Tamura

コーヒーやチョコレートに関わる仕事をしています。カカオ・コーヒーなどの産地をめぐったり…

Tamura

コーヒーやチョコレートに関わる仕事をしています。カカオ・コーヒーなどの産地をめぐったり、自分でもコーヒーを焼いたりカッピングしています。 このNOTEではコーヒーの産地が身近になるよう、コーヒー産地に関することを中心にポストしていきます。

マガジン

  • 読み返したい記事

  • コーヒービジネス

    コーヒーのビジネス面に関わる記事を中心にまとめています。トレードの話や、認証に関する記事もこちらのマガジンにポストしていきます。

  • コーヒーの産地訪問(長文)

    2018年~2019年にかけてのコーヒー農園訪問時に書いていた日記を公開しています。中米~アフリカまで幅広く扱っていますが平均5000文字の長い記事なのでコーヒーを飲みながらゆっくりと楽しんでいただければ嬉しいです。

  • コーヒーの精選と乾燥

    コーヒーチェリーが収穫された後、われわれの手元に届くまでの加工の中でも精選と乾燥の部分を記事にしています。コーヒーの風味が加工方法によってどんな風に変わるのかも説明していきます。

  • コーヒーの歴史

    コーヒーの歴史を追いかけてみました。コーヒーを楽しむときに読んでみたり、コーヒーのお勉強をしたい時に活用ください。

最近の記事

ブレンドコーヒーの楽しみ方とデザイン

 コーヒーショップに行くと様々なネーミングのコーヒーがあって、そんな中からお気に入りのコーヒーを選ぶのって楽しいですよね。  産地を商品名にしているものは産地に思いをはせながら楽しんだり、「マンデリンが好き!」といったように産地ごとの味の違いから自分の好みを見つけたりして楽しむこともできます。  今までのNOTEでは産地への訪問を文章にしてきましたが、今回は産地による味の違いではなく、ブレンドコーヒーについて文章にしていきたいと思っています。  ダークブレンド、ライトブ

    • コーヒー業界でのビジネスと持続可能性の両立C.A.F.E. プラクティス

      C.A.F.E. プラクティスという取り組みを聞いたことありますか? スターバックスがコーヒー業界で農家とのWIN WINの関係構築のために取り組んでいる活動です。 コーヒーやカカオなどの原料産地と消費地の利益相反が生まれやすい業界で、最も成功している取り組みの一つだと思い文章にしました。 「C.A.F.E.プラクティスの目的」C.A.F.E. プラクティスはスターバックスが行っているコーヒーの持続可能な調達をリードすることを目的とした取り組みです。 この取り組みは生

      • 美味しいって何? コーヒーの値段と点数。

        おすすめコーヒー ブラジルサントスNo.1  100g 830円!! こんなコーヒー豆を売っている店があったら、マスターに詳しく話を聞いてみましょう。 有名な話ですがブラジル サントスの最高等級はNo.2です。 そしてサントスNo.2として販売される、農園指定なしの一般豆はもっと安いはずです。 100g 300円前後でしょうか。 等級や産地を誤表示したまま販売することは論外として、品質の低い原料を使った商品を高い値段で販売することは悪でしょうか。 雰囲気のあるお店で

        • 認証を受けたコーヒーを選ぶということ

          コーヒーを選ぶ時、パッケージに「JASマーク」がついていたり、カエルのマークがついてたりしますよね。 そんなマークを見て意識的に選んでいますか? 恥ずかしながら私はコーヒーの産地に行くまで、認証の有無で選んだことはありませんでした。それよりは産地での加工方法や風味などの情報を重視して選んでいました。 でも現地を回る中で、農家の生活に触れ、豊かな自然の中で栽培されるコーヒーを見て、 認証を受けたコーヒーを飲むことが、コーヒー農家の方にとっても、我々消費者にとっても大切だと感じ

