したイベントでは、事務所側がグループ側に過剰営業を指示していたようですが、ぶっちゃけ、コロナ禍以前のヴィジュアル系バンドやアイドルなどのイベントでも、このような演出が頻繁にありました。
古い記事ですが、参考に。
記事内に書かれているバンド、もしかしたら筆者が推しているバンドかもしれないなんとなく…。

もうすでに画像はネット上から消されていますが、無名のヴィジュアル系バンド(数年前に解散済み)のイベントで、複数の女性ファンのスカートをまくりあげてパンツを丸出しにして抱いた状態で背後から集合写真撮影した画像をたまたま見てしまいました。まだ生成AIのなかった時代にアップされたこの画像。仮に、イベント本番の様子ではなく、SNS用に撮影したネタかもしれないにせよ、これには強い憤りを感じました。バンド側も撮影に応じられたお客様達も撮影するほうもアップするほうも、どうかしてます。
ヴィジュアル系バンドのイベントは、あくまで新曲キャンペーンの一環として開催されていますが、売り上げを追求するあまり、いわゆる色恋営業など、得てしてイベント内容や演出が過剰になってしまうケースが多々ありました。本人達自身が好き好んで企画したなら安心しますが、なかには、メンバーさん全員がアニメキャラにコスプレして臨んだ例(「銀魂」のエリザベスという難役に扮したかたも!)も多数ありました。

割り切りが大切
その一方で、当のバンド自身やファンがしばしジレンマにかられてしまうケースも見受けられます。「イベントの為の楽曲作りなのか?」、「ファンはちゃんと曲を聴いてくれているのだろうか?」、「ファンに何か失礼な対応をしてないか気になる」、「イベントでは本気で我々ファンに接してくれているのか?」、「自分の立ち振る舞い、推しはどう感じたのか?」と。しかし、夢を壊す言い方になりますが、あくまで新曲キャンペーンなので、ぶっちゃけ営業かつ社交辞令のオンパレード、いわば音源の領収書的な位置付けにしか過ぎないです。例えるならば、洋服店での試着での店員さんによる「お似合いですよ」のセールストークや、大相撲の地方巡業での幕内力士と現地のちびっ子との取組で、ちびっ子に勝たせてあげることと同じです。
なので、イベントで推しからいくら甘い言葉を囁かれようが、これらはセールストークだと割り切りましょう!

【握手は、音楽のオマケだ。】

先のジレンマは当のお店さん自身も感じた経験があるようで、数年前、洋楽を主に取り扱うお店さんの一部店舗にて「音楽は、握手のオマケか。」とのキャッチフレーズを全面に押し出したポスターが掲示されました。しかし、接触イベントをおもな収入源にしているアイドルのファンと思われる方が作成した、ライバル店名義での偽ポスター画像がネット上にアップされるなど、接触イベントを積極的に開催しているグループなどのファンからの苦情が随所で見られ、すぐに撤去されました。レコード店本社の公式サイトにも謝罪文が掲載されましたが、ポスターのキャッチフレーズが社を代表する見解なのかどうかは記載されませんでした。このお店さんも、おもにハードロックやヘヴィメタルのバンドやアーティストの接触イベントを頻繁に開催しているだけに、今思えば自問自答していた様子が伺えます。あくまで、「握手は、音楽のオマケだ。」です。

【ライダースナック】
純粋に作家先生さんや自らの主義主張を楽曲に込めて音源として販売するアーティストやバンドが多い一方で、明らかに接触イベント目当てで楽曲を制作・販売している(としか思われない)ケースが散見されます。このようなケースの大半は、接触イベントの参加券封入(一部にしか封入されていないケースもあり)や撮り下ろし写真のランダム封入などの特典を多数設けて、同じ曲の音源を複数枚や複数パターン購入させることに余念がありません。これらは、いわゆるAKB商法と揶揄されていました。そのため、不要になった音源を大量に廃棄した事件がありました。

これでは、楽曲を製作した作家先生達、レコーディングに携わった方達、レコード会社や事務所、音源をプレスした業者さん、そして、レコーディングに臨んだ本人達が報われません。このようなケースは氷山の一角で、リリース数年後に不要なパターンを中古屋に売りに出すファンも多いのでは無いかと思われます。
音源の大量廃棄は、漫画「ちびまる子ちゃん」でも取り上げられた、仮面ライダースナックのトレカ問題(中身のトレカだけ抜き取って、スナック菓子は廃棄する現象が全国的に問題となった)を彷彿とさせる由々しき事態です。1枚や1パターンしか購入できない(したくない)ファンが報われるよう、すべてのレコード会社や事務所レベルでなんとかすべきですね。

