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シン映画日記『最後まで行く』

ユナイテッドシネマ浦和で岡田准一主演、藤井道人監督・脚本作品『最後まで行く』を見てきた。

日本でも2015年に公開され、中国版、フランス版も作られた韓国映画をリメイクしたクライム・サスペンス。監督・脚本は『新聞記者』や『ヴィレッジ』を手掛けた藤井道人監督、主人公・工藤を岡田准一が演じ、他綾野剛、広末涼子、磯村勇斗、駿河太郎、山中崇、黒羽麻璃央、駒木根隆介、山田真歩、清水くるみ、杉本哲太、柄本明が出演。
元の韓国版もリメイクの中国版、フランス版も知らなかったが、『ヴィレッジ』の藤井道人監督が手掛けたということで見てみたが、

運がいいのか悪いのかは見る人によるが、偶然にも同じ週に洋画で似たような展開のクライム・サスペンスで『ソフト/クワイエット』があったが、そちらと比べると時間軸を戻したり、別人物の視点を交えたり、常にひねりを利かせている。

また、結婚式と告別式という真逆のイベントを上手く活用し、あるキャラがシリアルキラーに豹変するなど飽きない展開になっている。

しかしながら、ストーリーのキーになるマネー・ローンダリングの現場が凝った場所とセキュリティに任せきりで、他のクライム・サスペンスで見られるマネー・ローンダリングの現場と比べるとかなり緩い現場に見えなくない。これ、セキュリティ破っちゃえば警備とかないから簡単に行けそうに思えてならない。

あと、某キャラクターが『13日の金曜日』のジェイソン並みに不死身というのも萎える。いくらなんでもそれはありえないし、リアリズムに欠く。

要するに中身がいいクライム・サスペンスを岡田准一や綾野剛、広末涼子、柄本明といった邦画の豪華キャストに置き換えた、という映画。そこそこの暇つぶしにはなるが、同じ藤井道人監督作品でスターサンズ製作作品『ヴィレッジ』と比べるとそれほど深くもなく、尖ってもいない。

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