        ブレンドコーヒーの楽しみ方とデザイン

        • コーヒー業界でのビジネスと持続可能性の両立C.A.F.E. プラクティス

        • 美味しいって何? コーヒーの値段と点数。

        • 認証を受けたコーヒーを選ぶということ

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          3本
        • コーヒービジネス
          3本
        • コーヒーの産地訪問(長文)
          10本
        • コーヒーの精選と乾燥
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        • コーヒーの歴史
          1本
        • コーヒー栽培に関する情報
          3本

        記事

          ホンジュラス、自然あふれるコーヒー農園訪問

          今回はグアテマラの東側、ホンジュラスのコーヒー農園への訪問をポストしていきます。 記事は旅行記を中心に、ホンジュラスのコーヒー産業についての説明や、後半ではコーヒーのトレードについても触れていきたいと思います(約6000文字の長文です)。 「ホンジュラスの概要」ホンジュラスを含む中米はマヤ文明の舞台となった地域です。観光資源となる遺産も多く残っており、中でもコパン遺跡は、発掘の際に日本も貢献した世界遺産です。 そんな魅力的な国である一方、世界銀行によると、1日1.9ドル

          ホンジュラス、自然あふれるコーヒー農園訪問

          コーヒー飲用の歴史

          今回は人類とコーヒーの出会いから飲用が広まる様子を追いかけます。スターバックスで黒いエプロンを目指している方は、流れをつかみながら覚えられればと思ってまとめています(約3000文字)。 ちなみに今回触れる時代よりも昔、エチオピアでコーヒーが発見される以前の物語については以下のNOTEで触れています。 https://note.com/tik190/n/n80ce514667ce この記事でも触れているように、アラビカ種のコーヒーはエチオピア西南部で氷河期を乗り越えて自生

          コーヒー飲用の歴史

          私のコーヒー記事の書き方

          コーヒーに関わる仕事をしながら、自身が産地で見知ったこと、コーヒー産業に関することを少しずつ投稿させていただいています。 既に投稿を読んでくださっていただいている方、いつも超長文を読んで下さり本当にありがとうございます。 私は、アフリカ、アジア、オセアニア、中南米とコーヒーの産地を訪問してきました。NOTEで投稿している記事はプライベートでのコーヒー産地訪問を文章と写真で紹介しています。 日本ではコーヒーは身近な飲み物として楽しまれる一方で、コーヒーの「産地」となるとな

          私のコーヒー記事の書き方

          コスタリカ、設備の整ったコーヒー農園訪問(DOKA)

          コスタリカでは首都サンホセを基点にして、アルサシア農園を訪問するとともに、DOKAという農園兼ビジターセンターを訪問しました。その経験を文章にするとともにコーヒーの木の栽培周期についても触れています(約5000文字)。 アルサシア農園からも歩いて行ける距離にあり、私はコーヒー畑の中を一時間程ただただひたすらに歩くことで到着しました。 今回はコーヒーツアーの内容を文章にしていきます。 DOKAは規模の大きい農園で、ハニープロセスで加工された高品質なコーヒーを生産するとともに

          コスタリカ、設備の整ったコーヒー農園訪問(DOKA)

          氷河期を超えて生き抜いたコーヒー

          今回の記事では、コーヒーの数百万年に及ぶ歴史を紹介していきます(約3000文字)。 人類がコーヒーを飲用するようになって、千年以上が経ち、飲用の文化も栽培地域も世界中に広がっています。 今回は、私たちの身近にあるコーヒーが、どれくらいの時間をかけて進化し、いまの姿になっているのかを学びます。悠久の歴史を感じながら、コーヒーを楽しんでもらえたらうれしいです。 *今回の投稿はエチオピアでのアラビカコーヒー起源と呼ばれるジマ、ボンガへの訪問と合わせて読んでいただけると現存する

          氷河期を超えて生き抜いたコーヒー

          水洗式(ウォッシュド)でのコーヒー精選

          今回の記事ではコーヒーの水洗式と呼ばれるコーヒーの精選方式について写真を用いながら説明していきたいと思います(約3000文字)。 水洗式という名前の通り、大量の水を使用する方法で、ラテンアメリカ産コーヒーはほとんどが水洗式で生産されています。 「そもそも精選とは」水洗式の説明をするために、まずはコーヒーチェリーの構造を簡単に説明し、精選工程はなんのために行われているのかを見ていきます。 我々が普段コーヒーとして楽しんでいるのはコーヒーの木の種子の部分を加工したものです。

