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たにかつコラム

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#生活困窮

子ども食堂とはなんなのかを考える

子ども食堂とはなんなのかを考える

いちおう書いておかないといけないと思うので書くんだけど、私は「子ども食堂」が(少なくとも現状において)無い方がいいとか、意味が無いとかをと言っているわけではなくて、いろんな効果や役割を認めた上で(「お前に認めてもらう必要はない」と言われるかもしれないけど、そこには税金が使われているからね)、つまり、これまでに果たしてきたもの、現在の役割、これからの役割と、社会的な効果を、(将来的な予測は難しいにし

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NPO法人ルネスかごしまが「合格しました」「就職が決まりました」と言わない理由

NPO法人ルネスかごしまが「合格しました」「就職が決まりました」と言わない理由

うち(NPO法人ルネスかごしま)は、あまり(というかほとんど)うまくいった事例というか、たとえば、「学習支援をおこなっていた人が高校に合格しました」とか、「ひきこもり支援で関わっていた人が就職をしました」とかを書かないんだけど、それには理由があって。

1つにはもちろん、プライバシーの問題があって、この狭い社会では、「あの人は支援を受けてここに来たのか」ということが特定されてしまうことがあり、それ

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見返りを求めない(だって、自分のためにやっていることだもの)。

見返りを求めない(だって、自分のためにやっていることだもの)。

私はFacebookやTwitterで、遠く離れた、会ったこともない人の投稿をシェアしたりリツイートしたりすることがある。よくある。場合によっては、行ったこともない町のラーメン屋さんが閉店したっていう投稿だったりして、そんな情報を求めている人が、私のフォロワーさんの中にいるのかどうかすらわからないものもある。「愛媛のポーカーバー、今オープンしました」とかね。

もちろん、シェアしたりリツイートした

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クラファンにご協力してくださる方々

クラファンにご協力してくださる方々

9月2日(金)朝6時から行われる大隅倫理法人会のモーニングセミナーにてお話をさせていただくことになりました。

クラファンの話が中心になると思うので、実例などあげつつ、なぜ必要なのかという話になると思います。

また、鹿児島県で有機野菜の宅配をおこなっている団体さんが、会員さんに定期的にお届けする荷物の中に、今回うちがおこなっているクラウドファンディングのチラシを入れてくださるそうで、300部お届

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「居場所がないなら作ればいい」

「居場所がないなら作ればいい」

高橋源一郎さんが毎日新聞で連載としておこなっている「人生相談」をまとめたものの2冊目が2022年の7月に出まして、寝る前とか暇なときとかにぽつぽつ読んでいます。

1冊目のタイトルは「誰にも相談できません」(未購入)。
2冊目のタイトルは「居場所がないのがつらいのです」。

どちらも、実際に届いた相談の文章から取られたものだと思います。

思えば、私にも「居場所がなくてつらい」と思っていたことがあ

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「手持ち花火大会」をやる理由

「手持ち花火大会」をやる理由

鹿児島県内はまだそんなことは無いのかもしれないのですが、都会では「手持ち花火」をやったことが無い子どもも増えているそうです。

たしかに、空き地がどんどんなくなり、公園では「危ない遊び」は禁止され、手入れが面倒だということで庭を持つ家庭も減っているので、子どもたちが自由に手持ち花火をすることができる場所は減っているように思います。

もちろん、広い庭があったり、キャンプなど有料のイベントに参加でき

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挑戦中(4日目)のクラウドファンディングですが、当初目標を達成しました。

挑戦中(4日目)のクラウドファンディングですが、当初目標を達成しました。

みなさん、本当にありがとうございます。

しかも、プロジェクト開始から約100時間・支援者数100人・応援のコメントも100という、とてもきりの良い数字での達成となりました。ありがとうございます。

しかし、100万円というお金はあくまでも、シェルターと自立支援施設の設置にかかる費用で、安定的に運営をしていくためにはたくさんの費用が掛かってしまいます。

来年度以降には、なんらかの形での助成金など

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ひだまりカフェかのやが始まります。(20220514南九州新聞掲載)

鹿児島市で5年、姶良市でも開催してきたひだまりカフェが、ついに大隅半島に上陸します。といっても、ひだまりカフェが何かわからないですね、すみません。
 
「ひだまりカフェ」とは、誰でも来ることができて、無料で、のんびり好きなことをしたり、お話をしたり、お話をしたりしなかったり、遊んだり勉強したり相談したりもできる、居場所のことです。
 
自分を傷つけたり、人を傷つけたりしない限り(あと、一応公序良俗

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人は、見てないようで見てるから

人は、見てないようで見てるから

知り合い(なんと呼べばいいのかわからないのですが、えーと戦友みたいな方かな)がTwitterで今朝つぶやいたツイートが大変おバズりになっておられるようでして、そこで、ルネスかごしまのシェルターやシェアハウスへの支援を呼び掛けてくださったようで、なんだかフォロワーが増えたりしております。

基本的に、とても好意的な方が多く来てくださっているみたいで、食糧支援のことも知っていただくことができて、うれし

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なぜ、生活困窮支援をおこなうのか(南九州新聞20220416掲載)

なぜ、生活困窮支援をおこなうのか(南九州新聞20220416掲載)

「どうしてたにかつさんは生活困窮支援を行うのですか?」

先日、オンラインでおこなっている伴走型支援者養成講座にて、このような質問をいただいた。はて、私はどうして生活困窮者への支援をおこなっているのだろう。

最初に考えたのは、私が過去に、一般に言う生活困窮者(世帯)であったという事実だ。大学を中退して以後、私は限りなくホームレスに近い状態で暮らしていたことがあるし、今でも日本の、そして鹿児島の平

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