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毎日書くやつ

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ルールは以下。 ・書く時間は1時間以内。 ・書く分量は原稿用紙1枚分以上。 ・書く頻度は毎日。 ・書く道具はスマホ。 ・書く内容はなんでもいい。
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#書くこと

掌編書きます(61日目)

キツイからやりたくなかったけどやることにしました。
ここでたまに掌編書きます。

2ヶ月近くほぼ毎日書き散らしてきて思ったのは、これでは小説を書くための筋肉は鍛えられない、ということだった。
もちろん、考えていることの記録や、目に見えないなんらかの文章的トレーニングにはなっていると思う。
自分が何かを考える時の傾向やスピード、テーマも多少わかってきた。
でも日々文章を書いているわりには、小説を書く

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サークル名何にするのか問題(60日目)

こないだ行ってきたおかあさんといっしょスペシャルステージの話でもしようか……。
やっぱやめるか……。
なんか全くしゃべる気が起きないな……。
ごはんがおいしく、猫と娘はかわいい……。
仕事は淡々とめんどくさい……。
夏は暑い……。
それでいいじゃないか……。

よくない。
そんな場合ではないのだ。
そろそろ文学フリマのサークル名を決めなければいけないのだ。

仮登録では「わかめ書房」になっている。

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ロックンロール・コンプレックス(50日目)

ルシア・ベルリン『掃除婦のための手引き書』を読み終え、チャールズ・ブコウスキー『勝手に生きろ!』を読み始める。表面的な共通点は、アメリカ大陸を移動していること、酒浸りなことだろうか。
ルシア・ベルリンは比類ない膂力(それはすなわち観察眼と切実な描写と一抹のユーモアである)で読者を作品の視界に引きずりこむ、強烈な短編集だった。
ブコウスキーはだいぶユルく、ダメ人間(と読者に思わせて笑われるように書い

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単なる瞬間(45日目)

ここで書いていることをもっといろんな人に知られたいのか知られたくないのか、自分でもよくわからない。

ほぼ毎日書き散らしている文章は、まず自分のために書いている。
半ば日記のようでもあり、考えるためのメモ帳でもある。でもそれなら本来は自分のスマホのメモにでも書けばいい。
それを他人に読まれる場所でわざわざ書いているのは、第一に他人の目を挟むことで怠けないようにするため、第二に人に読まれる前提の文章

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膜の中(42日目)

くたびれて何も考える気がしないので、考えずに今日あったことだけを書けばいいのかと思ったが、それはそれですごく難しくないか。
だって1日の中で、あったことは無限にあるのに、どうやって選んで、かつ書けばいいのだろう。
平日はほとんど会社と家の往復しかしていないし、会社のことをここで書く気はほぼ全くないので、日々があまりに「出来事」に欠けている。

でも世の中には、なんでもないような日々を鮮やかに切り取

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鉱石拾い(41日目)

いまルシア・ベルリン『掃除婦のための手引き書』を読んでるんだけど、こういうハイレベルな自伝的作品を読むたびに、なんでこんなに昔のこと覚えてるんだろうこの人、と思う。
単に出来事を覚えているのではなくて、その時自分を取り巻く世界がどういう匂いだったか、どういう物品で構成されてそれが自分となんの関係があった(もしくはなかった)か、周囲の人と人がどう関係しあっていたか、そんな世界の中で何を考えていたか

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文体を鍛える(34日目)

自分の文体をどうやったら獲得できるのか、としばしば考えていたのだが、この問いはそもそも設定からして間違っているようだとわかってきた。
どうやら文体とは「獲得」するものではないらしい。

言葉は、自分の身体や精神の中を、血液のように音も立てずに流れている。
その人それぞれ固有の管を通って、口や指や、時には他の器官、はたまた全身から放出されていく。

かといって、言葉はそのままでは文体にならない。

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会社案内(28日目)

友人と飲んでいる時にこんなことを聞かれた。

「本名の自分と伊藤螺子としての自分ってどう棲み分けてるの?」

たしかに「別名を持っている」というのは奇妙な状態ではある。
分裂した自分というテーマでいえば、先日発売された『トラベシア』第4号でも一人称のぼく、おれ、わたしがどう棲み分けられているのかを書いたが、本名とペンネームというのはまた少し違った棲み分けかたになる。

感覚としていちばんしっくりく

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「身体性」ってなんだろう①(23日目)

文章を評する時に、「身体性」って言葉が出てくることがしばしばある。
自分も使ったことがある。
でも最近よく、そもそも「身体性ってなんだろう」と思う。

どういう文章から身体性を感じるんだろうか。
逆に、身体性を感じない文章はすぐにいくつか思い浮かぶ。
例えば家電の説明書。
例えば新聞記事。
これらの、情報伝達を第一の目的として徹底的に合理化された文章から身体性を感じることはまれだ。
少なくとも説明

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無理やり字数を埋める技術(21日目)

午前2時。眠い。
色々やっていたらすっかり夜もふけてしまったのだが、いまだに寝られないのはこれを書いていないからである。
早いとこ無理やり字数を稼いで寝る必要がある。
我々はマツコデラックスではないため月曜から夜更かしをしていると色々差し支えるのだ。

無理やり字数を埋める技術、というのは確かに存在して、それはまず今目の前にある問題の答えを探すんじゃなくて、問題そのものをためつすがめつして見るとこ

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ルール変更します(16日目)

いきなりですがひとつルールの変更をします。

・書く時間は30分以内 → 1時間以内

にします。

というのも、これまで心意気自体は「よし30分で書くぞ」とやってきたものの、どう考えても1時間弱かかってたんですよ。
ルールは、誰かに強制されたならいざ知らず、自分で設定した場合は守るからこそ設定した意味があるのであって、毎回破り続けてるのもどうかと思ってはいたわけです。

なので、ルール自体を変え

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トラベシア即売会兼パーティ(13日目)

日曜日、またしても子供を寝かしているはずが逆に寝かしつけられ、ついに連続更新が途絶える。
前回、何日めだったか忘れたが、「義務感について」を書いたときは夜中に目覚めたときにがんばって書いたのだが、昨晩は一度目覚めたものの寝る姿勢を直してなんの躊躇もなく二度寝した記憶がうっすら残っている。
初めて2週間近くもなるといい具合にダレてくるもので、たぶん1ヶ月経つ頃にはなんの躊躇もなく1回飛ばし、やがては

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両方やれや(7日目)

一週間毎日書くのを続けてみて、そのネタの思いつき方によってこれは別のタイプの精神的筋トレになるようだ、とわかってきた。

事前に書くテーマのもとをメモる形と、ぶっうけでイチからワンテーマ書く形とで、使う脳みその場所というか、使い方が違う。

まず、思いついた時にメモを取って、後からそれを完成させる形にすると、当然だけどメモする習慣が鍛えられる。

頭の中にぽこっと浮かんだ泡を逃さず、割れないままで

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義務感について(6日目)

子供を寝かしつけていたら逆に寝かしつけられて2時間半が経過したところで目覚めてこれを書いている。

たぶんこの毎日書くやつをやっていなかったら、真っ暗な部屋のベッドでいったん目覚めたあと、まあいいか、と二度寝をかまして朝を迎えていたはずだ。
毎日やる、という義務感だけがベッドからおれを引きはがしたわけだが、ひとたびベッドと接すると異様なまでの吸着力を発揮する自分を引きはがすとは、やるな、義務感。

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