【忘れられないエピソード】

ここでちょっとブレイク。
長い推し活人生のなかで筆者がこれまでに体験してきた、思い出深いエピソードを列挙します。
・小学生時代、国民的コーラスグループがパーソナリティを務めるラジオ番組の公録に母の付き添いとして参戦。百貨店内のホールで開催、ゲストニ名も超豪華。終了後にお茶した後に店を出たら、駐車場に向かうメンバーさん達と遭遇。筆者は推しメンさんにコールしたら、メンバーさん全員が笑顔で手を振ってくださいました。残念ながら、昨年、最後に残ったメンバーさんが旅立たれました。向こうでは再結成なさっていることでしょう。
・浪人中、筆者が当時推していたバンドのメンバーさん全員に年賀状を。有名な事務所なので、読んでくださるだけでもありがたいと感じていましたが、あるメンバーさんから数行に亘る直筆のお返事とサインと「試験頑張って下さいね」との温かい激励が記された、思いもがけぬお葉書をいただけました。おかげさまで、無事に短大に合格できました。
・筆者がまだ若手ヴィジュアル系バンドに夢中になる前。のちに通い詰めるようになる、商業施設内のヴィジュアル系専門レコード店の前をたまたま通りました。店ではヴィジュアル系バンドのイベントのトークの部が催されていましたが、日曜の昼間にもかかわらず、残念ながらお客様が横一列(5〜6名)しかいませんでした。それでも一生懸命にトークされ、第二部の握手にもひとりひとり誠心誠意を持って接しておられ、退店されたお客様の満面の笑みが心打たれました。
・筆者が褥瘡(床ずれ)で長期入院していた頃、音源の購入特典として、長年推しているバンドの推しメンさんと1分間オンラインでお話しさせていただきました。メンバーさんは筆者の話し一言一句にきちんと耳を傾けてくださり、「リハビリ頑張れよ!俺、めっちゃ応援してるから」と本気で励ましてくださりました。おかげさまで、ひとりで外出できるまでに回復いたしました。

色恋営業でも社交辞令でもセールストークでもない、このような本気の温かい言葉や対応をくださった彼らに敬意を示すばかりです。誠にありがとうございます。

【チェックポイント】

最後に、安全に楽しく推し活を続けられる為のチェックポイントをまとめます。

みんなへ
・おうちのひとには、推しの存在や推しを応援していることをきちんと打ち明けていますか?
・チケット代やグッズ代は、おこづかいで出せる範囲内ですか?
・イベントやコンサートのスケジュールは、学校のスケジュールと被っていませんか?
・イベントやコンサートに行く際は、おうちのひとにちゃんと伝えていますか?
・ネットやSNSで流れている情報の正確性をきちんと見極められますか?
・音源やコンサートやイベントのチケットやグッズは、おこづかいの範囲内で購入しましょう。
・コンサートやイベントになかなか行けなくても、音源や映像商品をなかなか購入できなくても立派なファンですよ。安心して、無理のない範囲内で応援しましょう。
・過去記事「ジュニア推し活入門」もあわせてお読みください。

保護者の皆様へ
・子供さんは誰を何を推しているのか、きちんと把握していますか?
・子供さんの表情や言葉遣いや服装などに変化は見られませんか?
・子供さんの推しの所属事務所の概要や評判を公式サイトなどで確認しましたか?
・子供さんの推しのチケット代やグッズ代は、主軸のファン層に適した価格設定ですか?
・子供さんの推しの所属事務所は、コンプライアンスを遵守できていますか?

バンド・アーティスト・タレントの皆様並びに所属事務所・レコード会社の皆様へ
・常にコンプライアンスを遵守していますか?
・ファン層をきちんと把握していますか?
・ファンクラブや一般発売など問わず、チケットや音源の発売(予約受付開始)などのスケジュールは、主軸のファン層と見合っていますか?
例えば、御高齢のファンの方が大半を占める場合。発売(予約受付開始)日が奇数月から偶数月の14日にあたる場合は、金銭的にかなりしんどいと思われます。年齢的にも、プリペイドでない一般のクレジットカードを取得できない方も多いと思われるので、年金が振り込まれる偶数月の15日以降に設定するのが適切だと思います。
・イベントの為の楽曲作りなど本末転倒な事態にならぬよう、無理のない戦略やイベント内容の演出を考えましょう。
・イベント本番中、本人やお客様が怪我をしないよう、安全面に充分に気を配りましょう。特に、危険な演出や激しいパフォーマンスは絶対にしないように。
・真のファンは、イベント開催の有無やイベントスケジュールに関係なく音源を買ってくれるので、心配無用!

会場スタッフ、全国のレコード店、商業施設の皆様へ
・会場やお店や商業施設の一角をお貸しする際、利用者(タレントやバンド、レコード会社や事務所のスタッフ、イベント主催者)側に利用ルールを徹底していますか?
・イベント開催中、会場・店内に警備役の自店スタッフさんを付けていますか?
・会場・店内に防犯カメラは設置していますか?
・入居ビルや消防署や警察や警備会社、保健所との連携はきちんと取れていますか?
・会場・店内にAEDと火災報知器と消火器は設置していますか?また、これらの周囲に荷物とか置いていませんか?
・会場・店内で利用者や客による何らかの事件や事故が発生した場合、罪状によってはお店や会場側や商業施設や運営会社が罪に問われることがあります。コロナ禍時代の不振を取り返したい気持ちは重々承知ですが、会場やお店や商業施設の一角をお貸しする際は、くれぐれも慎重かつ厳正に取り扱いましょう。

【困った場合は】

言葉巧みで強引な色恋営業や法外な価格設定などに悩まされている場合は、おうちのひとや学校の先生などのおとなのひとや、下記の相談先に相談しましょう。

警察庁公式サイト

厚生労働省公式サイト

その他、お近くの消費者センターにも相談しましょう。

【まとめ】

お互いがお互いに声を掛けあって、快適かつ安全な活動と推し活とイベント運営ができることを切に願うばかりです。
最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございました。

【著者プロフィール】

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