          水洗式(ウォッシュド)でのコーヒー精選

          デカフェコーヒーの製法

          今回は就寝前、妊娠中のコーヒーラバーの味方、デカフェコーヒーについて、説明していきたいと思います(約3000文字)。 アラビカコーヒーにはカフェインが約1%含まれています。そしてロブスタ種は2%ほど含まれています。 カフェインに覚醒作用があることは有名です。カルディー伝説でヤギが躍ったのも、秘薬として世界に広まっていったのも、カフェインの薬効のおかげといっても過言ではありません。 https://note.com/tik190/n/nfa5b566e360d コーヒー

          デカフェコーヒーの製法

          写真で見るコーヒーの収穫サイクル

          今回の記事ではコーヒーの収穫サイクルについてポストしたいと思います(約3000文字)。 コーヒーはナーサリー(育苗施設)で育てられ、選抜を受けた後農園にデビューします。こちらの流れは、別の記事の中でも文章にしていますのでよろしければ参照ください。 https://note.com/tik190/n/n9f3abe604a9d コーヒーの苗は農園に移植された後、2~4年で収穫が可能になります。その後、20年以上コーヒーチェリーを実らせます。そしてたいていの品種、地域では一

          写真で見るコーヒーの収穫サイクル

          写真で見るコーヒーの木の成長

          今回の記事では、コーヒーの木がどのようにコーヒーチェリーを生らせるまで成長していくのかを、写真とともに、時期を追いながら見ていきたいと思います(約2000文字)。 ちなみに、コーヒー豆は下の写真のように豆ではなく、コーヒーになる果実(コーヒーチェリー)の種です。 種ですので、生豆を湿度のある場所に十分な間隔をあけて置き、土をかぶせれば自然と発芽します。 コーヒーは、発芽してから3~5年で収穫できるようになります。 *成長にかかる期間は地域によっても違いますので一例とし

          写真で見るコーヒーの木の成長

          エチオピア、コーヒーの原木を求める旅

          今回の記事では、コーヒーの起源として伝えられている地域への訪問をポストしていきます(約4000文字)。 現地で写真に納めた樹齢5000年!!の、コーヒーの木も公開いたします!! 樹齢5000年ということは、ティピカ種やブルボン種が伝播する、はるか昔の話になります。 今回はせっかくなので、コーヒーの種の起源についてブルボン、ティピカに分岐する、さらに前の話にも触れていきます。 「ジマとボンガ」エチオピアは、良質のコーヒーの産地として有名なだけでなく、アラビカ種のコーヒーの起

          エチオピア、コーヒーの原木を求める旅

          ルワンダ、フイエマウンテンコーヒー訪問

          今回はルワンダの南部、フイエマウンテンのコーヒー農園を訪問した際の経験をポストしたいと思います(約5000文字の長文です)。 この記事の中ではコーヒーが飲み物、作物として世界に伝播した歴史にも、少し触れていきます。 歴史に関する部分は、写真等がなくてちょっと退屈かもしれません。。。 でも読み終えたころには、コーヒーの品種についてもっと知りたいと思ってもらえると思います。 「フイエマウンテンコーヒーへのアクセス」 フイエマウンテンコーヒーは、観光客の訪問も積極的に受け入れて

          ルワンダ、フイエマウンテンコーヒー訪問

          自己紹介

          自己紹介をさせていただきます。 コーヒーに関する情報を中心にポストをしていますが、食品の研究開発の仕事をしています。 今回は自己紹介とNOTEをポストする理由について文章にします。 「キャリアの中心にあるモノづくりの経験」食品の研究開発の対象はチョコレートでした。新商品の開発を5年ほど行い、その後、原料であるカカオ選定のための産地調査や、製造機器の選定、製造工程の検討などを行ってきました。 チョコレートというと身近なお菓子というイメージがあります。 でも原料の調達面

          自己紹介