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世の中どうよ

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世の中、社会、不満もありましょう。憤りもありましょう。ほっとするニュースがあればいいですね。自分もその中に確かに存在する、その世の中。少しでも別の視点があれば、シェアしたいなと思…
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2023年9月の記事一覧

インフルエンサー注意報

インフルエンサー注意報

スカッと答える人が偉く見えることがある。
 
多くの人が、何か言いたいのだけれど、うまく言うことができない。そこで、誰かがスパッと言ってくれると、そうだそうだ、と支持するようになるわけだ。
 
あるいは、実は事態がよく分からない中で、バシッと発言している人がいたら、その自信ぶりを信頼して、この人ならきっと正しいことを言っているのだろう、と思ってしまうのかもしれない。そうして、思い切り意見を叩く人は

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思い込みは誰にでもある

思い込みは誰にでもある

長男が小学生のときのことだった。作文を書いた。今度はたこ焼きの話ではない。教会学校でクリスマスの話を聞いたことだった。マリアの懐妊に先立って、親類のエリサベトが洗礼者ヨハネを授かる。
 
若い女の先生だったが、「エリサベト」のところを、朱で「エリザベス」と直していた。いや、彼は「エリサベツ」と、その時の聖書に従って書いていたような気もする。
 
先生は知らないんだね、と私は息子に説明し、そのことに

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偏差値教育

偏差値教育

「偏差値教育は悪い」と口にするのが、互いの仲間意識を形成する。そんなことが長らく続いている。もう市民権を得た決まり文句のようである。それはまるで「科学は悪い」と一刀両断にすることのようにも聞こえる。「偏差値」の使い方に気をつける側面があることは確かだ。だが、「偏差値」そのものを消し去ったらどうなるか。一時、それを否定して、学校の先生たちが窮地に陥ったことがあった。進路指導ができなくなったのである。

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憲法改正もアリではないのか

憲法改正もアリではないのか

憲法九条を守れという声は、キリスト教界の中でも大きい。戦争放棄と平和主義を示す九条は、世界的に見ても価値ある理念のように考えられるということだろうか。少なくとも潜在的には、多くのクリスチャンがそれに賛同するように見える。もちろん、様々な考え方があるし、政治家やその近辺には、必ずしもそうでない人も多々いるだろうが、強い九条信奉の姿勢を示すグループもある。
 
憲法九条を守れ。その理想観も目的も理解で

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誰のために生きるのか

誰のために生きるのか

『ほんとはこわい「やさしさ社会」』(ちくまプリマー新書・森 真一) を読んでいた。この新書シリーズは、「岩波ジュニア新書」に近いコンセプトをもっている。ティーンズが読みやすいように配慮されている。が、もちろんアダルトが読んでも構うまい。一貫した姿勢で述べ、幾度も繰り返される口調で、誤解なく著者の主張は伝わるものと思われるし、それは大人にとっても分かりやすさという点で同じである。
 
もちろん、こう

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平和教育の意義と危惧

平和教育の意義と危惧

関東大震災から100年ということで、少し話題になっていた。日赤の意識調査で「防災の日」の由来について知らなかった人が半分いた、というニュースが目を惹いた。驚くべきことではないかもしれない。だが、30代で3人に2人が知らないというのは、少しばかりショックだった。親が子に伝えられないという情況を表していると思われるからだ。
 
さらに、朝鮮人の虐殺については、フェイクだと言い張る者が一定数いることを思

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